聖騎士イズヴァルトの伝説 外伝 『女王の末裔たち』

CHACOとJAGURA

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第二部 『呪いの序曲。イーガの魔王』 (少年編から青年編の間のエピソード。)

01 聖なる魔の王①

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※ここから物語のスタートです。時系列的には、少年編の最終回からの続きから。コーザ=ストーンマウントと職種姫のブランカとの一幕です。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


 ギルバートが生きていた時代より、さかのぼること300年以上前である。イズヴァルトがまだ少年だった時代の頃だ。

 ウラスコーの町の上空、コーザ=ストーンマウントは幾多の触手達に擁されながら励み続けていた。相手は触手姫ブランカである。

 彼女のぷりんとした小さな体を抱えながら、小さな性管に『聖根』を食らわせ、『聖液』を注ぎ込む。かれこれもう10回も続けていた。

 彼女の身体はそれを吸い続けてしまったが故に、真珠色の液体が詰まった袋とザーメンにまみれた膣の全貌をはっきりと形にして外から見せてしまっていた。

「はぎぎぎぎ! ふぎぃい!」

 ブランカは触手を口にねじ込められながら、泣きわめていた。魔法を見破られて犯されて悔しがっていたのではない。あまりにも凄まじい快楽が続きすぎて喜んでしまっていたのだ。

 それはコーザにも言える事。彼は水魔族の娘の不思議な身体とよいヴァギナの柔かみに、いつもと違い夢中になってしまっていた。それととても愛らしい魔物であるがゆえに、いつまでもこうしてあげたいという気持ちもあった。

(ブランカさんを……知れば知るほど心が平和になりますね……)

 直腸を触手にこねられての刺激を受けながら、彼はにべもなく11度目の『聖液』の放出をブランカの身体に施してしまった。下腹から見える彼女の子宮は、既に白濁液でぱんぱんだった。

 我を忘れるぐらいに気持ちよく放出をし続け、最後の一滴が放たれて腰を少しだけ引いた最中にそれは起こった。視界が真っ白になったと同時にあたり一面が星空に。宙に浮いている感覚もあった。

(これは……)

 彼が信奉し信徒達に語る『神との対話』の時だ。彼自身、これを数十も経験したことがあった。

「やあ、お久しぶりですね。お元気でしたか?」

 星空の向こうから、ぬくもりに満ちた声がする。『神』の声であった。

「はい。おかげさまで。我らが『おとうさま』も息災でしたか?」
「神は病気も疲労もありませんから。それよりも『我が子』よ。いったいなんなのですか。戦争などよくありませんよ」

 悪いことからさっさと手を引け。『声』は静かな声でコーザを叱責した。その後の声はお小言を続ける。コーザは何故か宇宙の中で正座して聞き続けた。

 とはいえコーザもまた、正当な理由があるからと理由を論じた。パラッツォ教を迫害する者がいる。しかも害虫の様に扱い、略奪や虐殺を平気でやって来る。

 左の頬を殴られたら右の頬を差し出せ。それからエッチをして仲直りしましょうという教えが全く通じない相手だ。思えば彼の父コージュがその被害者であった。

 大した理由も述べずに弾圧して来たカナザワース公によって捕らえられ、処刑された。千年以上を生きた半不死の大魔道士でさえも、首を落とされたら生き延びれなかったのだ。

「……ゆえに私は父とは違い、世俗での戦い方を学んで受難から抗いました。それすらもよろしくないと、『お父様』はおっしゃいますか?」
「コーザ、貴方の父は前の生でも布教を行い、殺されました。とはいえこの世界に導かれた時に語ってくれたことがあります」

 もし『むはんまど』の様に武力があれば、自分も用いたかもしれない。自分は在野の学者だったからその力を持ちえなかった。ゆえにあの道を選んだだけである、と。

「……私からは話すことはもうありませんよ、コーザ。ここから先、しばらく私は貴方に語りかける事は無いでしょう」
「『お父様』。それはあまりにもむごいことではありませんか?」
「貴方にまた試練の時が訪れたという事ですよ、コーザ。新たな境地に至るまで、私はしばらく貴方に呼びかけません。しかし次に為すべき事をおぼろげながら、予知と呼ばれるもので貴方に見せましょう」

 『声』はコーザの脳内にその映像を見せた。エレクトラによく似た美女と、濃密な交歓の時を過ごす自分。その女が股を開き、自分との子と思しき赤ん坊をひねり出す姿。

 その赤ん坊が成長して神々しく清らかな美男子になった後、今抱き上げていた水魔の娘を跪拝し、弟子と思しき者らを導くその姿が。

 それだけではなかった。己を生涯の仇敵と見た騎士と、その恋人らしい愛らしさに満ちた黒髪の女と手を握りあい、彼等を義子として、後継者として迎える儀式を受けさせる光景を。

