「光の天使」 光と影のシンフォニー

夢織人

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地球編 第3章 新興宗教「光の泉」と光の戦士たち

第10話 アトランティスの歴史から消し去られた名門貴族

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 その日、ヨハネはルシファーに内緒でミカエルのもとを訪れた。
 ミカエルは悩むヨハネに、とてつもない秘密と計画を打ち明けた。

「ヨハネ、私はお前と同じで、アシュラを救いたいと思っている。
 しかしそのためには、アシュラにとっては、多分、死ぬことよりもつらい決断を迫ることになる」
と、ミカエルはヨハネに言った。

「そのとき、ヨハネ、お前がアシュラのそばにいて、アシュラを守り、支えてほしい」

 「新しい結界を創るためには、新しいマイトレーイと新しい大神官が必要なのだ。
 そしてミトラは唯一のプレアデス・マイトレーイの直系で、伝説のフォースを継いだもの。
 残念ながら次期マイトレーイはミトラしかいない。
 
 これは今まで決して明かされることのなかった秘密なのだが、ミトラの中には、ふたつの人格が宿っているらしい。ラクシュミ―とパリスの息子であり、本来のアシュラの婚約者であったはずのアトランティスの名もなき王子の人格が、ミトラの中には眠っているらしい。

 彼をミトラの中から、永遠に消し去らねばならない。
 そして隠されていたことで、もうひとつ重要なことがある。

 我々の宇宙が、崩壊の岐路に立つことになった原因だ。
『偉大なる宇宙の計画』では、本来は今の統治神とは違う方が我々の統治神となり、この世界を新たなる進化へと導くはずだったらしい。
 しかしその方は、謀反の罪を着せられ殺されてしまったのだ」

 「聞いたことはないか? アトランティスの歴史から消しさられた、名門貴族がいたことを・・・」

「その家は跡継ぎが生まれず、美しい姫がいただけだった。
 そしてその家は代々統治神を排出している名家だったので、その美しい姫を射止めたものが、次の統治神と云われていた。
 候補は3人いた。ひとりは、辺境の宇宙からアトランティスへやってきた青年で、ずば抜けて優秀だった玄武という青年。そして2代前の統治神であるアキレウス王。そしてもう一人は、お前も良く知っている1代前の統治神アレス王。

 そして姫が選んだ相手は、玄武という青年だったらしい。
 玄武は辺境の星の出身とされていたが、実際は宇宙連合が派遣した、特別な任務についていた武官だったらしい。

 そして噂の秘密部隊シヴァは、未だに何かを探しているらしいのだ。




















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