「光の天使」 光と影のシンフォニー

夢織人

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地球編 第3章 新興宗教「光の泉」と光の戦士たち

第1話 ミカエルはエルフィンを伴い、ジュリアに会いに行った。

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 その日、ミカエルはエルフィンを伴い、クラブ「パラダイス」オーナーの妹である、ガールフレンドのジュリアに会いに行った。

「あら、綺麗な坊やね。うちのラブリーと、いいとこ勝負だわ」
とジュリアはエルフィンを見て、嬉しそうに言った。

「あなたの親戚かなにか?」

「新しい私の、ボディーガードだ。
 こんなにかわいい顔してるが、彼はすごく強いんだ」
 ミカエルは最高に魅力的な笑顔を浮かべ、ジュリアにそう言った。

「ところで、プリンス・チャーミングに会えるかな?」

「今は、アメリカにいないわ。まだヨーロッパ。
 アラブの王子さまを怒らせちゃったから、チャールズと一緒にまだ逃げてる」
と、ジュリアは退屈そうに言った。

「このゴシップ記事、嘘ばっかりで、笑えるわよね」
と、近くにあるタブロイドを指さしながら、ジュリアはまた退屈そうに笑った。

「でも、パパラッチが四六時中、二人に張り付いているから、こんな安全なことはないのよね。アラブの王子様も、こんなに人が張り付いていたら、ラブリーを拉致するなんてことは、絶対に無理だから。無理なのよ! そう、無理! 無理! 無理!
 だから、私、最高に気分が良いの!」

 なぜかジュリアはまだ正午を過ぎたばかりなのに、完全に酔っぱらっていた。
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