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第一部 少年騎士と幼き侍女(幼年編から少年編の間のお話)
13 遠征行⑫
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初めての首級をあげたベートーベンは、見習い騎士の中で一段上の存在に見られるようになった。奇襲作戦で敵兵に刃の嵐を巻き起こしたイズヴァルトは何故か、彼等は話題にしなかった。別格過ぎて親近感が持てないからである。
この城に入ってから3日目の晩。夕飯を食べ終えて冷たい川で2日ぶりの沐浴をおこなった、城の中の暖かい風呂はもっぱら正団員が使うので使わせてくれない。
「つめてええ!」
叫びながらも肩までつかり、川の中で足の裏やちんぽを至極しごいていたベートーベンは、隣で同じように沐浴していた見習い騎士仲間の1人にこう誘われた。
「ベートーベンは『お小姓遊び』をやったことがあるか?」
「ああ。野郎のケツアナに突っ込むやつだろ? したことないよ」
見習い騎士は小姓を傍に置く事を許されていない。大体そんなのを雇う金も持ち合わせていなかった。村娘に言いよるのもこの作戦では禁止されているから、もっぱら手淫かマイヤに頼んでの『おしゃぶり』でどうにかしていた。
「大体、俺達は戦いに来ているんだぜ。そんなことすると気が散る」
「まあまあ。貯めすぎるのはいけないぜ。騒ぎすぎてエッケイさんにぶん殴られたって聞いたよ。きんたまが欲求不満だからそうなるのさ。なあ……」
ちょいとためしてみないか、と彼は背を向けた。よせやい、とベートーベンが呼びかけると、いいから、と相手は尻を突き出す。
「そのう……つまりは?」
「俺の尻を貸してやるよ。お前は知らないだろうけど、俺達見習いの中では互いに尻を貸しあっているんだぜ」
くねくね、とお尻を動かすとベートーベンは仕方なくうなずいた。ちんぽをしごき洗いすぎて勃起してしまっていたからだ。暗がりだからほかの連中に気づかれる事もないとささやかれ、とうとう仲間の尻を抱え込んでしまった。
初めての菊門への挿入。良くほぐさないときつくて入らないとは聞いていたが、その彼の尻穴はすんなりと受け入れた。聞けば毎日仲間と尻を貸しあっていたと答えた。
出来る限り奥まで挿れる。ベートーベンはその感触に『カキタレ』の女の子たちのヴァギナよりも深い感銘を受けていた。彼のちんぽが望んでいた締まりがそこにあった。夢中で腰を振ってしまい。気づけば2度も精液を流し込んでいた。
「……ふう。野郎のケツアナがこんなにも良いもんだったとはな」
「だろ? ああそれと、正団員の小姓たちは頼めば尻を貸してくれるししゃぶってくれる」
「あいつら、望んでそんなことをやっているのかよ?」
「らしいな。あいつら、非力だからたくましい奴に惚れるみたいだぜ。活躍したお前なら言い寄って来るだろうな、きっと」
信じられない、とつぶやいてベートーベンは仲間のアナルからペニスを引き抜いた。口を開けた女児肛から精液がこぼれ出て、川の中に溶けていく。この時にペニスで覚えた快感は、後々の彼を運命づける事となる。
□ □ □ □ □
近頃のマイヤはどうにも様子がおかしい。うんちをするとお尻の穴の奥まで拭いてとせがむようになった。それだけでなく、夜のおまんこなめなめのついでに尻穴なめなめまでも追加してほしいとせがむ始末。
(すばらしいことでござる……)
イズヴァルトは感激していた。ひそかに『泣き所』なんじゃないかと思っていた尻穴を、いじいじなめなめを許してくれる様になったという事は、つまりはもっと心を開いてくれたという事でもある、と結論付けた。
「いじゅばるとさん、なーめーてー!」