 2人は法衣を身にまとった金髪の美少女と仲良く語り合い、共にパラッツォ教団を盛り立てていこうと誓いあうのも。その美少女はコーザが見出した後継者のうち1人であった。

 その美少女は、騎士に顔が似ているたくましい少年と祝言をあげる。パラッツォ皇国。教国とも。コーザは少年に王冠を授け、金髪の娘に王妃の冠を与えた。

 皇国は彼らの子や孫によって1000年も続く。そして彼自身はエレクトラに瓜二つの女が産んだ我が子のもとに。神とより深く対話を行う為の静かな修行の時を過ごしたのだ。次の生への旅に出るまで。

(これが……私が為すべきこと、目指すべきこと……)

 騎士と付きそう女には見覚えがある。ホーデンエーネンのイズヴァルトとマイヤに似ている。彼等が30、40の歳になればあのように育つに違いない。

 しかしもう片方。金髪の美少女と少年は何者だったのだろう。コーザが深く考え始めると、『声』が呼びかけた。

「あったはずの時間軸。あなたが経験するはずだった未来です」
「……時間軸。つまりは別の人生ということでしょうか?」
「そうではありませんよ。貴方が進むべきだった……そしてこれから進むべき未来です」

 その声とともにコーザは現実に呼び戻された。触手姫のブランカの小さく愛らしい姿が目の前にあった。巨大な『聖根』に貫かれたまま、自分から腰をくねらせて快感を貪ろうとする様が。

(ああ、なんといじらしく、かつ健やかに喜びを得ようと励むことか……)

 この魔族の娘には精一杯愛を注ぎたい。そう思いながらまたもコーザは腰を動かし続ける。悦楽のうちに触手姫を手中に納め、彼女が護っていたウラスコーの地を制したのはしばらく後の事であった。


□ □ □ □ □


 町長の家でコーザは入信した女の一人一人と交わり続けた。妊娠ができる女だけでなく、老女や初潮前の少女、妊婦とも。女達は皆、この『聖根』にまたがって激しい絶頂を覚えた。

 そして彼は信仰の印にと皆に譲られた。『姫竜の牙』である。これが魔竜が姫騎士にさずけた魔剣なのか、とコーザは感激を覚えた。

 外に出て鞘から抜いてみる。剣はとても軽かった。彼を持ち主の1人として認めた様だ。彼は後ろで触手たちに縛られながら、前後の穴を浸食されていたブランカに目を向けた。

「あ……あなたにそれは……わたさないでち……」

 しかしその声には甘えが籠った響きがあった。触手では満足できない。早くそのおちんちんで受け止めて欲しいでち。コーザは優し気な笑みを浮かべて剣を鞘にしまった。

「この剣は、それにふさわしい新たな持ち主を探し出して譲ることにいたします」
「な! かってなことを……いわないでほしいでち!」
「ブランカさん。私には心当たりがあるのですよ」

 コーザは操っていた触手に命じ、ブランカのヴァギナから抜け出させた。裸身のままだった彼は、勃起したままの『聖根』を彼女に納める。ブランカはまたも全身を襲う快感に悶え始めた。

 この教主にとって武器は不要だ。何故ならこの『聖根』がある。それから人を惹きつけてやまぬ魅力と途方もない魔の力。これがあれば敵などいない。

「さあ、ブランカさん。このままエチウまで、貴方と皆を連れて参りましょう」
「ひ……ぐ……!」

 快楽でしびれ、ブランカは全く抗えなかった。この教主の篭絡の術は、魔族にとって恐ろしく相性が良かった。コーザは聞いたことがある。母クラリスは、少しだけ招き入れただけでも相手の男を射精させたという。

(私には、母と同じ血が流れているということでしょうか。)

