聖騎士イズヴァルトの伝説 外伝 『女王の末裔たち』

CHACOとJAGURA

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第二部 『呪いの序曲。イーガの魔王』 (少年編から青年編の間のエピソード。)

07 再び旅路へ

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「おっ♥ おおっ♥ い、イズヴァルト。おめえ、旅してから締りが一層良くなってねえか?」
「む~ん。さ、さようでござるか。うひ……」

 家に戻り、身体を清めた後のベッドにて、尻を突き出して四つん這いになっていたイズヴァルトは、己の菊門をベートーベンが出し入れするのを快く感じながら、マイヤのおしゃぶりにひどく悶えていた。

「ほほほおっ♥ しゅ、しゅげえやいずばると。おめえ、すっかりしりあなめいきになっちまったな!」
「それはベートーベンどののちんちんがおっきくそだったからでござる……ふうむ」
「うひょおっ! いずばると! 自分を出せよ! お前のけつあな、とっても吸いてたまらねえよ♥」

 イズヴァルトは冷静に受け答えしているだけである。実のところ快感で狂い切って致し方が無かった。前は精液の重税取立人ことマイヤによるフェラチオを。後ろはベートーベンによる親友棒のせいでアクメの連続を味わっていた。

 前も後ろも快感を受けると、かえって思考がはかどってしまう。ブランカの触手による神秘的な経験により、彼はある種の域を得ていた。

 しかしである。マイヤがびゅるる、と放たれた精液をごっくんと飲んでひと休憩すると、意識は途端に尻の快感に向かってしまう。

「……せつないで、ござるよ」

 途端にイズヴァルトは、意中の騎士に抱かれたお姫様みたいな声を発し出した。あっ、きもちがいいでござる。ベートーベンどの。拙者はもう、貴殿にしかお尻を貸さぬでござるよ。

 どうにも色っぽい声を。但しこの少年のそれは上品なお姫様か奥方が発するような、か弱げなそれだった。マイヤはイズヴァルトの母親が、セックスの時にどんな喘ぎ方をするのだろうかと想像してしまった。

(私やトーリよりもおじょうさまっぽいや。ううん。ヴィクトリアさんの影響かな?)

 ベートーベンはしおらしくなっているイズヴァルトの態度に、増々欲情して腰を振り立てた。乱暴なのはいやでござる! イズヴァルトが叫ぶとベートーベンは心ときめいて頬を染め上げてしまった。

「すまなかった……でもさ、イズヴァルト。お前が可愛い声を出しちゃうとつい、意地悪をしたくなっちまうんだ」
「ベートベンどの。その殺し文句、拙者は方々の小姓どのらから聞いたでござるよ?」
「ちっ。友達じゃねえか! おいこら、いっぱい俺の一部を注いでやるから、全部こぼさず受け取りな!」

 そう言って、ベートーベンはガツンとした一突きをイズヴァルトの尻にくれてやった。彼の親友に負けず劣らずの精液が直腸の中に注ぎ込まれる。

 ベートーベンはイズヴァルトのアナルからペニスを引き抜くと、大きく広がったそれが自分のものをたらりとさせるのを見てにひひと笑った。

「やった後のケツアナを眺めるの、まじでたまらねえぜ。おい、マイヤちゃん」
「はーい!」
「イズヴァルトと並んで尻向けて。マイヤちゃんに一発飲ませたら、今度は2人で交互にやるからさ」
「うひひ。うれちー!」
 
 マイヤはイズヴァルトと同じ態勢を取り、ベートーベンの元気なペニスを窄まりで受け入れた。ぐひ、と可愛くないよがり声をあげた後、ペニスが尻穴と直腸とをぬるぬるさせだすと、「うひうひ!」と更に奇怪な声をあげた。

「はううう……久しぶりのベートーベンさんのおしりほじり棒、たまらにゃい……」
「へへえ。マイヤちゃんは相変わらずのけつまんこぶりだぜ。ちぇっ。俺、マイヤちゃんと結婚したいなあ」

 こんなさっぱりした気性の子をお嫁さんに欲しい。そう思いながらちっともさっぱりしてない、ねちっこいアヌスを攻めて掌で尻を叩いた。

「おっひょお! おちりぺちぺちいたーい!」
「へへへ。マイヤちゃんは何やっても喜ぶなあ。でも親友を慮ってまんこには突っ込まないからな!」
 
 ベートーベンはマイヤに抱き着き、豊かな乳房を鷲づかみにしながらぐいぐいと腰を振り動かした。マイヤは上目になって「ひゃおへえ!」と叫んだ。

 彼女の尻穴にもたっぷりとザーメンが。恋人同士尻の穴を広げながら精液をこぼす絵に、「壮観だ」とベートーベンは喜んだ。

「いひひ。たまんないな。映像水晶で撮ってやろうか?」
「いいよ~! 私といじゅばるとのみっともないところ、きろくしてー!」
「だめでござる!」

 イズヴァルトが拒んだ。尻穴から精液を垂らす、とんでもなくみっともないのが世に出回ったらおしまいである。マイヤはともかく、自分の尻を狙ってくる連中が増えるかもしれない。

