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第一部 少年騎士と幼き侍女(幼年編から少年編の間のお話)
06 遠征行⑤
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「どうしてイズヴァルトだけ個室なんだ? しかもマイヤとかいうガキと一緒に。こりゃあ一体どういうことなんですかい?」
最初の晩に泊まる城の宿舎で、ベートーベンは憤りっぱなしであった。馬に乗りすぎて腰が痛いけれど。
自分たちは仲間のいびきやちんぽをしごいている音がうるさいタコ部屋なのに、イズヴァルトだけ違うのがどうにも不公平だった。
理由を今回の総指揮官となっているライナー=イナトミッテンフェルトに尋ねてみた。
「そんな事で怒っているのかね、ベートーベン君?」
「そりゃあ怒りますよ! あいつばっかり特別扱いなんてずるい! あの待遇はまるで、幹部の人達並みじゃないですか!」
理由はなんなのです、教えて下さい。不公平だと憤りながらベートーベンが問うと、ライナーは呆れたようにため息をついた。
「なんだ。誰も君にはイズヴァルトのことを語っていなかったか……」
「あいつはなんなんです? そりゃあ確かに同じ道場で一緒でしたし、よく話をしてましたけど。けど、こんな特別扱いされるご身分だとは。ん?」
まさか国元のシギサンシュタウフェン家が言ってきたのではないのか。ベートーベンはかの家の情報をかき集めていた。山奥のド田舎のくせにとんでもなく優れた武芸者をお抱え師範として雇っている。最近は新しい銅鉱脈も発見したそうな。
イズヴァルトは質素倹約に務めていたのでお金持ちのぼんぼんには見えなかった。しかし実家は金持ち領主。それを思い出すと怒りがわいた。
他の見習い騎士はどうか。イズヴァルトみたいな金持ち領主の倅も何人かいた。奴とは違って家督を継げない三男坊四男坊ばかりだが。とはいえ、そういう連中は今度の作戦には参加していなかった。
親に止められたからだ。ナントブルグでお留守番。そんな陣に加わるぐらいなら実家に戻れ。こういう倅どもは浪費家ばかりだったから、実家の仕送りが無ければやっていけない連中ばかり。情けねえ、とベートーベンはあざ笑った。
「実家が太いやつは本当に羨ましいですね。妬ましいぐらいだ」
「そうも考えられるだろうが、外れているよ。しかしイズヴァルトめ。魔竜とのいくさに加わったことを君には話さなかったか」
「……なんなんですか、それ?」
ベートーベンは途端に不機嫌さを顕わにした。イズヴァルトが『大負けいくさ』であった魔竜との戦いに参陣していたなんて聞いた事が無かった。
ライナーは自室に連れて行き、茶を飲みながらイズヴァルトのことを語った。彼と侍女のマイヤは『招聘衆』の数少ない生き残りだと。
魔竜とのいくさには騎士団や兵士団だけでなく、国王の招きに応じた国内の武芸者による『招聘衆』と、他国の傭兵を高額の日当で集めた『傭兵衆』があった。
イズヴァルトには最初、シギサンシュタウフェン公の了解を得て参陣させるつもりだったが、無断で来てしまった。
それから1人で盗賊団を壊滅させた剛の者と聞いたから、20歳近くの青年かと思っていた。しかし10歳になったばかりの少年こそが当の人物。国王は勝てるかわからぬいくさで討ち死にさせるかもしれないと不憫と思った。
よって、『傭兵衆』の中でも最強格、2人の亜人の側近を含む10人の部下を擁する最強の女傭兵・ヴィクトリア=ウラスコー=アルグレイブの従士とさせることを考えた。
「ヴィクトリアは体格が立派で顔中が古傷だらけだったが、心優しく物腰穏やか。傭兵団の頭目としても申し分ない人物だった」
赤毛の美女。軍法にもそこそこ知悉しており、まだ覚えたてであったが魔法戦士でもあったらしいとライナーは語った。喋り方も『伝承歌』にある乱暴な口調ではなかった。まさに剣を持つお嬢様である。
