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周は意志薄弱
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あっと、周は体をこわばらせる。
隆志の指がとんでもないところにふれてきたからだ。
「お、おま……っ……なにす……っ!?」
体を引こうにも壁があって、それ以上は下がれない。
隆志は周のものを口にしたまま、指で後ろをまさぐってくる。
「隆志……っ……や、やめ……っ」
隆志がなにをするつもりなのかわからなくて怖かった。
自分が隆志を怖いと思っているのに気がついて腹が立つ。
兄貴分としては、そんなことがあってはならないからだ。
厳しく叱責するべきなのに、パニくっていて頭がうまく働かない。
じゅくじゅくと前をこすられる感触にも翻弄されていた。
強い刺激に頭がぐらぐらしている。
その間も隆志の指は後ろにふれていた。
ぬるついた指で円を描くようにしているのがわかる。
つんっとつつかれた瞬間、羞恥が頭のてっぺんまで突き抜けた。
それで少し頭がはっきりする。
「た、隆志……っ」
ようやくの思いで、なんとか隆志の額に手を当て、後ろに押した。
ちゅぷ…と、音を立てて口が離れる。
「お、お、お前……お前な……っ」
厳しく叱ろうと思って開いた口から、それ以上の言葉が出てこなかった。
顔を上げた隆志が、ひどく怒った顔をしていたからだ。
なぜ隆志が怒るのかがわからない。
怒りたいのは自分のほうだというのに、心臓がばくばくしてまともに話せなくなる。
そんな周に隆志が怒った顔で言った。
「オレは、がんちゃんを気持ちよくしようとしてるんだよ。頼むからじっとしてて!」
まさに、いきなり飼い犬に噛まれた気分。
ぱくぱくと口は空回りするばかりで声は出ない。
「わかったっ!?」
強く言うつもりが逆に強く言われ、言葉も出ず、周はまばたきを繰り返した。
むうっとしかめられた隆志の顔が怖い。
瞳の中をちらちらしている強い欲望の色も怖かった。
なぜそんな目で自分を見るのかもわからなくて頭は混乱するばかりだ。
黙っていると隆志が目をすうっと細める。
かすれた声で、やけに静かに言った。
「がんちゃん? 返事して」
こくんと喉が上下する。
隆志の口調に「抗わせない」といった意思を感じたからかもしれない。
無意識に周は小さく頷いた。
とたん、にっこりされて泣きたくなる。
なぜこんなことになっているのか、まったくわからなかった。
自分が言った「もっと気持ちいいこともしたい」との言葉が引き金だなんて。
周は、まさかにも思っていなかったのだ。
「じっとしててね。ぜってーヨくすっから。約束する」
隆志がまた周のものを口に含む。
唇と舌でなぞられる感触に、否応なく熱が溜まっていた。
シャワーの音にかき消され、そこが立てているだろう音は聞こえない。
それなのに、じゅくじゅくという音が聞こえる気がする。
自分のものがあからさまな反応を示しているのが恥ずかしかった。
手でされていた時にはなかった羞恥に、噛みしめた奥歯が軋む。
隆志が自分のものを平気でくわえているのが信じられなかった。
けれど、舌と唇が動いているのを下半身に感じている。
羞恥に駆られながらも、気持ちいいという感覚もあった。
手でされていた以上の快感が襲ってくる。
にしても、後ろで動いている指が気になってしかたがない。
「あ……っ……ぅ……っん……っ」
思わず声が出てしまう。
隆志の指がぬるりと後ろに挿っていた。
隆志の指がとんでもないところにふれてきたからだ。
「お、おま……っ……なにす……っ!?」
体を引こうにも壁があって、それ以上は下がれない。
隆志は周のものを口にしたまま、指で後ろをまさぐってくる。
「隆志……っ……や、やめ……っ」
隆志がなにをするつもりなのかわからなくて怖かった。
自分が隆志を怖いと思っているのに気がついて腹が立つ。
兄貴分としては、そんなことがあってはならないからだ。
厳しく叱責するべきなのに、パニくっていて頭がうまく働かない。
じゅくじゅくと前をこすられる感触にも翻弄されていた。
強い刺激に頭がぐらぐらしている。
その間も隆志の指は後ろにふれていた。
ぬるついた指で円を描くようにしているのがわかる。
つんっとつつかれた瞬間、羞恥が頭のてっぺんまで突き抜けた。
それで少し頭がはっきりする。
「た、隆志……っ」
ようやくの思いで、なんとか隆志の額に手を当て、後ろに押した。
ちゅぷ…と、音を立てて口が離れる。
「お、お、お前……お前な……っ」
厳しく叱ろうと思って開いた口から、それ以上の言葉が出てこなかった。
顔を上げた隆志が、ひどく怒った顔をしていたからだ。
なぜ隆志が怒るのかがわからない。
怒りたいのは自分のほうだというのに、心臓がばくばくしてまともに話せなくなる。
そんな周に隆志が怒った顔で言った。
「オレは、がんちゃんを気持ちよくしようとしてるんだよ。頼むからじっとしてて!」
まさに、いきなり飼い犬に噛まれた気分。
ぱくぱくと口は空回りするばかりで声は出ない。
「わかったっ!?」
強く言うつもりが逆に強く言われ、言葉も出ず、周はまばたきを繰り返した。
むうっとしかめられた隆志の顔が怖い。
瞳の中をちらちらしている強い欲望の色も怖かった。
なぜそんな目で自分を見るのかもわからなくて頭は混乱するばかりだ。
黙っていると隆志が目をすうっと細める。
かすれた声で、やけに静かに言った。
「がんちゃん? 返事して」
こくんと喉が上下する。
隆志の口調に「抗わせない」といった意思を感じたからかもしれない。
無意識に周は小さく頷いた。
とたん、にっこりされて泣きたくなる。
なぜこんなことになっているのか、まったくわからなかった。
自分が言った「もっと気持ちいいこともしたい」との言葉が引き金だなんて。
周は、まさかにも思っていなかったのだ。
「じっとしててね。ぜってーヨくすっから。約束する」
隆志がまた周のものを口に含む。
唇と舌でなぞられる感触に、否応なく熱が溜まっていた。
シャワーの音にかき消され、そこが立てているだろう音は聞こえない。
それなのに、じゅくじゅくという音が聞こえる気がする。
自分のものがあからさまな反応を示しているのが恥ずかしかった。
手でされていた時にはなかった羞恥に、噛みしめた奥歯が軋む。
隆志が自分のものを平気でくわえているのが信じられなかった。
けれど、舌と唇が動いているのを下半身に感じている。
羞恥に駆られながらも、気持ちいいという感覚もあった。
手でされていた以上の快感が襲ってくる。
にしても、後ろで動いている指が気になってしかたがない。
「あ……っ……ぅ……っん……っ」
思わず声が出てしまう。
隆志の指がぬるりと後ろに挿っていた。
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