と、せがんで鼻に近づけてくる柔らかな窄まりを、イズヴァルトは舌で丹念にくすぐり、付き込んでほじほじとして彼女をよろこばせた。マイヤどののうんちのあなは、とってもかわいい味がするでござる。
舌での長い幼肛責めの後は、必ずおまるにうんちをぶりぶりと垂らして目を楽しませてくれる。なんと何から何まで愛らしいおじょうさんでござろうか。彼女の夢のためにも出世してお金を貯めなければ、とイズヴァルトは自分を励ました。
大会戦から1週間が経つ。今だに反乱軍側から和議の席に参加するという返事が返って来ていない。主戦派で仲間のかたき討ちの為に攻めてきた小部隊と散発的な戦いはあったけれど、戦線は膠着状態になりつつあった。
どうもおかしい。そう思ったライナーは間諜らに報告をするように命じた。一晩でフローネが戻り、マイヤのおまんこをぺろぺろとして「おいちー!」と悶えながら報告したものは、驚愕の事実であった。
敵本拠地に魔法使いによる防諜網が展開された。それもかなり高度な術式の。ライナーに雇われている下級サキュバスでは手に負えないものらしい。
レオナルド=タカトリオの所在も不明。城にいるかもしれないが、もしかしたら抗戦派に身柄を確保されて他の城に送られたかもしれない。
「ぴゃっぷい! しょんなにおちりのあなを舌でほじほじしないでっ! いじゅばるとさんじゃないんだから!」
「つまり、反乱軍は強力な魔道士を雇えることができたのだな?」
フローネがうなずく。イキ果てたマイヤのヴァギナ汁を美味しそうにすすりあげた後、汗ばんで甘いにおいを放つ彼女に己のおっぱいをちゅうちゅうと吸わせながら、相当な大がかりな城攻めが必要になると答えた。
「今日の昼にでも後続の4000が来るらしいわね。攻城兵器をふんだんに持って来るそうだけど」
直轄地からの部隊の事をフローネは良く存じていた。騎兵が3割近くを占めている。攻城兵器を動かす魔道士が数名いる。それと、聖騎士団とは違い酒保の隊や戦場娼婦もいた。
「おおかた軍規は守られているみたいね。近隣の町や村の略奪とかも無いらしいし。荷車を沢山持ってきたから、輜重隊も立往生する事も無いようね」
「マイヤ君の提案を彼等に知らせたからな。それと準備も入念にしていた。君の友達は荷馬車の中で楽しんでいるところだろうな」
ライナーが指摘する。増援部隊にはフローネの友人達が加わっていた。連絡役も兼ねた戦場娼婦としてだ。もちろんニンゲンに化けている。
ハックルとベリーとフィンという3姉妹のサキュバス。もとは祖母が淫魔だったニンゲンであったが、まだおねしょが頻繁な幼児の頃に野良魔族の『育ての父』によって先祖返りを果たした。それぞれ1ガロンほど精液を注ぎ込まれたそうだ。
彼女達は今も、念話魔法で遠く離れたフローネに近況を教えてくれる。馬車の中でめっちゃくちゃにむさぼられちゃっているの。沢山の男を相手にするため、睡眠時間は4時間程度の日が続いているという。
三姉妹はおっぱいとお尻が大きなニンゲンの女に化けていたが、淫魔としての本当の姿の彼女らはおねしょを卒業した頃ぐらいの童女みたいななりであった。先祖返りを果たしてから10年は経ったのだが。サキュバスの身体の成長は遅いのだ。
「城攻めは聖騎士団とイカルス隊に任せればいいんじゃありません? やっぱり攻城兵器は重くて行軍を鈍らせるみたいだけど」
「せいぜいが脅しに用いるだけで使わないと思っていたが……使いそうな気配になるな」
「城の全部を魔法で守ることは無理だから有効だとは思うけどね……それから、潜ませていたカトリが捕まったわ」
残念そうにつぶやく。カトリはフローネのスパイ仲間でサキュバス。今頃は男達に代わる代わるのしかかられ、イキ楽しんでいるのに違いないだろう。