 ただでさえイズヴァルトは、男どもにもあれこれと言い寄られた経験があった。どっぷりと深みに入りつつある男色家のベートーベンなら歓迎するだろうが、マイヤといちゃいちゃしたい彼は御免蒙りたかった。

「ちぇっ。俺が鑑賞して見るだけだよ?」
「駄目といえば駄目でござる。さあさあ、風呂場に入って身を清めようではござらぬか。攻守交替でござるよ?」

 ベートーベンが途端に「あらいやだ♥」と照れ笑いした。自分は攻め専門だと言っていた彼だが、実は受けるのもまんざらではなかった。

 風呂に入って身体を洗っていると、そっと背中に忍び寄ったイズヴァルトにささやかれる。

「さあ。これからベートーベンどののかわいい声を聞かせてもらうでござるよ?」
「は、恥ずかしいよ♥」

 イズヴァルトはベートーベンのペニスに腕を伸ばした。くちゅくちゅと音を立て始めると、ガン掘り好きの親友は「はあん♥」とため息をつく。

 マイヤは先に湯舟に浸かりながら、「にひひひ♥」と恋人とその親友の濡れ場を眺め見続けていた。


□ □ □ □ □


 翌日。イズヴァルトとマイヤはベートーベンと共に、聖騎士団の本部に顔を出した。彼等は休みの日であるが、ライナーがいるというので挨拶する為にだ。

「久しぶりだな。イズヴァルトとマイヤちゃん」

 3カ月前に比べてライナーはいささかやつれていた。性的な事に敏感なマイヤはイズヴァルトに耳打ちした。きっと婚前交渉でみっちりと搾り取られているんだよ。

 どうにも顔に脂っけが無く、前よりも清廉な高僧みたくなってしまったライナーは、涼やかなため息をついてこう述べた。

「慧眼だな。もうすでに子づくりが始まっているんだ。しかも2人同時に相手しろ、だよ?」

 18歳と15歳の少女。とにかくセックスに対する元気が尋常ではない。日に4度も5度もせがんでくる。3日に1回射精すればそれで満足するライナーにとって、過酷な要求そのものだった。

「そんな毎日やらねば孕まぬものなのだろうか? 私は10も20も老けてしまったよ……」
「それでは、姫がたをあまり好いてはおらぬ、ということでござるか?」

 ライナーは首を横に振って深いため息をついた。コップに入っていた冷たい茶をすすりながら、「満足いく美人だ」と2人の新妻を評した。

「ではむしろ、きんたまのなかをからんからんにするまで打ち尽くしたくなるでござろうに?」
「馬鹿を言え。君はまだ若いが私はもう年寄りだ。棺桶に片足を突っ込んでいるぐらいにだぞ。とにかく彼女達はお稽古をやるみたいに私にせがんで来る。あまりに過剰な性交は、かえって子を孕みづらいと教わっていないのだろうか……」
「それも赤ちゃんができるまでですよ。産まれたら女の子は子供につきっきりになります。エッチをしたがるのも収まりますよ、きっと」

 マイヤはそう助言したが、ライナーが待つ未来は全くの逆だった。子供が生まれると2人はライナーにまたもや妊娠させてと強く求める事となる。

 彼には姉妹に、あわせて16人もの子を産ませる未来が待っていた。その頃にはこの淡泊な男にも毎日の夫婦の睦み事を楽しむ体力と気力が身についていたが、この時はまだ『淡泊な副団長殿』であったのだ。

「そういえばイズヴァルト。近々君に命令が下されるだろう。マイヤちゃんともどもにな」
「なにがでござる?」
「イーガへの留学だよ。魔道士学校の入学するのだ。王国の未来の為にな」

 初耳であった。いつの間にそんな事が決まったのかと問うと、ライナーはとある筋から国王への献言がそれであると答えた。

「どこの誰でござる?」
「近衛騎士団からあがっている。カルカド公の件と海洋公の件とで、君にはもっと活躍できる技能を学んでほしいそうだ。それと、マイヤちゃんは魔法に関してあまり得意ではなさそうだが、その理論を習得できるだろうと考えているそうだ」