心優しく気配りもできる女教師のような彼女なら、イズヴァルトは死なないと国王と騎士たちは思った。事実、彼女に匹敵する剣士は聖騎士団の中でも数名。団長は彼女を副団長補佐の地位から迎えたがる程の逸材だった。
「ヴィクトリア=アルグレイブ……確か、魔竜と戦ったという話がありましたね?」
「亜人の側近2人とだだをこねた自分を連れて、直接魔竜その人と戦ったのはヴィクトリアだけだとイズヴァルトから聞いているよ」
傭兵団の他の連中は、トンダバヤシで裏切る事なく国王側として全員が討ち死にした。ヴィクトリアもイズヴァルトとマイヤとともに帰ってくる最中、謀反組と壮絶に戦って最期を遂げたのだ。
「……それと、ヴィクトリアはイズヴァルトに求婚もしていたらしいな。なんでも嫁の貰い手がいないから子供だけ作ってもらいたいと」
そう語るライナーの胸は悔みごとでいっぱいだった。彼はヴィクトリアを一目見た時から惚れてしまっていた。傷だらけの顔と汗臭い身体が男達に敬遠されていたが、ヴィクトリアはとても美しい人だった。
彼女と語らったこともある。兵法談義やいくさの経験などを沢山聞いた。サイゴーク最大の戦い、『イッツク=シーの合戦』の戦いの話は、特にライナーを楽しませた。
魔法もそこそこ学び、勝つことは能わなかったが魔竜との一騎打ちまで成し遂げた。もうこれだけで聖騎士団に加入するべき逸材だったろう。品の良さが随所に見られる彼女の姿を思い出しながら、ライナーはため息をついた。
「どうしたんですか、そんなに悲しい顔をして?」
「……いや、なんでもないさ」
後で聞いた話だが、彼女はあの『暗黒卿』と『ヒッジランドの姫騎士』の末裔だったそうじゃないか。なんてロマンティックな生まれなんだろう。求婚すべきだったな。ライナーは死んだ女にますます恋心を抱いてしまった。
彼はこの時代のその年齢の男にとって珍しく、独身だった。いや、聖騎士団副団長にまで出世した彼には妾を囲う余裕があるぐらいだったが、そのあたりの欲望に乏しく、月に2度の遊女と週に1回あるか無いかの手淫で満足してしまっていた。
それよりも兵法や軍法を学んで磨き、聖騎士団やホーデンエーネンの他の国軍の質をあげる事が大事だ。その度が過ぎていまだに独身であったとも、言えなくもないのだが。
「……そしてイズヴァルトは、ヴィクトリアに己の家宝の『後継者』とされた人物でもある」
「なんなんです? その後継者っていうのは?」
「彼がいつも大事そうに背中におぶっている大剣だよ。あれこそが女武者ヴィクトリアのかたみだ」
そしてイズヴァルトはその大剣でもって『トンダバヤシ退き口』で無類の活躍をしてみせた。
「それだけで他の見習い騎士はおろか、幹部にも匹敵する名声を得たのだよ。君達とは違う理由がそれでは良くないのかね?」
ライナーに問われたベートーベンは、うなずいたが心のもやもやは晴れなかった。なんで苦しいことを俺に話してくれなかったのか。
(あいつには、まだ友達とは思われていないらしいな。)
□ □ □ □ □
その晩、イズヴァルトは久しぶりの馬での旅のせいで疲れ切ってしまった。宿の沐浴場で身体を清めた後にすぐに寝てしまう。
彼はヴィクトリアの夢を見ていた。魔竜とヤギウセッシウサイに負け、騎士としてではなく母親として、故郷の『おやかたさま』として余生を過ごしたいと言った後、イズヴァルトに子種を求めた時のことだ。
「イズヴァルトくん。わたしは『覇王の剣』を託せるあなたの赤ちゃんがたくさん欲しいの」
一人っ子で寂しがり屋だったヴィクトリアは、最低5人はほしい、とささやきながら、下半身を露出して地面の上で寝る彼の上にまたがった。
寒い中、彼女は大きな乳房を揺らしながら裸でイズヴァルトの上で喘いだ。たくましい腰がゆり動き、暖かくまとわりつく筒の中でイズヴァルトのペニスは慈しみぬかれた。
