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マルデク&地球編 第1章 想い遙かに
第14話 ウィルムヘルム卿とその連れに驚くルシファー
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統治神<シ>はその日、ミカエルとヨハネ、そしてルシファーまでも伴い、アシュラらしき青年がいるという、クラブ「パラダイス」を訪れた。
その日は特別な催しが開かれていて、滅多に姿を見せないレジェンド・ドール、プリンス・チャーミングも噂の恋人チャールズと共に、会場に姿を見せるということで、ゴシップ記者なども紛れ混み、会場は異常なまでの熱気に包まれていた。会場にはプリンス・チャーミングに異常なまでの執着心を燃やすアラブの王子、ムハンマドの姿もあった。
その日、ルシファーは知らない人間たちから、「ハンソル」と何度も声をかけられ、挨拶された。
それまで一度も、人間たちと親しく交わることが無かったルシファーには、それが不思議でならなかった。
「誰かルシファーさまに良く似た人間がいると言うことでしょうか?」
ヨハネもそのことに気づき、いぶかしんだ。
その時であった。
「やあ、ルシファー」
と、後ろから声をかけてきた一人の紳士がいた。
その声に後ろを振り向いたルシファーは、その紳士と連れの顔を見て驚いた。
「ウィルヘルム卿・・・」
と、ルシファーはつぶやいたのだが、ヨハネはその紳士に出会うのは初めてだった。
そして何よりも驚いたのは、彼の連れだった。
ルシファーと瓜二つと言って良いほど、連れの青年はルシファーに似ていたのだ。
紳士は驚くルシファーにすっと近づきその耳もとで囁いた。
「君にそっくりだろう。あまりに君が恋しくて、あのとき噛みちぎった君の皮膚を使って君のクローンを作ったんだ。だから彼は、君と私の子供とも言える・・・」
と言って、不気味な笑みを浮かべた。
その日は特別な催しが開かれていて、滅多に姿を見せないレジェンド・ドール、プリンス・チャーミングも噂の恋人チャールズと共に、会場に姿を見せるということで、ゴシップ記者なども紛れ混み、会場は異常なまでの熱気に包まれていた。会場にはプリンス・チャーミングに異常なまでの執着心を燃やすアラブの王子、ムハンマドの姿もあった。
その日、ルシファーは知らない人間たちから、「ハンソル」と何度も声をかけられ、挨拶された。
それまで一度も、人間たちと親しく交わることが無かったルシファーには、それが不思議でならなかった。
「誰かルシファーさまに良く似た人間がいると言うことでしょうか?」
ヨハネもそのことに気づき、いぶかしんだ。
その時であった。
「やあ、ルシファー」
と、後ろから声をかけてきた一人の紳士がいた。
その声に後ろを振り向いたルシファーは、その紳士と連れの顔を見て驚いた。
「ウィルヘルム卿・・・」
と、ルシファーはつぶやいたのだが、ヨハネはその紳士に出会うのは初めてだった。
そして何よりも驚いたのは、彼の連れだった。
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紳士は驚くルシファーにすっと近づきその耳もとで囁いた。
「君にそっくりだろう。あまりに君が恋しくて、あのとき噛みちぎった君の皮膚を使って君のクローンを作ったんだ。だから彼は、君と私の子供とも言える・・・」
と言って、不気味な笑みを浮かべた。
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