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地球編 第4章 ハリーと運命
第2話 どちらから、来られました?
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「どちらから、来られました?」
ヨハネにそう言われて、オリオンは言葉に詰まった。
(この存在は、私を地球人と思っているのか? それとも・・・)
(『あなたが地球人でないことは、わかってます』)
今度は、相手はテレパシーでオリオンに話しかけてきた。
話しかけてきた者がどこの星系の者なのか、それがオリオンにとっては重大なことだった。
地球は今、宇宙的には封鎖されている星で、正規のルートでは、決して来ることができない星だったのだ。
「私の名前はオリオンと言います。
決して怪しいものではありません。
知り合いを訪ねてきました」
とオリオンはとっさに答えたが、少し困り果てていた。
「そうですか・・・。
私の名前はヨハネです。
私は地球に来てからけっこう長いのですが、お知り合いのお名前は?」
と、ヨハネと名乗った男はオリオンに言った。
「”光の泉”教団のミカエルさまです」
「私はミカエルとはアトランティスの幼年士官学校からずっと一緒だったのですが、どこでミカエルとお知り合いに? 学校ではないですよね?」
とヨハネはいぶかしそうに言った。
「でもどこかで、私もあなたに会ったことがあるような気がする・・・」
その時になってオリオンは初めて、相手が誰であるかに気がついた。
統治神<シ>の右腕ミカエルの親友といえば、帝国軍でも知らぬ者はいない、フォースの雷神、四神戦士ヨハネに決っていた。
ヨハネにそう言われて、オリオンは言葉に詰まった。
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「私の名前はオリオンと言います。
決して怪しいものではありません。
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「そうですか・・・。
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と、ヨハネと名乗った男はオリオンに言った。
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とヨハネはいぶかしそうに言った。
「でもどこかで、私もあなたに会ったことがあるような気がする・・・」
その時になってオリオンは初めて、相手が誰であるかに気がついた。
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