そうして1発を彼女の中で。1度受けただけで妊娠しそうな濃いにおいをはなつ精液は、彼女が討ち死にしなければ子宮の中で赤子となるはずった。
(なのに……ヴィクトリアどの……)
その時の性交は何度も続いた。陰嚢の中が出し切るまでずっと。その射精の快感は夢の中でも鮮明だった。いやしかし、待てとイズヴァルトは思った。
(ヴィクトリアどののおまんこは、もうちょっと奥深かった様に思えるでござる。これは、まさか……)
疲れた身体が気力を取り戻し、眠りから覚める様に動いた時、彼は目を覚ました。灯火をつけたままだったらしい。部屋はほんのりと明るかった。
そして自分はいつもするように素っ裸でベッドに横たわったまま。股間を見るとはだかんぼうのマイヤがちゅぱちゅぱと自分のものを咥えていた。
「マイヤどの……すっかり忘れていたでござる」
「もひもひ……ちゅぷっ! いいよ! さっき3度も飲ませてくれたから!」
マイヤはまだ勃起しているイズヴァルトのペニスの亀頭に唇を這わせ、彼をくすぐらせた。
それからマイヤはてへ、と笑って後ろを見る。ようやく目が慣れてきたイズヴァルトは、下半身を丸出しにしてへこへこと頭を下げる2人の少年が部屋の中にいたのに驚いた。
「そ、そ、そなたたちは……あれ? マルセル正団員どのの小姓の……カールどのと、見習い騎士のアレンどのではござらぬか?」
「は、はい……」
「お邪魔してます、イズヴァルトさん……」
2人はなんだか至極スッキリしたような顔つきで、ぺこぺこと頭を下げた。2人のだらんとしたちんちんを見てみる。何かにたっぷりしゃぶられた跡が残っていた。
「……さては、マイヤどの?」
「あはは! ごめんね! 2人が夜這いにかけてきたから仕方なくしちゃったの。それぞれ2発ずつだけだから許してね!」
そう言ってマイヤはお肌をきらんと輝かせる。彼女の肌質はまたも良くなった感じがした。この2人の4発とイズヴァルトの濃厚な3発とで、すっかり滋養強壮の素を得てしまったのだ。
マイヤが説明する。2人は寝込みのマイヤを連れ出してたくさんいやらしいことをしようと目論んでいたらしい。しかしマイヤは眠っていなかった。
「でも連れ去られるのは嫌だったから、代わりにざーめんみるくをのませて、ってお願いしたの! えヘヘへっ!」
いぶかしむ2人はどんなふうに、とマイヤに尋ねた所、疲れ切って仰向けに眠っているイズヴァルトのちんちんで、己のテクニックを実演してみせた。
しゃぶってから1分で放出。その舌使いに感服した2人はマイヤに欲情しきった2本を提供した。それぞれ3分以内に限界が来てしまった。
そうして2人はマイヤのかわいい裸を見ながら、彼女がイズヴァルトから残り2発をせしめるのを見物する事にした。
イズヴァルトは呆れてものが言えなかった。マイヤに夜這いをかけた2人にではない。自分も含めて3人もの男の子に精液をせしめた幼女の貪欲さにである。
「あんまり飲みすぎると、げりぴーになってしまうでござるよ?」
「うんうん。今晩はこのぐらいにしておくよ! お腹ももういっぱいだってうなっているし……うううう……」
マイヤはお腹を抑えてうずくまる。どうしたのでござるかと問うとマイヤは、トイレに連れて行ってと求めた。
しかしこの宿のは共同便所で、部屋備え付けではなかった。けれども水を張ったおまる代わりの桶が足元にあった。
イズヴァルトはサンダルを履いたマイヤに、これに尻をむけてしゃがむでござると呼びかけた。
「ふえええっ。イズヴァルト以外の人もいるのにするの? やだなあ」
「そういうわけにはいかぬでござる。アレンどの、カールどの。マイヤのはだかんぼうを見てちんちんをしこしこしてばかりいないで、後ろを向いて置いてほしいでござるよ?」
「あ、ついでに見せてってくれませんか?」
「マイヤちゃんのうんちするとこ、俺も見たいんで……」
