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第一部 少年騎士と幼き侍女(幼年編から少年編の間のお話)
15 遠征行⑭
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兵士達の絶叫と悲鳴は収まらなかった。不安になって詰所に戻り守備部隊の長に加勢をすると申し出たが、見習い騎士はあくまで見張りしか許されないと返され、持ち場に戻った。しばらくして悲鳴が収まり、東側から知らせが入った。
突如として奇襲があった。数百の死傷者を出したらしい。黒装束に身を包んだ子供みたいな体格の者が1人、堀を飛び越えてバリケードを乗り越え、縦横無尽に暴れまわったとも。
聖騎士団の猛者がいともたやすく一撃で討たれるぐらいに強かった。この奇襲でライナーが頼みにするボルヘスが名誉の討ち死にを遂げた。
反乱軍があんな隠し玉を持っていたなどという情報は無かった。翌朝、ライナーは見習い騎士達には負傷兵やその護衛の武者らとともに、後方の城に戻るように命じた。その中にはイズヴァルトの名前もあった。
「なにゆえでござるか!」
「イズヴァルト君は後備えとして城に待機しているように」
「拙者も戦わせて欲しいでござる!」
「……トンダバヤシで武功をあげたとはいえ、君はまだ見習い騎士なのだぞ?」
それでも残りたいと返すイズヴァルトに、襲撃で生き残った聖騎士らが諭した。多分あれには君でも勝てない。ゴブリン族のとんでもない凄腕だと見た。素早い動きにきっと翻弄されて為す術無く討たれるだろうと。
「……というわけだ」
「では……では……」
「忘れていないか。私は陛下からこの軍の全権をゆだねられた。つまりは私の判断は陛下の判断でもある。それに背く事は陛下に背くと同義である。理解してくれるか?」
ライナーに強い調子で言われて従う他無かった。イズヴァルトはマイヤとともに城市を去った。帰り道の途中の砦で、護衛部隊に従っていたエッケイが、ベートーベンと共にイズヴァルトを呼びつけた。
「ライナーさんから言伝を受けている。この砦から俺の部隊は南のヨドッシェシュバイツに向かう」
調査偵察の為に。どうやらそこに和平派とレオナルド=タカトリオが移送されたらしい。その情報をライナーは投降した騎士から情報を得たという。
「エッケイさん。どうしてそれを俺達に?」
「見習いの連中ではお前たちが有望だからな。殺しも経験している。それからイズヴァルト、お前はマイヤちゃんを連れていい」
連れて行かないと駄々をこねるし留守番すると、あのちっちゃな女の子にひどいことをしでかす奴が出てくるに違いないからな、とエッケイは笑った。7歳の女の子を強姦するのは、よくあることだった。
「そ、それは……」
「いいや、そんな心配をしているんじゃなくてあの子が何かの役に立つと思っているんだ。とても学があってあたまがいいんだろ?」
「だからってエッケイさん、小さな女の子を連れて行くのは!」
別に構わねえよ、とエッケイは笑って答えた。スーエイニアの侵攻軍との戦いでは土着の騎士が、家族連れで参陣しているのを何度も見た。住んでいた村を追われてだったからそうせざるを得なかったのだ。
砦にいる騎士は聖騎士団や国王軍を含めて300程だ。資金や腰兵糧もちゃんと貰っている。馬だから5日以内に行けるだろう。ただ、自分を含めてこの隊には、ヨドッシェシュバイツ地方の土地勘は無かった。
□ □ □ □ □
初手で暴れすぎてしまったからか、次からの奇襲にマリベーラは必要以上の殺傷が出来なくなってしまった。ちんちんが失われる事を悲しむ『サキュバスママ』2人に泣きつかれて、腕や脚に傷を負わせたり尻穴に刃の先を突っ込んだりの、手加減を加える事となったのだ。