決着をつけなければ、とライナーはうなずいた。疲れてぐったりとしていたマイヤにいたずらを仕掛け、またも膣汁をせしめようとするフローネを叱り飛ばして幼な子を抱き上げる。服を着たら作戦会議を始めようと呼びかけた。
「さ、さくせんですか?」
「そうだ。今度のはこれまで休息して蓄えた力を全部絞りだすような戦いになる」
これまで和平交渉だったが、今度は降伏勧告になる。ライナーはそう告げてマイヤに服を着せ、外へと出た。
□ □ □ □ □
反乱軍はヨーシデン地方の穀倉地帯の中心都市・オーヨドリーニを拠点にしていた。ラクシュルツ城から100キロほど西にある街である。この当時はヨーシデン地方最大の都市であった。人口は2万近く。
先代のナガオカッツェ公はこの街周辺の街道を整備し、途中に宿場町も設けた。治安も行き届いており、ナガオカッツェ公領で住みたい街ナンバーワンに選ばれている住み心地の良い街でもあった。
もう一つ。ここはナガオカッツェ地方とヨーシデンをひっくるめた場合、そのど真ん中に位置した。つまりは経済的かつ戦略的な重要地点。
先代はここに本拠を置くようヨーシハルトスに遺言したが、義理の孫はナントブルグに足しげく通いたいからと、ナガオカッツェの城から出なかった。故郷に近いところに住みたいと思うのが人情である。支配者としては意識が低いとも言えたが。
その城市を伺う場所に陣取るのに、ライナー率いる国王軍は8日を費やした。抗戦派の主要人物が籠るいくつもの砦や城を落としながらたどり着いたのだ。
聖騎士団の中で魔道を学んでいる者にうかがわせたところ、フローネが言う通り城壁には魔法による防備結界が敷かれていた。火攻めや矢を防ぐ魔法らしい。厄介であると武者達は嘆いた。
「そうか。しかしそれも場所を限定して張っているに違いない。ものは試しだ」
ライナーは歩兵部隊に攻城兵器を出せと命じた。狙うのは城市の東側の城壁でいい。敵方は侵攻ルートと攻め入る数を想定して防備を固めているだろうから、一番強固にしていると思われる東側を落とすことで戦意を消沈させればいい。
号令のもと、5門の投石砲が前に並ばされた。大砲の形をした大きなそれは、砲門に岩石を入れて魔法による力で吐き飛ばす城攻めの兵器。魔力を注ぎ込まないと飛ばしてくれない。
最新式のものは『魔蓄』を用いられており、魔道士が不在でも何回か岩石を飛ばすことができる。王国が所持しているものは旧式だ。生産元のイーガやカントニア諸国が最新式をなかなか輸出してくれないからだ。
直轄地からの増援にはこの兵器を飛ばす為の魔道士が同行していた。魔道士の数が少ないホーデンエーネンでは貴重な存在。しかし合戦では真っ先に標的にされてしまう。攻城兵器を動かす厄介な存在として嫌われていたからだ。
大盾を抱えた護衛の歩兵と、鎖帷子の上に胸甲を身に着けた重装備の魔道士達が持ち場に着く。大盾は詠唱しながら投石砲に魔力を注ぎ込む魔道士達の前に置かれた。
案の定、城壁からバリスタによる大きな矢が飛んできた。大抵は手前で落ちるが中には盾に刺さったり歩兵の隊列に飛び込んだりするものもある。
運悪く撃たれた者を救護班が後方に連れ出すと、兵士達は魔道士らに早く終わらせてくれと怒鳴り始めた。中には小石を投げてぶつける悪い者も。
魔道士は肩身の狭い思いをしながら詠唱を続ける。作戦では酷使させられ、敵からは狙われるし味方からは罵声を浴びせられる陣中魔道士は、戦場で生き残っても大抵は早死にする。
早めに老けて心労が遠因の病にかかりやすい。仲間の討ち死にを沢山見てきているから、酒やセックスに淫してしまう。彼等は高給取り。一般兵士の10倍の給料を貰っている。ゆえに妾を2人以上囲うのが常だった。
ゆえに、この時代のホーデンエーネン魔道士というのは大抵子だくさんだった。しかし彼等の大部分が一番上の子の結婚式に立ち会う事はまれだった。それまでに棺の中。10人以上の子ども達に花を入れてもらうというのが葬式でよく見られる光景だった。