 これまた相性の良い、ブランカの膣の中をこねながら彼は思った。そういえば母も自分と性交をする時は気持ちが良かったようだ。今よりも小さな『聖根』だったのに。

 
□ □ □ □ □


「コーザ。アナタもやっと男の子としての楽しみを得る様になったのですね?」

 母であるクラリスに祝われた。教主が6歳の頃の記憶だ。彼が寝ている時、母にペニスを優しい手でまんべんなく愛でられる甘美な夢を見ていた。

 その最中に、貫く様な快感を覚えた。目覚めると、やってしまったのかと思って恥ずかしかったが股間に気持ちよい痺れを感じた。

 寝小便では無かった。シーツと毛布をべっとりとさせたそれは紛れも無く、作り始められた精液だった。

 そのにおいを嗅いだ母親のクラリスは目を覚ました。彼女は素っ裸で寝ていた息子の勃起したペニスと、亀頭からだらりと垂れた精液を見て微笑んでいた。

「おかあさま。おとこのことしてのたのしみとは……?」
「こういうことよ?」

 クラリスは息子のペニスを口に含んだ。厚ぼったい唇と悩ましい舌が、幼い子にしてはやや長くて太いペニスを絡め取った。

「お、おかあさま……」

 コーザは妖しげに口を動かす母の白い裸体に目が釘付けだった。いつにも増して甘いにおいを放っている。それから、重たそうな乳房が艶めかしく揺れていることも。

 寝ていた時に訪れた変化はこの後すぐに起こりつつあった。コーザは母親のフェラチオを受けて、ペニスの奥で何かがせりあがって来る感覚を覚えた。

「お、お、おかあさま!」

 叫ぶとともに激しい喜びが。コーザは母の口の中で射精していた。クラリスはそれをごくりと飲み込むと、息子のペニスをちろちろと舐めながら腰に腕を回した。

「さあ、今日からはワタシと男女で喜び合う事を学びましょうね?」
「よろこびあう。こ、これが……?」

 悶えながら問いかけるコーザは、母親に抱き寄せられてその上に乗せられた。両脚を開いて仰向けに倒れた母は、彼の勃起したままのペニスを手でつまみ、濡れ切った自分の秘所に誘いこんだ。

「さあ、コーザ。母にたくさん甘えて学びなさいな。アナタはコージュの子。ゆえに、早くに歓喜の行いを学ばねばなりませんよ?」

 クラリスは息子の腰を導いてやった。コーザは初めて味わう女膣の感触に戸惑いながらも、身体の奥から力がみなぎり、ぬめりけをたっぷりと含んだ母の内肉の中を進んだ。

 一度こするだけで身体から強いしびれが。それは生きているということを実感させる、素晴らしい経験だった。彼は母親の乳房をしゃぶりながら、何度も何度も、夕方まで尻を動かし続けた。

 同時に彼は得ることが出来た。母がどうして父と出会ったのか。その前に魔界というところでどの様に暮らしていたのかという記憶が。様々な魔法術式と共に。

「あう……お、おかあさま……」

 朝から夕方まで振り続け、放ち続けた彼はくたくたの身体を母親の腹に横たえながら問いかけた。何故いろんなものが見えてきたのでしょう。これは一体何故なのでしょうか。

「ふふ。コーザ。魔界のサキュバスは性交をすることで、相手の男の人にいろんな記憶を与えることができるのですよ」

 もう放つ事は出来なかったが勃起したままだった息子のペニスを、膣の中でかわいがりながらクラリスは答えた。

 その日は結局水しか口にしなかった。けれども明くる日もその後も、おおよそ1週間は母親と交わるだけの毎日を過ごした。

 7日目の晩。旅の布教から帰ってきた父は、クラリスからコーザが精通を覚え、自分との性交で寝食を忘れて交わり続けた事を聞いて喜んだ。彼は数多くいる子供達の中で、コーザだけを後継者にと考えていた。

 母親との何もかもを忘れ切ってのセックスでくたくたになっていたコーザを、父親は優しくだきしめながらこう告げた。栄養を取り、再び性交が出来るようになったら、貴方に妻を与えよう。

「コーザ。貴方は尋常ならぬ子です。魔界の天才淫魔の母親から産まれた貴方は……」

 自分の多くの力を吸い取ってこの世に生れ出た。父はそう語った。彼はクラリスと出会い、コーザを受胎させるまでの半年間、飯も風呂も忘れて垢まみれになるまで彼女と寝ずに貪りあった。

「おとうさま……?」
「今の私の力は、貴方がお腹に宿る前の半分もありません。いいや、10分の1かも。でもそれは神が指し示した命であると考えているのですよ」

 コージュはこの人生での大望は、自分の代では終わらないに違いないと断じた。その遺志を継ぐのは子供達の中でも最も優れた力を持つ、コーザである。

 自分の力の殆どが、お前の身体の中に宿っている。コージュは背中から情をねだりに抱き着いてきたクラリスの好きなようにさせながらコーザに秘密を教えた。自分の出生と天命について。

「コーザ。私は本来、そろそろ寿命を迎える身なのです。皆が私をニンゲン族だと思っているようですがそうではない……」

 コージュの貫頭衣がめくりあげられた。クラリスは彼の尻に顔をつけ、舌を菊門に這わせる。

「おとうさま……?」
「いずれ貴方も調べようと思うときが来るでしょうから、お伝えしますね……私は」

 エチウの純正なオーガ族の生き残り。しかもツノが生えずに生れ出た『忌み子』であるとコージュは語った。

 愛する妻に尻穴を愛でられた彼のペニスは、30センチ以上も伸びあがっていた。鈴口からとろりとした清らかなしずくを垂らしていた。法悦を欲しがっていた。
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