イズヴァルトは然り、とうなずいた。存分に見ていくでござるよ。そこは断ってよ、とマイヤは憤ったが、彼女はいよいよびびびび、と屁をこいていた。
「ん、もう仕方ないよ。じゃあ見ててもいいから、ふわあああ……」
桶に尻を向けてしゃがんだマイヤが、気の抜けたいきみをあげた。イズヴァルトを含む3人が彼女の尻を凝視する。愛らしい窄まりがくわっと開いた。
「ふわ、ああああ……」
大便をするとき、マイヤは膣口から愛液を垂らしてしまう。生理的現象というよりは排便に快感を覚えてしまうのだ。ぶっというんちをひねるときはたまに絶頂を覚えたりする。彼女の尻穴は困った器官だった。
その窄まりから大便が顔をのぞかせる。しかし硬いのは最初のもので、それがにゅるりと桶に入り込むと後は、どろっとした大便ばかりが桶の中に放たれた。
あらかた放ち終えると彼女は身震いした。可愛いしりをふりふりと動かし、拭いてとイズヴァルトに呼びかける。彼は小さな水がめとひしゃくを持ってきて、桶に深く尻を突き出すマイヤの尻穴を清めてやった。
「今朝も出たのにまた出ちゃったなあ……」
「マイヤどのはお通じが良すぎでござるな?」
「いずばるとー、おちりがまだまだかゆいよー?」
はいはい、とうなずいてイズヴァルトは水をかけながら、彼女の尻をこすりはじめた。ひときわ感じやすいところを手で丹念に清められ、ふにゅっ、とうめいてはあああっ、と喜悦の声をあげる。またも彼女の肉間から、可愛いにおいのする汁がこぼれ出てしまった。
「あそこもびちょびちょでござるな。ここもかけてあげるでござる」
「ふしゅ!」
「……ぬめりが落ちておらぬ様子。どれどれ、手でぬぐってあげるでござるよ?」
「う、うんちを落とした手でいじらないで!」
「心配はご無用。手の甲を使うでござる」
そう言ってイズヴァルトはまだぬるぬるとしている彼女の陰裂と周囲の肉を、水をかけながら拭い始めた。清めている間に割れ目から現れ出たクリトリスに当たったりして、またもマイヤは感じ始めた。
「ううう。これじゃあきれいにならないよ…」
内性器からの粘液が垂れてしまう。同時にお尻の穴がひくひくと動き、ぷす、ぷす、とおならを放ち始めた。腸の中にまだカスが残っていたのだ。
「い、いじゅばると……う、うんちまたでそう……」
「ややっ! そうでござるか!」
イズヴァルトはマイヤの股を清めるのをやめた。彼女は思い切り脚を広げて桶をまたぎ、盛んにうごめくアナルからにゅるにゅるにゅる、と柔らかい便を放ち始めた。
「あふうう……」
ひねり終えてため息をつくマイヤの尻に、イズヴァルトが再び水をかけて汚れを落としてやる。この娘はとても愛らしくて助平とも言えるぐらいのなれなれしさと人好きさをあわせ持つが、とにかくうんちをひねった。
「イズヴァルト。またどうせ沐浴場に行くからおまたはいいよ」
「拙者も一緒に入るでござるよ。ところで……」
さっきから無言の来客2人はどうしているのだろうかとイズヴァルトが振り向くと、2人とも勃起したペニスをしごきあってマイヤの尻を見つめていた。
「ややっ! マイヤどののおしゃぶりに飽き足らず、ちんこきをなされていたのでござるか!」
「いや……」
「見ていてきんたまがイライラしちゃったからだよ……」
2人はちんちんをしごきながらマイヤを見つめる。彼女はにひ、と笑って振り向いて、くちを半開きにして手でしごく真似をし始めた。
「何ならもう一回、私がざあめんみるくを飲んでもいいよ? むしろそっちのほうがうれしいなあ?」
2回もうんちをしてお腹がすいたの。1発といわずもう2発ぐらい、それぞれにいただいちゃおうかな。小悪魔っぽくマイヤがささやくと、2人は進み出てペニスを突き出した。
「そ、そんなに言うなら……お願いできない?」
「ほんとにちんちんが言うことを聞いてくれないんだよ。ああ、そのおくちで、ちょうだい?」