魔道士らに罵声を浴びせる歩兵らに、騎士達が一喝して鎮めた。詠唱に集中できるようになった魔道士達は投石砲に魔力を充填させ終えた。青銅の砲身に緑色の魔法文字が輝くと、ライナーは岩石を放り込めと歩兵らに命じた。
荷車に乗せられた岩や礫が砲門に投げ込まれたら準備完了。撃て、の号令で投石砲は轟音をたてた。投石砲の発射音はけたたましくやかましい。
そもそもの発出の音自体はそれほどでも無いのだが、敵を脅す為にわざと音を大きくする魔法を仕掛けているのだ。鳴り物が相手の士気を削る有効な手段とされていた時代である。
岩石や礫は500メートル程離れた城壁を襲った。いくつかがめりこみ、城壁の上の兵士達をすり潰した。城壁からの大弩の反撃が止まった。ライナーは次の作戦に取り掛かった。
「投石砲は次の装填を行え。岩石が無くなるまで撃ち続けるのだ。攻城弩部隊、前面に出て援護しろ。聖騎士団先手組と直属軍騎兵隊は、イカルス隊を護衛しながら東の城門に取りつくのだ!」
先手組の600と王軍200の槍騎馬隊が、イカルス隊50人と共に向かう。それを直轄地軍の弓騎兵隊400が随行した。弓騎兵が持っているのはクロスボウ。城壁の射手達への牽制の為だ。
騎馬隊は投石砲や大型弩の援護射撃で安全を確保しながら、城壁近くにたどり着いた。イカルス隊が壁越えの為のまじないを唱え始める。壁越えの準備が終わった後、護衛の騎士が花火を打ち上げた。それをボルヘスが見て叫んだ。
「副団長、始めますぞ!」
「射撃を止めろ!」
投石砲が轟音を鳴らすのをやめる。イカルス隊が馬ごと大きく跳躍し、5メートル近くある城壁を飛び越えた。ライナーは指揮棒を天にかざして聖騎士団員に号令をかける。
「ホーデンエーネンの旗を掲げろ。イカルス隊が城門を開いたら突撃をかける! ただ、この戦いはあくまで降伏を促す為のものである! 必要以上の殺生をするな! 非戦闘員へのあらゆる暴虐は断じて許さん! 犯したものは処すから覚悟しろ!」
この城に入ってから3日目の晩。夕飯を食べ終えて冷たい川で2日ぶりの沐浴をおこなった、城の中の暖かい風呂はもっぱら正団員が使うので使わせてくれない。
「つめてええ!」
叫びながらも肩までつかり、川の中で足の裏やちんぽを至極しごいていたベートーベンは、隣で同じように沐浴していた見習い騎士仲間の1人にこう誘われた。
「ベートーベンは『お小姓遊び』をやったことがあるか?」
「ああ。野郎のケツアナに突っ込むやつだろ? したことないよ」
見習い騎士は小姓を傍に置く事を許されていない。大体そんなのを雇う金も持ち合わせていなかった。村娘に言いよるのもこの作戦では禁止されているから、もっぱら手淫かマイヤに頼んでの『おしゃぶり』でどうにかしていた。
「大体、俺達は戦いに来ているんだぜ。そんなことすると気が散る」
「まあまあ。貯めすぎるのはいけないぜ。騒ぎすぎてエッケイさんにぶん殴られたって聞いたよ。きんたまが欲求不満だからそうなるのさ。なあ……」
ちょいとためしてみないか、と彼は背を向けた。よせやい、とベートーベンが呼びかけると、いいから、と相手は尻を突き出す。
「そのう……つまりは?」
「俺の尻を貸してやるよ。お前は知らないだろうけど、俺達見習いの中では互いに尻を貸しあっているんだぜ」
くねくね、とお尻を動かすとベートーベンは仕方なくうなずいた。ちんぽをしごき洗いすぎて勃起してしまっていたからだ。暗がりだからほかの連中に気づかれる事もないとささやかれ、とうとう仲間の尻を抱え込んでしまった。
初めての菊門への挿入。良くほぐさないときつくて入らないとは聞いていたが、その彼の尻穴はすんなりと受け入れた。聞けば毎日仲間と尻を貸しあっていたと答えた。