それでも4日に及ぶその襲撃で、国王軍側の士気を落とすのには成功した。5日目の夜の出撃はお休み。サキュバスママ2人が彼女に美味しいお菓子をごちそうしてくれるからである。
「はーい、マリーちゃん。サキュバスのとっておきのお手製お菓子をごちそうしますよー!」
「ありがとー! でも、卵と小麦粉をがばっと飲み込んだ後に食卓の上に乗ってお皿の上にお尻を向けてしゃがんでいるのは、どうしてー?」
「それはねー。こういう食べ物をひねり出すからなの! ふんんぬう!」
テーブルの上にしゃがんだカトリは腹に力を入れると、尻穴からぶりぶりと黄色がかったうんちをひねり出した。しかし大便の味がしない。とてもあまーい香りがする。それと表面がどこか粉っぽい。
「まさか……『まま』のうんちをたべろというの?」
「まだまだ! これは種だから! これをね……」
カトリは皿の上のひねったものを素手でこね、オーブンに入れて焼いた。出来上がったのはパンケーキ。これにイルダがばかでっかい自分の右乳をつかみ、びゅうう、と汁をかけてやった。
さあ召し上がれ。マリベーラは大好きな女の子とのうんこやおしっこの食べあいっこもしたことがある程に猛者だったから怯えもせずに口にした。女の子のひねり出すものに毒はないの、というのが彼女の持論。猛毒に強い身体だから出来たことだが。
パンケーキはとっても甘くておいしい。かかったサキュバスの母乳も、練乳の様な甘味がふんだんに含まれている。にこにこと微笑むサキュバス2人を前に、マリベーラはたれ目になってしまった。
「ほ、ほっぺたがおちそうなぐらいにおいちー!」
サキュバスの排泄物は甘い、毒が無くてむしろ滋養の薬にもなると聞いたことはあったけれど、食べたのはこの時初めてだった。ものすごく甘くておいしい。
「でしょでしょ? 『サキュバスホットケーキ』と『サキュバスアイスクリーム』しか作れないけど、男の子はみんなおいしいって喜んでくれるの!」
紙でお尻を拭きながらカトリが笑う。イルダは母乳をまたもぴゅっと出して美味しそうに食べるマリベーラを見てくすくすと笑った。乳汁は出るのだが彼女は妊娠していない。授乳を得意のスキルとするサキュバスの一族に生まれたから出るだけだ。
「ところでマリベーラちゃん。お連れさんのハーフリングくん達は今夜も女の子たちと遊んでいるの?」
「そうよ。でもあいつらに関わっちゃだめ。ママたちを篭絡してこき使うかもしれないから」
「もちろん、くされ野郎ばっかりのハーフリング男には近づかないわ! もう何度かひどい目に遭ったからね!」
あいつらは一切ご免。イルダが言い切った。彼女はショタコン趣味があったせいか、一時期ハーフリングの情夫と一つ屋根の家で暮らしたことがあった。
が、飲む、打つ、買うの三拍子の権化たるその相手のせいでハーフリング男が嫌になってしまった。あの種族に対してはトラウマだらけ。ただ、その人物との間に娘を1人得ていたのだが。
「自分の娘もまだ赤ちゃんなのに、『先祖返り』を早くやらせようとドヘンタイどものいいようにさせていたのよ? サキュバスの赤ちゃんは自分からすすんでおちんちんをしゃぶるんだけど」
「やだなあ。サキュバスのあかちゃんってエルフのあかちゃんよりも愛くるしいのに。ほんとうに男の子の性欲はそこが知れないなー」
「やだよねー。もっとお互いのことを思いやってのちゅっちゅをすべきだよね!」
確かに。マリベーラはまだ幼児の頃を思い出した。すぐに濡れるしちんちんを入れられただけで「きもちよすぎてしんじゃう!」な身体を持つ彼女は、里を訪れたニンゲンの男らに幼女姦を受け続けた。
気持ちよかったが一方的な挿入を受け、「ほーら。マリーちゃんの大好きなおちんちんだよー!」などと呼びかけられてしゃぶらされるだけで、クンニリングスや全身マッサージを受けた記憶が無かった。ちんこだけで楽しもうとするなおまえら。