2人は願ったりかなったりだった。マイヤは呆れて笑うイズヴァルトを上目遣いで見る。もちろん構わぬでござるよ。彼女は牧童の村にいた頃から、皆のちんちんをしゃぶってザーメンをおいしくいただいているのを聞いているから、今更咎めるつもりは無かった。
最初の晩に泊まる城の宿舎で、ベートーベンは憤りっぱなしであった。馬に乗りすぎて腰が痛いけれど。
自分たちは仲間のいびきやちんぽをしごいている音がうるさいタコ部屋なのに、イズヴァルトだけ違うのがどうにも不公平だった。
理由を今回の総指揮官となっているライナー=イナトミッテンフェルトに尋ねてみた。
「そんな事で怒っているのかね、ベートーベン君?」
「そりゃあ怒りますよ! あいつばっかり特別扱いなんてずるい! あの待遇はまるで、幹部の人達並みじゃないですか!」
理由はなんなのです、教えて下さい。不公平だと憤りながらベートーベンが問うと、ライナーは呆れたようにため息をついた。
「なんだ。誰も君にはイズヴァルトのことを語っていなかったか……」
「あいつはなんなんです? そりゃあ確かに同じ道場で一緒でしたし、よく話をしてましたけど。けど、こんな特別扱いされるご身分だとは。ん?」
まさか国元のシギサンシュタウフェン家が言ってきたのではないのか。ベートーベンはかの家の情報をかき集めていた。山奥のド田舎のくせにとんでもなく優れた武芸者をお抱え師範として雇っている。最近は新しい銅鉱脈も発見したそうな。
イズヴァルトは質素倹約に務めていたのでお金持ちのぼんぼんには見えなかった。しかし実家は金持ち領主。それを思い出すと怒りがわいた。
他の見習い騎士はどうか。イズヴァルトみたいな金持ち領主の倅も何人かいた。奴とは違って家督を継げない三男坊四男坊ばかりだが。とはいえ、そういう連中は今度の作戦には参加していなかった。
親に止められたからだ。ナントブルグでお留守番。そんな陣に加わるぐらいなら実家に戻れ。こういう倅どもは浪費家ばかりだったから、実家の仕送りが無ければやっていけない連中ばかり。情けねえ、とベートーベンはあざ笑った。
「実家が太いやつは本当に羨ましいですね。妬ましいぐらいだ」
「そうも考えられるだろうが、外れているよ。しかしイズヴァルトめ。魔竜とのいくさに加わったことを君には話さなかったか」
「……なんなんですか、それ?」
ベートーベンは途端に不機嫌さを顕わにした。イズヴァルトが『大負けいくさ』であった魔竜との戦いに参陣していたなんて聞いた事が無かった。
ライナーは自室に連れて行き、茶を飲みながらイズヴァルトのことを語った。彼と侍女のマイヤは『招聘衆』の数少ない生き残りだと。
魔竜とのいくさには騎士団や兵士団だけでなく、国王の招きに応じた国内の武芸者による『招聘衆』と、他国の傭兵を高額の日当で集めた『傭兵衆』があった。
イズヴァルトには最初、シギサンシュタウフェン公の了解を得て参陣させるつもりだったが、無断で来てしまった。
それから1人で盗賊団を壊滅させた剛の者と聞いたから、20歳近くの青年かと思っていた。しかし10歳になったばかりの少年こそが当の人物。国王は勝てるかわからぬいくさで討ち死にさせるかもしれないと不憫と思った。
よって、『傭兵衆』の中でも最強格、2人の亜人の側近を含む10人の部下を擁する最強の女傭兵・ヴィクトリア=ウラスコー=アルグレイブの従士とさせることを考えた。
「ヴィクトリアは体格が立派で顔中が古傷だらけだったが、心優しく物腰穏やか。傭兵団の頭目としても申し分ない人物だった」
赤毛の美女。軍法にもそこそこ知悉しており、まだ覚えたてであったが魔法戦士でもあったらしいとライナーは語った。喋り方も『伝承歌』にある乱暴な口調ではなかった。まさに剣を持つお嬢様である。
心優しく気配りもできる女教師のような彼女なら、イズヴァルトは死なないと国王と騎士たちは思った。事実、彼女に匹敵する剣士は聖騎士団の中でも数名。団長は彼女を副団長補佐の地位から迎えたがる程の逸材だった。