出来る限り奥まで挿れる。ベートーベンはその感触に『カキタレ』の女の子たちのヴァギナよりも深い感銘を受けていた。彼のちんぽが望んでいた締まりがそこにあった。夢中で腰を振ってしまい。気づけば2度も精液を流し込んでいた。
「……ふう。野郎のケツアナがこんなにも良いもんだったとはな」
「だろ? ああそれと、正団員の小姓たちは頼めば尻を貸してくれるししゃぶってくれる」
「あいつら、望んでそんなことをやっているのかよ?」
「らしいな。あいつら、非力だからたくましい奴に惚れるみたいだぜ。活躍したお前なら言い寄って来るだろうな、きっと」
信じられない、とつぶやいてベートーベンは仲間のアナルからペニスを引き抜いた。口を開けた女児肛から精液がこぼれ出て、川の中に溶けていく。この時にペニスで覚えた快感は、後々の彼を運命づける事となる。
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近頃のマイヤはどうにも様子がおかしい。うんちをするとお尻の穴の奥まで拭いてとせがむようになった。それだけでなく、夜のおまんこなめなめのついでに尻穴なめなめまでも追加してほしいとせがむ始末。
(すばらしいことでござる……)
イズヴァルトは感激していた。ひそかに『泣き所』なんじゃないかと思っていた尻穴を、いじいじなめなめを許してくれる様になったという事は、つまりはもっと心を開いてくれたという事でもある、と結論付けた。
「いじゅばるとさん、なーめーてー!」
と、せがんで鼻に近づけてくる柔らかな窄まりを、イズヴァルトは舌で丹念にくすぐり、付き込んでほじほじとして彼女をよろこばせた。マイヤどののうんちのあなは、とってもかわいい味がするでござる。
舌での長い幼肛責めの後は、必ずおまるにうんちをぶりぶりと垂らして目を楽しませてくれる。なんと何から何まで愛らしいおじょうさんでござろうか。彼女の夢のためにも出世してお金を貯めなければ、とイズヴァルトは自分を励ました。
大会戦から1週間が経つ。今だに反乱軍側から和議の席に参加するという返事が返って来ていない。主戦派で仲間のかたき討ちの為に攻めてきた小部隊と散発的な戦いはあったけれど、戦線は膠着状態になりつつあった。
どうもおかしい。そう思ったライナーは間諜らに報告をするように命じた。一晩でフローネが戻り、マイヤのおまんこをぺろぺろとして「おいちー!」と悶えながら報告したものは、驚愕の事実であった。
敵本拠地に魔法使いによる防諜網が展開された。それもかなり高度な術式の。ライナーに雇われている下級サキュバスでは手に負えないものらしい。
レオナルド=タカトリオの所在も不明。城にいるかもしれないが、もしかしたら抗戦派に身柄を確保されて他の城に送られたかもしれない。
「ぴゃっぷい! しょんなにおちりのあなを舌でほじほじしないでっ! いじゅばるとさんじゃないんだから!」
「つまり、反乱軍は強力な魔道士を雇えることができたのだな?」
フローネがうなずく。イキ果てたマイヤのヴァギナ汁を美味しそうにすすりあげた後、汗ばんで甘いにおいを放つ彼女に己のおっぱいをちゅうちゅうと吸わせながら、相当な大がかりな城攻めが必要になると答えた。
「今日の昼にでも後続の4000が来るらしいわね。攻城兵器をふんだんに持って来るそうだけど」
直轄地からの部隊の事をフローネは良く存じていた。騎兵が3割近くを占めている。攻城兵器を動かす魔道士が数名いる。それと、聖騎士団とは違い酒保の隊や戦場娼婦もいた。
「おおかた軍規は守られているみたいね。近隣の町や村の略奪とかも無いらしいし。荷車を沢山持ってきたから、輜重隊も立往生する事も無いようね」
「マイヤ君の提案を彼等に知らせたからな。それと準備も入念にしていた。君の友達は荷馬車の中で楽しんでいるところだろうな」