反して女の子はいい。性器だけでなく肌の感覚にも貪欲で研究熱心だ。官能のなんたるかをよく存じている。特にエルフの女の子は。
肌をすりすりするだけで、「んひゅー!」と悶える敏感肌の持ち主の彼女は、同じような感覚の持ち主と相性が良かった。もちろんサキュバスも同じくである。
パンケーキを食べ終え、今夜の出撃は無しだと決まっていたのでママ2人にだっこしてもらおうと両手を広げた時、運悪くセルゲイから念話での知らせが。
「……なんだい?」
「そろそろ潮時だ。明日の朝、強行突破でここを抜けてレオナルド=タカトリオらを討ちに行く」
「なんでさ? アタイはここで2人のママに可愛がられたいんだけど? あんた達でやりなよ?」
マリベーラはとっくに商売の事を忘れてしまっていた。迂遠な、というより連れの4人の暴利を貪るための寄り道に呆れて自分も楽しもうとしていたからだ。
「というか、南の街道に張った千里眼の結界が国王軍の別働隊を見つけちゃってね……このままじゃレオナルドが奪い返される。よろしくないことだよ」
「……ちぇっ。サキュバスママ2人とは今夜でお別れか」
ものすごく悲しい。マリベーラは思わず目に涙を浮かべてしまった。心配したカトリとイルダがぐずりそうなハーフリングの顔をのぞき込むと、感極まってうえええーんと泣き始めた。
「やだよう! マリーはここでママと一緒に暮らすの!」
「泣かないでマリーちゃん!」
「私たち、きっとこうなる運命だったのよ! でも、マリーちゃんと過ごしたこの2週間、とても楽しかったわ!」
サキュバス2人と女ハーフリングは互いに抱き合って泣き続ける。それを念話魔法で盗み聞きしていたセルゲイは、ただただ呆れるほか無かった。
(マリベーラは天下無敵だけど、頭の中がお花畑なんだよなあ……)
□ □ □ □ □
ヨドッシェシュバイツに向かう中、マイヤは地図を持たされ磁石で方角を調べさせられていた。1枚の地図をじろじろと見るとイズヴァルトにもう1枚を取り出させる。
「うーん。ここがこのあたりだったら……間道を行ったほうが早く着くかもしれない」
さっき開いていたのは国王軍が携帯していたこの辺りの地図。イズヴァルトが鞄の中に入れていたのは、ルッソがくれた特別製の地図だった。村に本店を置く輸送会社が作ったもので事細か。
「そっちの地図のほうが詳しいでござるな」
「王国軍のはどうにも大まか過ぎるんだよね。測量もしなおすべきだとライナーさんに提案しようかな」
出発してから4日、道に迷った事は一度もない。近隣の村人に聞いてもちゃんとヨドッシェシュバイツに向かっていると答えてくれた。あと1日でショーゴニッヒに到着らしい。
ショーゴニッヒには国王軍側の砦があった。まだ攻められていない。何故なら反乱軍はヨーシハルトスに反旗を翻したけれども、国王にたてつくつもりは無かったからだ。砦には200人近くの駐屯兵がいるらしい。
「マイヤちゃん。街道じゃなくて間道をいくのか?」
馬上のエッケイが呼びかける。間道を進んだほうが10キロほどショートカットができるみたいだとマイヤは答えた。それならばよし。エッケイは号令を出して南西の道に馬を進ませる。
「拙者らも向かうでござるぞ」
「でもヨドッシェシュバイツ城にはどう入ればいいんだろ? 川に囲まれた要害なんでしょ?」
「ショーゴニッヒには釣り船屋があるそうでござる。船を借りて渡り切れば、どうにかなるでござろう」
「じゃあ逃げるのはどうしよう?」
「そん時なんかねーよ。俺達が反乱軍をいてこまして、レオナルドというのを助けるわけだからな」
側を通りかかったベートーベンが自信たっぷりに笑う。それができたら苦労しないよ、とマイヤは愚痴った。この子はどうにもやりづらい。ただ、おちんちんからイズヴァルトに負けず劣らずの美味しい飲み物を出してくれそうな気がする。
(どんな味がするんだろ……ごくり!)