「ヴィクトリア=アルグレイブ……確か、魔竜と戦ったという話がありましたね?」
「亜人の側近2人とだだをこねた自分を連れて、直接魔竜その人と戦ったのはヴィクトリアだけだとイズヴァルトから聞いているよ」
傭兵団の他の連中は、トンダバヤシで裏切る事なく国王側として全員が討ち死にした。ヴィクトリアもイズヴァルトとマイヤとともに帰ってくる最中、謀反組と壮絶に戦って最期を遂げたのだ。
「……それと、ヴィクトリアはイズヴァルトに求婚もしていたらしいな。なんでも嫁の貰い手がいないから子供だけ作ってもらいたいと」
そう語るライナーの胸は悔みごとでいっぱいだった。彼はヴィクトリアを一目見た時から惚れてしまっていた。傷だらけの顔と汗臭い身体が男達に敬遠されていたが、ヴィクトリアはとても美しい人だった。
彼女と語らったこともある。兵法談義やいくさの経験などを沢山聞いた。サイゴーク最大の戦い、『イッツク=シーの合戦』の戦いの話は、特にライナーを楽しませた。
魔法もそこそこ学び、勝つことは能わなかったが魔竜との一騎打ちまで成し遂げた。もうこれだけで聖騎士団に加入するべき逸材だったろう。品の良さが随所に見られる彼女の姿を思い出しながら、ライナーはため息をついた。
「どうしたんですか、そんなに悲しい顔をして?」
「……いや、なんでもないさ」
後で聞いた話だが、彼女はあの『暗黒卿』と『ヒッジランドの姫騎士』の末裔だったそうじゃないか。なんてロマンティックな生まれなんだろう。求婚すべきだったな。ライナーは死んだ女にますます恋心を抱いてしまった。
彼はこの時代のその年齢の男にとって珍しく、独身だった。いや、聖騎士団副団長にまで出世した彼には妾を囲う余裕があるぐらいだったが、そのあたりの欲望に乏しく、月に2度の遊女と週に1回あるか無いかの手淫で満足してしまっていた。
それよりも兵法や軍法を学んで磨き、聖騎士団やホーデンエーネンの他の国軍の質をあげる事が大事だ。その度が過ぎていまだに独身であったとも、言えなくもないのだが。
「……そしてイズヴァルトは、ヴィクトリアに己の家宝の『後継者』とされた人物でもある」
「なんなんです? その後継者っていうのは?」
「彼がいつも大事そうに背中におぶっている大剣だよ。あれこそが女武者ヴィクトリアのかたみだ」
そしてイズヴァルトはその大剣でもって『トンダバヤシ退き口』で無類の活躍をしてみせた。
「それだけで他の見習い騎士はおろか、幹部にも匹敵する名声を得たのだよ。君達とは違う理由がそれでは良くないのかね?」
ライナーに問われたベートーベンは、うなずいたが心のもやもやは晴れなかった。なんで苦しいことを俺に話してくれなかったのか。
(あいつには、まだ友達とは思われていないらしいな。)
□ □ □ □ □
その晩、イズヴァルトは久しぶりの馬での旅のせいで疲れ切ってしまった。宿の沐浴場で身体を清めた後にすぐに寝てしまう。
彼はヴィクトリアの夢を見ていた。魔竜とヤギウセッシウサイに負け、騎士としてではなく母親として、故郷の『おやかたさま』として余生を過ごしたいと言った後、イズヴァルトに子種を求めた時のことだ。
「イズヴァルトくん。わたしは『覇王の剣』を託せるあなたの赤ちゃんがたくさん欲しいの」
一人っ子で寂しがり屋だったヴィクトリアは、最低5人はほしい、とささやきながら、下半身を露出して地面の上で寝る彼の上にまたがった。
寒い中、彼女は大きな乳房を揺らしながら裸でイズヴァルトの上で喘いだ。たくましい腰がゆり動き、暖かくまとわりつく筒の中でイズヴァルトのペニスは慈しみぬかれた。
そうして1発を彼女の中で。1度受けただけで妊娠しそうな濃いにおいをはなつ精液は、彼女が討ち死にしなければ子宮の中で赤子となるはずった。
(なのに……ヴィクトリアどの……)
その時の性交は何度も続いた。陰嚢の中が出し切るまでずっと。その射精の快感は夢の中でも鮮明だった。いやしかし、待てとイズヴァルトは思った。
