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地球編 第3章 新興宗教「光の泉」と光の戦士たち
第23話 伝説の剣の舞~空から降ってきた花嫁は・・・
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地球は、渡航禁止の実験惑星だったが、知られていないワープの穴は、実は無数にあった。
だから地球は、そのワープの穴を通り抜け、全宇宙から訳ありの旅人がやってくる場所でもあった。
とつぜん花嫁姿のエルフィンが空から降ってきても、男はまったく驚かなかった。
それでも、ドレスが体にまとわりつき、起き上がれなでいるエルフィンを見て、男は側まで行き、助け起こした。
目が覚めるような綺麗な花嫁だったが、まだ子供で、結婚適齢期とはとても思えなかった。
訳ありで逃げてきたのは明らかだった。
面倒なことに巻き込またくなかった男は、そのままエルフィンを置いて立ち去ろうとした。しかしエルフィンは、何も言わずそのまま立ち去ろうとする男に、今までエルフィンを拉致し、いたぶりつづけていた闇組織の男たちとは違うものを感じた。だから必死で男を追いかけ、後ろから抱きついた。そして、「行かないで・・・」と言った。
男は、まだ子供なのに娼婦のように抱きつき、男を口説こうとするエルフィンに驚いた。
それは明らかに、この子を娼婦のように扱い、そのように育て、躾けたいうことだった。
男はエルフィンに欲望を感じたわけではなかったが、いじらしいまでに娼婦になりきろうとする姿に、哀れを感じた。
「今夜、泊るところが無いのか?」
と聞くと、子供は小さな声で、
「はい」と答えた。
男はエルフィンを、この星の借りの住まいへ連れて行った。
エルフィンは男の家へ着くと、花嫁衣装を脱いだのだが、そのまま男の夜とぎをしようとして、男をさらに驚かせた。
「それは何のつもりだ」と男が言うと、
「私はまだ未分化ですが、女の代わりは十分にできます」
と、その子供は言ったのだった。
「いつもそのような事を、していたのか?」
と聞くと、子供は、目をウルウルさせて、泣き出した。
「泣くな! 泣かぬとも良い!」
と男は子供に言って、慰めた。
すると子供は男にまた抱きついてきて、うぶな娼婦のようにその胸で泣いた。突き放すことも出来ず、男はそのまま、子供が眠りにつくまで抱きしめていた。
だから地球は、そのワープの穴を通り抜け、全宇宙から訳ありの旅人がやってくる場所でもあった。
とつぜん花嫁姿のエルフィンが空から降ってきても、男はまったく驚かなかった。
それでも、ドレスが体にまとわりつき、起き上がれなでいるエルフィンを見て、男は側まで行き、助け起こした。
目が覚めるような綺麗な花嫁だったが、まだ子供で、結婚適齢期とはとても思えなかった。
訳ありで逃げてきたのは明らかだった。
面倒なことに巻き込またくなかった男は、そのままエルフィンを置いて立ち去ろうとした。しかしエルフィンは、何も言わずそのまま立ち去ろうとする男に、今までエルフィンを拉致し、いたぶりつづけていた闇組織の男たちとは違うものを感じた。だから必死で男を追いかけ、後ろから抱きついた。そして、「行かないで・・・」と言った。
男は、まだ子供なのに娼婦のように抱きつき、男を口説こうとするエルフィンに驚いた。
それは明らかに、この子を娼婦のように扱い、そのように育て、躾けたいうことだった。
男はエルフィンに欲望を感じたわけではなかったが、いじらしいまでに娼婦になりきろうとする姿に、哀れを感じた。
「今夜、泊るところが無いのか?」
と聞くと、子供は小さな声で、
「はい」と答えた。
男はエルフィンを、この星の借りの住まいへ連れて行った。
エルフィンは男の家へ着くと、花嫁衣装を脱いだのだが、そのまま男の夜とぎをしようとして、男をさらに驚かせた。
「それは何のつもりだ」と男が言うと、
「私はまだ未分化ですが、女の代わりは十分にできます」
と、その子供は言ったのだった。
「いつもそのような事を、していたのか?」
と聞くと、子供は、目をウルウルさせて、泣き出した。
「泣くな! 泣かぬとも良い!」
と男は子供に言って、慰めた。
すると子供は男にまた抱きついてきて、うぶな娼婦のようにその胸で泣いた。突き放すことも出来ず、男はそのまま、子供が眠りにつくまで抱きしめていた。
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