マイヤは小さな身体に淫らな気配を漂わせた。それを可愛い女の子のにおいとしか思えなかったイズヴァルトは笑顔で彼女をだきすくめる。
しかし当のベートーベンは、なんだかとんでもないものに目をつけられた様な気がしてそわそわしてしまった。いいにおいがするなあ。けど、嗅いだだけでちんちんがおっきくなるのはどういうわけだ?
突如として奇襲があった。数百の死傷者を出したらしい。黒装束に身を包んだ子供みたいな体格の者が1人、堀を飛び越えてバリケードを乗り越え、縦横無尽に暴れまわったとも。
聖騎士団の猛者がいともたやすく一撃で討たれるぐらいに強かった。この奇襲でライナーが頼みにするボルヘスが名誉の討ち死にを遂げた。
反乱軍があんな隠し玉を持っていたなどという情報は無かった。翌朝、ライナーは見習い騎士達には負傷兵やその護衛の武者らとともに、後方の城に戻るように命じた。その中にはイズヴァルトの名前もあった。
「なにゆえでござるか!」
「イズヴァルト君は後備えとして城に待機しているように」
「拙者も戦わせて欲しいでござる!」
「……トンダバヤシで武功をあげたとはいえ、君はまだ見習い騎士なのだぞ?」
それでも残りたいと返すイズヴァルトに、襲撃で生き残った聖騎士らが諭した。多分あれには君でも勝てない。ゴブリン族のとんでもない凄腕だと見た。素早い動きにきっと翻弄されて為す術無く討たれるだろうと。
「……というわけだ」
「では……では……」
「忘れていないか。私は陛下からこの軍の全権をゆだねられた。つまりは私の判断は陛下の判断でもある。それに背く事は陛下に背くと同義である。理解してくれるか?」
ライナーに強い調子で言われて従う他無かった。イズヴァルトはマイヤとともに城市を去った。帰り道の途中の砦で、護衛部隊に従っていたエッケイが、ベートーベンと共にイズヴァルトを呼びつけた。
「ライナーさんから言伝を受けている。この砦から俺の部隊は南のヨドッシェシュバイツに向かう」
調査偵察の為に。どうやらそこに和平派とレオナルド=タカトリオが移送されたらしい。その情報をライナーは投降した騎士から情報を得たという。
「エッケイさん。どうしてそれを俺達に?」
「見習いの連中ではお前たちが有望だからな。殺しも経験している。それからイズヴァルト、お前はマイヤちゃんを連れていい」
連れて行かないと駄々をこねるし留守番すると、あのちっちゃな女の子にひどいことをしでかす奴が出てくるに違いないからな、とエッケイは笑った。7歳の女の子を強姦するのは、よくあることだった。
「そ、それは……」
「いいや、そんな心配をしているんじゃなくてあの子が何かの役に立つと思っているんだ。とても学があってあたまがいいんだろ?」
「だからってエッケイさん、小さな女の子を連れて行くのは!」
別に構わねえよ、とエッケイは笑って答えた。スーエイニアの侵攻軍との戦いでは土着の騎士が、家族連れで参陣しているのを何度も見た。住んでいた村を追われてだったからそうせざるを得なかったのだ。
砦にいる騎士は聖騎士団や国王軍を含めて300程だ。資金や腰兵糧もちゃんと貰っている。馬だから5日以内に行けるだろう。ただ、自分を含めてこの隊には、ヨドッシェシュバイツ地方の土地勘は無かった。
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初手で暴れすぎてしまったからか、次からの奇襲にマリベーラは必要以上の殺傷が出来なくなってしまった。ちんちんが失われる事を悲しむ『サキュバスママ』2人に泣きつかれて、腕や脚に傷を負わせたり尻穴に刃の先を突っ込んだりの、手加減を加える事となったのだ。
それでも4日に及ぶその襲撃で、国王軍側の士気を落とすのには成功した。5日目の夜の出撃はお休み。サキュバスママ2人が彼女に美味しいお菓子をごちそうしてくれるからである。
「はーい、マリーちゃん。サキュバスのとっておきのお手製お菓子をごちそうしますよー!」