(ヴィクトリアどののおまんこは、もうちょっと奥深かった様に思えるでござる。これは、まさか……)
疲れた身体が気力を取り戻し、眠りから覚める様に動いた時、彼は目を覚ました。灯火をつけたままだったらしい。部屋はほんのりと明るかった。
そして自分はいつもするように素っ裸でベッドに横たわったまま。股間を見るとはだかんぼうのマイヤがちゅぱちゅぱと自分のものを咥えていた。
「マイヤどの……すっかり忘れていたでござる」
「もひもひ……ちゅぷっ! いいよ! さっき3度も飲ませてくれたから!」
マイヤはまだ勃起しているイズヴァルトのペニスの亀頭に唇を這わせ、彼をくすぐらせた。
それからマイヤはてへ、と笑って後ろを見る。ようやく目が慣れてきたイズヴァルトは、下半身を丸出しにしてへこへこと頭を下げる2人の少年が部屋の中にいたのに驚いた。
「そ、そ、そなたたちは……あれ? マルセル正団員どのの小姓の……カールどのと、見習い騎士のアレンどのではござらぬか?」
「は、はい……」
「お邪魔してます、イズヴァルトさん……」
2人はなんだか至極スッキリしたような顔つきで、ぺこぺこと頭を下げた。2人のだらんとしたちんちんを見てみる。何かにたっぷりしゃぶられた跡が残っていた。
「……さては、マイヤどの?」
「あはは! ごめんね! 2人が夜這いにかけてきたから仕方なくしちゃったの。それぞれ2発ずつだけだから許してね!」
そう言ってマイヤはお肌をきらんと輝かせる。彼女の肌質はまたも良くなった感じがした。この2人の4発とイズヴァルトの濃厚な3発とで、すっかり滋養強壮の素を得てしまったのだ。
マイヤが説明する。2人は寝込みのマイヤを連れ出してたくさんいやらしいことをしようと目論んでいたらしい。しかしマイヤは眠っていなかった。
「でも連れ去られるのは嫌だったから、代わりにざーめんみるくをのませて、ってお願いしたの! えヘヘへっ!」
いぶかしむ2人はどんなふうに、とマイヤに尋ねた所、疲れ切って仰向けに眠っているイズヴァルトのちんちんで、己のテクニックを実演してみせた。
しゃぶってから1分で放出。その舌使いに感服した2人はマイヤに欲情しきった2本を提供した。それぞれ3分以内に限界が来てしまった。
そうして2人はマイヤのかわいい裸を見ながら、彼女がイズヴァルトから残り2発をせしめるのを見物する事にした。
イズヴァルトは呆れてものが言えなかった。マイヤに夜這いをかけた2人にではない。自分も含めて3人もの男の子に精液をせしめた幼女の貪欲さにである。
「あんまり飲みすぎると、げりぴーになってしまうでござるよ?」
「うんうん。今晩はこのぐらいにしておくよ! お腹ももういっぱいだってうなっているし……うううう……」
マイヤはお腹を抑えてうずくまる。どうしたのでござるかと問うとマイヤは、トイレに連れて行ってと求めた。
しかしこの宿のは共同便所で、部屋備え付けではなかった。けれども水を張ったおまる代わりの桶が足元にあった。
イズヴァルトはサンダルを履いたマイヤに、これに尻をむけてしゃがむでござると呼びかけた。
「ふえええっ。イズヴァルト以外の人もいるのにするの? やだなあ」
「そういうわけにはいかぬでござる。アレンどの、カールどの。マイヤのはだかんぼうを見てちんちんをしこしこしてばかりいないで、後ろを向いて置いてほしいでござるよ?」
「あ、ついでに見せてってくれませんか?」
「マイヤちゃんのうんちするとこ、俺も見たいんで……」
イズヴァルトは然り、とうなずいた。存分に見ていくでござるよ。そこは断ってよ、とマイヤは憤ったが、彼女はいよいよびびびび、と屁をこいていた。
「ん、もう仕方ないよ。じゃあ見ててもいいから、ふわあああ……」
桶に尻を向けてしゃがんだマイヤが、気の抜けたいきみをあげた。イズヴァルトを含む3人が彼女の尻を凝視する。愛らしい窄まりがくわっと開いた。
