「光の天使」 光と影のシンフォニー

夢織人

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地球編 第3章 新興宗教「光の泉」と光の戦士たち

第6話 ミカエルの極秘任務は・・・

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「あれだけ派手に宣伝してやったのに、遅いじゃないか」

 それがミカエルのヨハネに言った、最初のことばだった。

「私がこの星に侵入してから、どれだけ経つと思う?」

「こんな教団を立ち上げてしまうぐらいだから、かなり前ってことだな」
とルシファーは言った。

「これは極秘任務なのに、こうするしかなかったことが悔まれる。
 しかし、私ひとりの力では限界がある。
 力を貸してほしい・・・」
と、ミカエルはルシファーとヨハネに言った。

「それでお前の極秘任務というのは、いったい何なのだ?」
 ルシファーはまったく乗り気ではなかったが、一応そう答えた。
「休暇にもそろそろ飽きてきたところだったので、暇つぶしよりもマシならば、考えよう」

「アシュラの刑をヨハネに代わって執行することだったのだが・・・」

 そこまで聞いてヨハネは猛烈に怒った。そして、
「ふざけるな。誰が来ようと、俺はアシュラを護ると決めている。
 たとえ親友のお前であろうと、アシュラには手を出させない!」
と言いきった。

「分かってるさ。お前は昔から、アシュラが何より大切だったからな。
 だけど親友だから、言わなければならないこともある。
 アシュラの思い人は、お前ではない。
 残酷なようだが、これは事実だ」
と、ミカエルはヨハネに言った。

「ふたりが出逢ったときからいつの日も、アシュラの思い人は異世界の次期マイトレーイ、ミトラだったのだ。
 統治神<シ>でさえも、その思いを止められなかった」

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