「光の天使」 光と影のシンフォニー

夢織人

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ソラリス&地球編 第2章 鷹は舞い降りた

第14話 新しきシヴァ神の誕生

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「彼があのとき、シヴァが助けた子供なのですか?」

 クベーラはシヴァが助けた子供の成長した姿とその舞を見たとき、驚かずにはいられなかった。
 誰が教えたわけでもないのに、少年はすでに「破壊と再生の舞」を知っていたのだ。
 “破壊と再生の舞”は、振り付けで踊る舞ではなく、その“魂で踊る”舞なのだった。
 クベーラはシヴァが助けた子供の成長した姿と舞を見たとき、すべてを理解した。

 新しいシヴァ神は、すでにこの世に誕生していたのだ。

 シヴァは覚悟をきめたその日から、誰にも知られることなく、自分の舞とその霊力を引き継ぐものを探していたのだろう。そしてシヴァは、この少年と出会った。

 運命だったのか、それとも単なる偶然だったのかはわからない。
 シヴァは死にかけた少年を助ける過程で、偶然にも彼だけが持つ特別な光のエナジーを、“破壊と再生”のエナジーを少年に分け与えていたのだ。

 光は永遠に失われたわけではなかったのだ。

 クベーラが愛したシヴァは、永遠の眠りについたが、その魂を取り戻すことが出来る新しいシヴァ神がそこにいた。

 



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