「ありがとー! でも、卵と小麦粉をがばっと飲み込んだ後に食卓の上に乗ってお皿の上にお尻を向けてしゃがんでいるのは、どうしてー?」
「それはねー。こういう食べ物をひねり出すからなの! ふんんぬう!」
テーブルの上にしゃがんだカトリは腹に力を入れると、尻穴からぶりぶりと黄色がかったうんちをひねり出した。しかし大便の味がしない。とてもあまーい香りがする。それと表面がどこか粉っぽい。
「まさか……『まま』のうんちをたべろというの?」
「まだまだ! これは種だから! これをね……」
カトリは皿の上のひねったものを素手でこね、オーブンに入れて焼いた。出来上がったのはパンケーキ。これにイルダがばかでっかい自分の右乳をつかみ、びゅうう、と汁をかけてやった。
さあ召し上がれ。マリベーラは大好きな女の子とのうんこやおしっこの食べあいっこもしたことがある程に猛者だったから怯えもせずに口にした。女の子のひねり出すものに毒はないの、というのが彼女の持論。猛毒に強い身体だから出来たことだが。
パンケーキはとっても甘くておいしい。かかったサキュバスの母乳も、練乳の様な甘味がふんだんに含まれている。にこにこと微笑むサキュバス2人を前に、マリベーラはたれ目になってしまった。
「ほ、ほっぺたがおちそうなぐらいにおいちー!」
サキュバスの排泄物は甘い、毒が無くてむしろ滋養の薬にもなると聞いたことはあったけれど、食べたのはこの時初めてだった。ものすごく甘くておいしい。
「でしょでしょ? 『サキュバスホットケーキ』と『サキュバスアイスクリーム』しか作れないけど、男の子はみんなおいしいって喜んでくれるの!」
紙でお尻を拭きながらカトリが笑う。イルダは母乳をまたもぴゅっと出して美味しそうに食べるマリベーラを見てくすくすと笑った。乳汁は出るのだが彼女は妊娠していない。授乳を得意のスキルとするサキュバスの一族に生まれたから出るだけだ。
「ところでマリベーラちゃん。お連れさんのハーフリングくん達は今夜も女の子たちと遊んでいるの?」
「そうよ。でもあいつらに関わっちゃだめ。ママたちを篭絡してこき使うかもしれないから」
「もちろん、くされ野郎ばっかりのハーフリング男には近づかないわ! もう何度かひどい目に遭ったからね!」
あいつらは一切ご免。イルダが言い切った。彼女はショタコン趣味があったせいか、一時期ハーフリングの情夫と一つ屋根の家で暮らしたことがあった。
が、飲む、打つ、買うの三拍子の権化たるその相手のせいでハーフリング男が嫌になってしまった。あの種族に対してはトラウマだらけ。ただ、その人物との間に娘を1人得ていたのだが。
「自分の娘もまだ赤ちゃんなのに、『先祖返り』を早くやらせようとドヘンタイどものいいようにさせていたのよ? サキュバスの赤ちゃんは自分からすすんでおちんちんをしゃぶるんだけど」
「やだなあ。サキュバスのあかちゃんってエルフのあかちゃんよりも愛くるしいのに。ほんとうに男の子の性欲はそこが知れないなー」
「やだよねー。もっとお互いのことを思いやってのちゅっちゅをすべきだよね!」
確かに。マリベーラはまだ幼児の頃を思い出した。すぐに濡れるしちんちんを入れられただけで「きもちよすぎてしんじゃう!」な身体を持つ彼女は、里を訪れたニンゲンの男らに幼女姦を受け続けた。
気持ちよかったが一方的な挿入を受け、「ほーら。マリーちゃんの大好きなおちんちんだよー!」などと呼びかけられてしゃぶらされるだけで、クンニリングスや全身マッサージを受けた記憶が無かった。ちんこだけで楽しもうとするなおまえら。
反して女の子はいい。性器だけでなく肌の感覚にも貪欲で研究熱心だ。官能のなんたるかをよく存じている。特にエルフの女の子は。
肌をすりすりするだけで、「んひゅー!」と悶える敏感肌の持ち主の彼女は、同じような感覚の持ち主と相性が良かった。もちろんサキュバスも同じくである。
