「光の天使」 光と影のシンフォニー

夢織人

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地球編 第3章 新興宗教「光の泉」と光の戦士たち

第20話 ミカエルは初めてジュンスに会った。

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 その時だった。ジュリアが観衆の人混みの中にジュンスの姿を見つけたのは・・・。

「ジュンスが来てるわ!」
 ジュリアは嬉しそうにそう言うと、ジュンスに手を振り、ジュンスのもとへ駆け寄って行った。

「チャールズとラブリーが来ないことになったので、きっと彼も来ないんだろうと思っていたのよね。でも、来てくれたわ、マイケル!」
 そう言って、ジュリアは嬉しそうにジュンスを連れてきた。
 そしてミカエルに紹介した。

 ミカエルがK国の第2王子ジュンスに会うのは、それが初めてだった。
 そして驚いた。

 ジュンスの背後に、何か異様なものを感じたからだ。
 ミカエルは心を集中して、その背後のものを感じ取ろうとした。
 そして見えたものに、ミカエルは驚いた。

 ミトラの存在を感じたまでは、予想通りだった。
 しかしそのミトラの背後に隠れて存在する、もう一人の存在の影を見たとき、ミカエルでさえもたじろいだ。
 それは決して、見てはいけないものだった。

 一度見たらその魔力に取り憑かれ、ほとんどの者は発狂する、
 そういう類いのものだった。

 やっとの思いでミカエルは、自分を取り戻した。
 そしてミカエルは再び、子供時代の出来事を思い出していた。

 ミカエルを救ったもの、それは子供の頃に偶然見た、刺客と見知らぬ武人の闘いで、武人が唱えていた不思議な呪文のような言葉だった。

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