 つまり、イズヴァルトには魔法戦士としてさらに鍛えてもらい、マイヤにはこの後拡大するであろうホーデンエーネンの魔道士養成所の教本や研究材料を見つけて欲しいのだと。

 急な命令である。それなら国王との謁見の時に伝えてほしかった。しかし国王はすっかりその事を忘れていた。触手姫ブランカの愛らしさに夢中だったからである。

「……ところで、魔族の娘はどうした? 国王陛下が会いたがっていたぞ?」
「もうヒッジランドへ帰ったでござるよ」
「そ、そうか……」

 ものすごく残念がるだろうな。ライナーは国王が街中の服屋やおもちゃ屋に遣いを出していたのを思い出して言った。


□ □ □ □ □


「で、またまたベートーベンさんが途中までついて来るのはどういう理由でなの?」

 馬に乗ったイズヴァルトとマイヤは、並行してついて来るベートーベンに尋ねた。辞令が下って4日後の事だ。

「命令さ。ついでにトーリさんの顔を見に行こうと思ってな」
「ふーん……やっぱりそれ?」
「そりゃそうさ。なんたって美人のトーリさんを拝まなきゃならんだろ?」
「……ほどほどにするでござるよ、ベートーベンどの?」

 とはいえすぐにイーガには入らない。まずはアスカウの村でルッソとトーリに顔を見せ、それからシギサンシュタウフェンに行って顔を見せに行く。

 とりあえず、マツエスコーのマハラ神殿で結婚式をあげたことも報告するのだ。その道中の警護を、ベートーベンが買って出た。

 おおよそ2カ月のゆっくりとした旅ではあるが、イーガの魔道学問所の入学はそもそも、7月はじめと決まっていた。

 イズヴァルトとマイヤがえっちらおっちら顔を見せている間に、現地ではホーデンエーネンの外交官達が彼等の部屋と入学についての契約を取り決める。

 イーガからは空き家の豪華な邸宅をイズヴァルトとマイヤにと話があがっているのだが、そんな広いところだと掃除が面倒だと、イズヴァルトは広さと値段がお手頃な部屋を注文した。

「万事そのようにはからってくれると聞いていたでござるが、果たして、見栄っ張りな外交官どのらが拙者の願いを叶えてくれるでござろうか……」
「けどウラスコーの町長さんみたく、女の子の小間使いさんがつくらしいよ! しかも4人! イズヴァルト、ぜひともあかちゃんをつくってあげなくちゃね!」
「……人を孕ませ魔だと、言わないでいただきたいものでござるな?」

 私は全然本気だけど。ともかくマイヤは自分の周りがにぎにぎしくなるのを望んでいた。一緒になってイズヴァルトをからかおう。沢山の子供にせがまれて、あはははと困る恋人を見てみたかった。

 ベートーベンにはそんなマイヤの気持ちはわからなかった。とにかく情婦やら妾が増えると争いになるだろうに。しかしマイヤは気にしない。イズヴァルトなら全員を相手に出来る。寿命は縮むだろうが。

 一日でアスカウの村にたどり着いた。村の入り口、ヤマート大河の渡しでルッソとトーリが待っていた。

 ルッソは背が高く伸びてすっかり大人になりつつあったが、トーリも背丈こそ変わったが、顔や体型はあまり変わらない様に思えた。顔立ちについてはもともと完成していたが。

「イズヴァルトさん。久しぶりだね! ヒッジランドはどうだったかい!」
「ははは。ルッソどの、半年前に会ったばかりでござらぬか!」

 イズヴァルトは義理の兄として慕うルッソと抱き合った。マイヤはベートーベンに、「ルッソはどう?」と問いかけた。

「そそらないな。とはいえあいつは、別の性癖がありそうだとはうすうす感じている」
「トーリとの浮気は大歓迎だと思うよ? ていうか気を付けて。結構厄介な趣味の持ち主だから」
「まあな。ああいう普通っぽい奴がいちばんやばいのを持っている、とは聞いたことがあるぜ」

 それよりもトーリである。彼は大きなお腹を抱えたトーリに笑顔を向けた。彼女も笑顔で返す。会うのは1年だか2年ぶりとなるが、あれ、と思った事がある。

(ううむ。どすけべな本性を隠す清楚なおんなのこっていうのは変わりは無いんだけど……)

 どうにも妙な気配を漂わせている様に思えた。それが何かと問われれば、魔道士にも似たうろんな感じのものが。

(いや、魔道士というよりも、亜人……じゃなくてサキュバスだな。)

 色街で抱いたサキュバスみたいな気配とにおい。それは間近で嗅ぐと思わず勃起してしまう果実の様な甘い香りであった。

 いぶかしむベートーベンを見て、マイヤは何をそんなに疑っているのか全く気づかずにいた。姉の色香と吸い取りぶりにのめり込んだ男は勘づいたが、実の妹はそのあたりの変化に鈍かった。
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