「光の天使」 光と影のシンフォニー

夢織人

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マルデク&地球編 第1章 想い遙かに

第17話 愛と云う名の束縛

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 オリオンの話を聞いたオスカーは、すぐにハンネス救出に動き出した。
 しかし数日の間に、事態は大きく変化していた。

 アメリアはエルフィンを総統に献上たしたとき、総統と秘密の約束を交わしていたのだが、その秘密の約束により、すでにハンネスはアメリアの元へ送り届けられていたのだ。
 アメリアはハンネスを王宮の獄につなぎ、その自由を奪っておきながら、平気でハンネスに愛を告白した。

「ハンネスさま、私とて好き好んでこのようなことをしているわけではないのですよ。ただあなたを愛しているからなのです」
と言った。そして、
「私の愛を受け入れ、私と結婚してマルデクの王となり、あの総統ユリウスを倒すと、約束をしてくだされば、そぐにこの獄から出してて差し上げます」
とも言った。

 ハンネスはそのようなアメリアの行動が、まったく理解できなかった。
「アメリア姫、あなたには申し訳ないが、私には心に決めたレディーがすでにいるのです。だからあなたの愛を受け入れることは出来ません」

「でも、あなたのレディーはすでにあなた以外のナイトと結ばれ、マルデクでは最高の栄誉である血の誓いを受けたのですよ」
とアメリアはハンネスに言った。

 それからハンネスの顔に手をやり、驚くハンネスの唇にその唇を合わせた。
 そしてアメリアは冷たく笑いながらハンネスに告げた。

「あなたの愛するエルフィンは、今はすでに、マルデク総統ユリウスの妻なのです。
 この事実は誰にも変えられません」





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