ライナーが指摘する。増援部隊にはフローネの友人達が加わっていた。連絡役も兼ねた戦場娼婦としてだ。もちろんニンゲンに化けている。
ハックルとベリーとフィンという3姉妹のサキュバス。もとは祖母が淫魔だったニンゲンであったが、まだおねしょが頻繁な幼児の頃に野良魔族の『育ての父』によって先祖返りを果たした。それぞれ1ガロンほど精液を注ぎ込まれたそうだ。
彼女達は今も、念話魔法で遠く離れたフローネに近況を教えてくれる。馬車の中でめっちゃくちゃにむさぼられちゃっているの。沢山の男を相手にするため、睡眠時間は4時間程度の日が続いているという。
三姉妹はおっぱいとお尻が大きなニンゲンの女に化けていたが、淫魔としての本当の姿の彼女らはおねしょを卒業した頃ぐらいの童女みたいななりであった。先祖返りを果たしてから10年は経ったのだが。サキュバスの身体の成長は遅いのだ。
「城攻めは聖騎士団とイカルス隊に任せればいいんじゃありません? やっぱり攻城兵器は重くて行軍を鈍らせるみたいだけど」
「せいぜいが脅しに用いるだけで使わないと思っていたが……使いそうな気配になるな」
「城の全部を魔法で守ることは無理だから有効だとは思うけどね……それから、潜ませていたカトリが捕まったわ」
残念そうにつぶやく。カトリはフローネのスパイ仲間でサキュバス。今頃は男達に代わる代わるのしかかられ、イキ楽しんでいるのに違いないだろう。
決着をつけなければ、とライナーはうなずいた。疲れてぐったりとしていたマイヤにいたずらを仕掛け、またも膣汁をせしめようとするフローネを叱り飛ばして幼な子を抱き上げる。服を着たら作戦会議を始めようと呼びかけた。
「さ、さくせんですか?」
「そうだ。今度のはこれまで休息して蓄えた力を全部絞りだすような戦いになる」
これまで和平交渉だったが、今度は降伏勧告になる。ライナーはそう告げてマイヤに服を着せ、外へと出た。
□ □ □ □ □
反乱軍はヨーシデン地方の穀倉地帯の中心都市・オーヨドリーニを拠点にしていた。ラクシュルツ城から100キロほど西にある街である。この当時はヨーシデン地方最大の都市であった。人口は2万近く。
先代のナガオカッツェ公はこの街周辺の街道を整備し、途中に宿場町も設けた。治安も行き届いており、ナガオカッツェ公領で住みたい街ナンバーワンに選ばれている住み心地の良い街でもあった。
もう一つ。ここはナガオカッツェ地方とヨーシデンをひっくるめた場合、そのど真ん中に位置した。つまりは経済的かつ戦略的な重要地点。
先代はここに本拠を置くようヨーシハルトスに遺言したが、義理の孫はナントブルグに足しげく通いたいからと、ナガオカッツェの城から出なかった。故郷に近いところに住みたいと思うのが人情である。支配者としては意識が低いとも言えたが。
その城市を伺う場所に陣取るのに、ライナー率いる国王軍は8日を費やした。抗戦派の主要人物が籠るいくつもの砦や城を落としながらたどり着いたのだ。
聖騎士団の中で魔道を学んでいる者にうかがわせたところ、フローネが言う通り城壁には魔法による防備結界が敷かれていた。火攻めや矢を防ぐ魔法らしい。厄介であると武者達は嘆いた。
「そうか。しかしそれも場所を限定して張っているに違いない。ものは試しだ」
ライナーは歩兵部隊に攻城兵器を出せと命じた。狙うのは城市の東側の城壁でいい。敵方は侵攻ルートと攻め入る数を想定して防備を固めているだろうから、一番強固にしていると思われる東側を落とすことで戦意を消沈させればいい。
号令のもと、5門の投石砲が前に並ばされた。大砲の形をした大きなそれは、砲門に岩石を入れて魔法による力で吐き飛ばす城攻めの兵器。魔力を注ぎ込まないと飛ばしてくれない。