「ふわ、ああああ……」
大便をするとき、マイヤは膣口から愛液を垂らしてしまう。生理的現象というよりは排便に快感を覚えてしまうのだ。ぶっというんちをひねるときはたまに絶頂を覚えたりする。彼女の尻穴は困った器官だった。
その窄まりから大便が顔をのぞかせる。しかし硬いのは最初のもので、それがにゅるりと桶に入り込むと後は、どろっとした大便ばかりが桶の中に放たれた。
あらかた放ち終えると彼女は身震いした。可愛いしりをふりふりと動かし、拭いてとイズヴァルトに呼びかける。彼は小さな水がめとひしゃくを持ってきて、桶に深く尻を突き出すマイヤの尻穴を清めてやった。
「今朝も出たのにまた出ちゃったなあ……」
「マイヤどのはお通じが良すぎでござるな?」
「いずばるとー、おちりがまだまだかゆいよー?」
はいはい、とうなずいてイズヴァルトは水をかけながら、彼女の尻をこすりはじめた。ひときわ感じやすいところを手で丹念に清められ、ふにゅっ、とうめいてはあああっ、と喜悦の声をあげる。またも彼女の肉間から、可愛いにおいのする汁がこぼれ出てしまった。
「あそこもびちょびちょでござるな。ここもかけてあげるでござる」
「ふしゅ!」
「……ぬめりが落ちておらぬ様子。どれどれ、手でぬぐってあげるでござるよ?」
「う、うんちを落とした手でいじらないで!」
「心配はご無用。手の甲を使うでござる」
そう言ってイズヴァルトはまだぬるぬるとしている彼女の陰裂と周囲の肉を、水をかけながら拭い始めた。清めている間に割れ目から現れ出たクリトリスに当たったりして、またもマイヤは感じ始めた。
「ううう。これじゃあきれいにならないよ…」
内性器からの粘液が垂れてしまう。同時にお尻の穴がひくひくと動き、ぷす、ぷす、とおならを放ち始めた。腸の中にまだカスが残っていたのだ。
「い、いじゅばると……う、うんちまたでそう……」
「ややっ! そうでござるか!」
イズヴァルトはマイヤの股を清めるのをやめた。彼女は思い切り脚を広げて桶をまたぎ、盛んにうごめくアナルからにゅるにゅるにゅる、と柔らかい便を放ち始めた。
「あふうう……」
ひねり終えてため息をつくマイヤの尻に、イズヴァルトが再び水をかけて汚れを落としてやる。この娘はとても愛らしくて助平とも言えるぐらいのなれなれしさと人好きさをあわせ持つが、とにかくうんちをひねった。
「イズヴァルト。またどうせ沐浴場に行くからおまたはいいよ」
「拙者も一緒に入るでござるよ。ところで……」
さっきから無言の来客2人はどうしているのだろうかとイズヴァルトが振り向くと、2人とも勃起したペニスをしごきあってマイヤの尻を見つめていた。
「ややっ! マイヤどののおしゃぶりに飽き足らず、ちんこきをなされていたのでござるか!」
「いや……」
「見ていてきんたまがイライラしちゃったからだよ……」
2人はちんちんをしごきながらマイヤを見つめる。彼女はにひ、と笑って振り向いて、くちを半開きにして手でしごく真似をし始めた。
「何ならもう一回、私がざあめんみるくを飲んでもいいよ? むしろそっちのほうがうれしいなあ?」
2回もうんちをしてお腹がすいたの。1発といわずもう2発ぐらい、それぞれにいただいちゃおうかな。小悪魔っぽくマイヤがささやくと、2人は進み出てペニスを突き出した。
「そ、そんなに言うなら……お願いできない?」
「ほんとにちんちんが言うことを聞いてくれないんだよ。ああ、そのおくちで、ちょうだい?」
2人は願ったりかなったりだった。マイヤは呆れて笑うイズヴァルトを上目遣いで見る。もちろん構わぬでござるよ。彼女は牧童の村にいた頃から、皆のちんちんをしゃぶってザーメンをおいしくいただいているのを聞いているから、今更咎めるつもりは無かった。
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