パンケーキを食べ終え、今夜の出撃は無しだと決まっていたのでママ2人にだっこしてもらおうと両手を広げた時、運悪くセルゲイから念話での知らせが。
「……なんだい?」
「そろそろ潮時だ。明日の朝、強行突破でここを抜けてレオナルド=タカトリオらを討ちに行く」
「なんでさ? アタイはここで2人のママに可愛がられたいんだけど? あんた達でやりなよ?」
マリベーラはとっくに商売の事を忘れてしまっていた。迂遠な、というより連れの4人の暴利を貪るための寄り道に呆れて自分も楽しもうとしていたからだ。
「というか、南の街道に張った千里眼の結界が国王軍の別働隊を見つけちゃってね……このままじゃレオナルドが奪い返される。よろしくないことだよ」
「……ちぇっ。サキュバスママ2人とは今夜でお別れか」
ものすごく悲しい。マリベーラは思わず目に涙を浮かべてしまった。心配したカトリとイルダがぐずりそうなハーフリングの顔をのぞき込むと、感極まってうえええーんと泣き始めた。
「やだよう! マリーはここでママと一緒に暮らすの!」
「泣かないでマリーちゃん!」
「私たち、きっとこうなる運命だったのよ! でも、マリーちゃんと過ごしたこの2週間、とても楽しかったわ!」
サキュバス2人と女ハーフリングは互いに抱き合って泣き続ける。それを念話魔法で盗み聞きしていたセルゲイは、ただただ呆れるほか無かった。
(マリベーラは天下無敵だけど、頭の中がお花畑なんだよなあ……)
□ □ □ □ □
ヨドッシェシュバイツに向かう中、マイヤは地図を持たされ磁石で方角を調べさせられていた。1枚の地図をじろじろと見るとイズヴァルトにもう1枚を取り出させる。
「うーん。ここがこのあたりだったら……間道を行ったほうが早く着くかもしれない」
さっき開いていたのは国王軍が携帯していたこの辺りの地図。イズヴァルトが鞄の中に入れていたのは、ルッソがくれた特別製の地図だった。村に本店を置く輸送会社が作ったもので事細か。
「そっちの地図のほうが詳しいでござるな」
「王国軍のはどうにも大まか過ぎるんだよね。測量もしなおすべきだとライナーさんに提案しようかな」
出発してから4日、道に迷った事は一度もない。近隣の村人に聞いてもちゃんとヨドッシェシュバイツに向かっていると答えてくれた。あと1日でショーゴニッヒに到着らしい。
ショーゴニッヒには国王軍側の砦があった。まだ攻められていない。何故なら反乱軍はヨーシハルトスに反旗を翻したけれども、国王にたてつくつもりは無かったからだ。砦には200人近くの駐屯兵がいるらしい。
「マイヤちゃん。街道じゃなくて間道をいくのか?」
馬上のエッケイが呼びかける。間道を進んだほうが10キロほどショートカットができるみたいだとマイヤは答えた。それならばよし。エッケイは号令を出して南西の道に馬を進ませる。
「拙者らも向かうでござるぞ」
「でもヨドッシェシュバイツ城にはどう入ればいいんだろ? 川に囲まれた要害なんでしょ?」
「ショーゴニッヒには釣り船屋があるそうでござる。船を借りて渡り切れば、どうにかなるでござろう」
「じゃあ逃げるのはどうしよう?」
「そん時なんかねーよ。俺達が反乱軍をいてこまして、レオナルドというのを助けるわけだからな」
側を通りかかったベートーベンが自信たっぷりに笑う。それができたら苦労しないよ、とマイヤは愚痴った。この子はどうにもやりづらい。ただ、おちんちんからイズヴァルトに負けず劣らずの美味しい飲み物を出してくれそうな気がする。
(どんな味がするんだろ……ごくり!)
マイヤは小さな身体に淫らな気配を漂わせた。それを可愛い女の子のにおいとしか思えなかったイズヴァルトは笑顔で彼女をだきすくめる。
しかし当のベートーベンは、なんだかとんでもないものに目をつけられた様な気がしてそわそわしてしまった。いいにおいがするなあ。けど、嗅いだだけでちんちんがおっきくなるのはどういうわけだ?
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