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地球編 第3章 新興宗教「光の泉」と光の戦士たち
第24話 伝説の剣の舞~男はいくつかの武術をエルフィンに教えた。
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そのようにして、エルフィンと男は出会い、地球で一緒に暮らすようになった。
男はアレス将軍の私兵だった闇組織の男達とは違い、エルフィンを欲望のはけ口にすることは無かった。
男の顔には、顔を横切る大きな傷跡があり、体にも罪人の刻印が押されていた。明らかに訳ありの旅人だったのだが、エルフィンにはとても優しかった。
やがて男はエルフィンが薬物中毒であることに気づいた。
闇組織に拉致されていたとき、逃げられないように、エルフィンには薬物も使われていたのだ。薬物のせいで、エルフィンは正常な判断ができないばかりか、正常に走ることさえできなかった。だから逃亡を試みてはいつも失敗したし、壮絶なリンチを受けることになったのだった。
男もかなり壮絶な半生を生きていたのだが、それでも、その美し過ぎる子どもが生きてきたであろう闇を思うとき、やはり心が痛んだ。
男はエルフィンの薬物依存を治療し、その命を救ってくれた。
そして身を護るための武術も教えてくれた。男はいくつかの武術をエルフィンに教えたのだが、そのときにエルフィンは、伝説の剣の舞も憶えたのだった。
そしてエルフィンが一人立ち出来るようになったとき、男は言った。
「これからマルデクへ行くのだが、お前も来るか?」
そして男と一緒に、エルフィンはマルデクへ行きの宇宙船に乗ったのだが、男はその旅の途中でなぜか姿を消したのだ。だからマルデクへ着いたとき、エルフィンは誰も頼る者がいなかった。
途方に暮れているエルフィンに、たまたま同じ宇宙船に乗り合わせ、知り合いとなったオリオンが声をかけた。
「やあ、エルフィン。やっと見つけた。このまま、別れるのが残念で君を探していたんだ。これが僕の連絡先だ。時間のあるときにでも、連絡してくれ」
そう言うとオリオンはエルフィンにメモを渡し去って行った。
メモの住所を見ると、マルデク軍となっていた。
それですぐにエルフィンはオリオンを追いかけた。
「オリオン、待ってくれ!」
そしてやっとオリオンに追いついたエルフィンは、オリオンに言った。
「マルデク軍に入るには、どうすれば良いんだ?」
男はアレス将軍の私兵だった闇組織の男達とは違い、エルフィンを欲望のはけ口にすることは無かった。
男の顔には、顔を横切る大きな傷跡があり、体にも罪人の刻印が押されていた。明らかに訳ありの旅人だったのだが、エルフィンにはとても優しかった。
やがて男はエルフィンが薬物中毒であることに気づいた。
闇組織に拉致されていたとき、逃げられないように、エルフィンには薬物も使われていたのだ。薬物のせいで、エルフィンは正常な判断ができないばかりか、正常に走ることさえできなかった。だから逃亡を試みてはいつも失敗したし、壮絶なリンチを受けることになったのだった。
男もかなり壮絶な半生を生きていたのだが、それでも、その美し過ぎる子どもが生きてきたであろう闇を思うとき、やはり心が痛んだ。
男はエルフィンの薬物依存を治療し、その命を救ってくれた。
そして身を護るための武術も教えてくれた。男はいくつかの武術をエルフィンに教えたのだが、そのときにエルフィンは、伝説の剣の舞も憶えたのだった。
そしてエルフィンが一人立ち出来るようになったとき、男は言った。
「これからマルデクへ行くのだが、お前も来るか?」
そして男と一緒に、エルフィンはマルデクへ行きの宇宙船に乗ったのだが、男はその旅の途中でなぜか姿を消したのだ。だからマルデクへ着いたとき、エルフィンは誰も頼る者がいなかった。
途方に暮れているエルフィンに、たまたま同じ宇宙船に乗り合わせ、知り合いとなったオリオンが声をかけた。
「やあ、エルフィン。やっと見つけた。このまま、別れるのが残念で君を探していたんだ。これが僕の連絡先だ。時間のあるときにでも、連絡してくれ」
そう言うとオリオンはエルフィンにメモを渡し去って行った。
メモの住所を見ると、マルデク軍となっていた。
それですぐにエルフィンはオリオンを追いかけた。
「オリオン、待ってくれ!」
そしてやっとオリオンに追いついたエルフィンは、オリオンに言った。
「マルデク軍に入るには、どうすれば良いんだ?」
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