最新式のものは『魔蓄』を用いられており、魔道士が不在でも何回か岩石を飛ばすことができる。王国が所持しているものは旧式だ。生産元のイーガやカントニア諸国が最新式をなかなか輸出してくれないからだ。
直轄地からの増援にはこの兵器を飛ばす為の魔道士が同行していた。魔道士の数が少ないホーデンエーネンでは貴重な存在。しかし合戦では真っ先に標的にされてしまう。攻城兵器を動かす厄介な存在として嫌われていたからだ。
大盾を抱えた護衛の歩兵と、鎖帷子の上に胸甲を身に着けた重装備の魔道士達が持ち場に着く。大盾は詠唱しながら投石砲に魔力を注ぎ込む魔道士達の前に置かれた。
案の定、城壁からバリスタによる大きな矢が飛んできた。大抵は手前で落ちるが中には盾に刺さったり歩兵の隊列に飛び込んだりするものもある。
運悪く撃たれた者を救護班が後方に連れ出すと、兵士達は魔道士らに早く終わらせてくれと怒鳴り始めた。中には小石を投げてぶつける悪い者も。
魔道士は肩身の狭い思いをしながら詠唱を続ける。作戦では酷使させられ、敵からは狙われるし味方からは罵声を浴びせられる陣中魔道士は、戦場で生き残っても大抵は早死にする。
早めに老けて心労が遠因の病にかかりやすい。仲間の討ち死にを沢山見てきているから、酒やセックスに淫してしまう。彼等は高給取り。一般兵士の10倍の給料を貰っている。ゆえに妾を2人以上囲うのが常だった。
ゆえに、この時代のホーデンエーネン魔道士というのは大抵子だくさんだった。しかし彼等の大部分が一番上の子の結婚式に立ち会う事はまれだった。それまでに棺の中。10人以上の子ども達に花を入れてもらうというのが葬式でよく見られる光景だった。
魔道士らに罵声を浴びせる歩兵らに、騎士達が一喝して鎮めた。詠唱に集中できるようになった魔道士達は投石砲に魔力を充填させ終えた。青銅の砲身に緑色の魔法文字が輝くと、ライナーは岩石を放り込めと歩兵らに命じた。
荷車に乗せられた岩や礫が砲門に投げ込まれたら準備完了。撃て、の号令で投石砲は轟音をたてた。投石砲の発射音はけたたましくやかましい。
そもそもの発出の音自体はそれほどでも無いのだが、敵を脅す為にわざと音を大きくする魔法を仕掛けているのだ。鳴り物が相手の士気を削る有効な手段とされていた時代である。
岩石や礫は500メートル程離れた城壁を襲った。いくつかがめりこみ、城壁の上の兵士達をすり潰した。城壁からの大弩の反撃が止まった。ライナーは次の作戦に取り掛かった。
「投石砲は次の装填を行え。岩石が無くなるまで撃ち続けるのだ。攻城弩部隊、前面に出て援護しろ。聖騎士団先手組と直属軍騎兵隊は、イカルス隊を護衛しながら東の城門に取りつくのだ!」
先手組の600と王軍200の槍騎馬隊が、イカルス隊50人と共に向かう。それを直轄地軍の弓騎兵隊400が随行した。弓騎兵が持っているのはクロスボウ。城壁の射手達への牽制の為だ。
騎馬隊は投石砲や大型弩の援護射撃で安全を確保しながら、城壁近くにたどり着いた。イカルス隊が壁越えの為のまじないを唱え始める。壁越えの準備が終わった後、護衛の騎士が花火を打ち上げた。それをボルヘスが見て叫んだ。
「副団長、始めますぞ!」
「射撃を止めろ!」
投石砲が轟音を鳴らすのをやめる。イカルス隊が馬ごと大きく跳躍し、5メートル近くある城壁を飛び越えた。ライナーは指揮棒を天にかざして聖騎士団員に号令をかける。
「ホーデンエーネンの旗を掲げろ。イカルス隊が城門を開いたら突撃をかける! ただ、この戦いはあくまで降伏を促す為のものである! 必要以上の殺生をするな! 非戦闘員へのあらゆる暴虐は断じて許さん! 犯したものは処すから覚悟しろ!」
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