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地球編 第3章 新興宗教「光の泉」と光の戦士たち
第32話 アメリアはエルフィンを言葉巧みに街へ連れ出した。
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現アトランティス王、統治神<シ>が忍びで地球に来ると、ミカエルのもとに知らせが入ったのは、アメリアとエルフィンが「光の泉」教団の建物を出るときだった。
普通ならば外出にも厳しいチェックが入るのだが、緊急メッセージが届いたばかりで、門番はそちらに気を取られてしまい、アメリアたちは顔認証だけでそのまま検問を通り抜けた。
アメリアの計画は巧妙だった。
「実はオリオンの誕生日が近づいているのだ。
それで愛するオリオンに何か誕生日プレゼントをしたいのだが、何を買ったらいいのか分からないのだ。
そなたはマルデク軍でオリオンと数々の戦場を共にし、親しかったと聞いている。
プレゼントを選ぶのを手伝ってはくれまいか?」
と言い、エルフィンを言葉巧みに誘い出したのだ。
そしてアメリアは腹心の武官が待つ街中へ、エルフィンを連れ出した。
街中でふたりは男たちに絡まれたのだが、その時はエルフィンが男たちを投げ飛ばし、事なきを得た。
しかし実はその男たちは、アメリアの腹心が用意したおとりで、わざとエルフィンに投げ飛ばされたのだった。
「噂には聞いていたが、お前は本当にすごいなァ。
あんな大男を何人も、あんなに簡単に、投げ飛ばすとは・・・」
ふたりはその時、休憩を取るためにカフェにいたのだが、周囲の人間たちに自分たちが人間ではないことを気づかれないように、店のメニューの飲み物を頼んだ。一暴れして喉の乾いたエルフィンは、その飲み物を口にした。
エルフィンには、その飲み物が普通の味と違っていることに、気づく知識と経験が無かった。
エルフィンはやがて睡魔に襲われ、そのまま深い眠りに落ちていった。
実はそのカフェには、アメリアの腹心である武官が送りこんだカフェ・スタッフが紛れこんでいて、飲み物に細工をしたのだ。すべては計画どおりに運び、アメリアは難なくエルフィン捕獲に成功した。
普通ならば外出にも厳しいチェックが入るのだが、緊急メッセージが届いたばかりで、門番はそちらに気を取られてしまい、アメリアたちは顔認証だけでそのまま検問を通り抜けた。
アメリアの計画は巧妙だった。
「実はオリオンの誕生日が近づいているのだ。
それで愛するオリオンに何か誕生日プレゼントをしたいのだが、何を買ったらいいのか分からないのだ。
そなたはマルデク軍でオリオンと数々の戦場を共にし、親しかったと聞いている。
プレゼントを選ぶのを手伝ってはくれまいか?」
と言い、エルフィンを言葉巧みに誘い出したのだ。
そしてアメリアは腹心の武官が待つ街中へ、エルフィンを連れ出した。
街中でふたりは男たちに絡まれたのだが、その時はエルフィンが男たちを投げ飛ばし、事なきを得た。
しかし実はその男たちは、アメリアの腹心が用意したおとりで、わざとエルフィンに投げ飛ばされたのだった。
「噂には聞いていたが、お前は本当にすごいなァ。
あんな大男を何人も、あんなに簡単に、投げ飛ばすとは・・・」
ふたりはその時、休憩を取るためにカフェにいたのだが、周囲の人間たちに自分たちが人間ではないことを気づかれないように、店のメニューの飲み物を頼んだ。一暴れして喉の乾いたエルフィンは、その飲み物を口にした。
エルフィンには、その飲み物が普通の味と違っていることに、気づく知識と経験が無かった。
エルフィンはやがて睡魔に襲われ、そのまま深い眠りに落ちていった。
実はそのカフェには、アメリアの腹心である武官が送りこんだカフェ・スタッフが紛れこんでいて、飲み物に細工をしたのだ。すべては計画どおりに運び、アメリアは難なくエルフィン捕獲に成功した。
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