「光の天使」 光と影のシンフォニー

夢織人

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地球編 第2章 武官オリオンとアメリア

第8話 実は、任務に失敗してな・・・

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「実は任務に失敗してな。オスカーさまに会わせる顔がないのだ」
と、オリオンはエルフィンと二人きりになったとき、真実を告げた。

「本当はオスカーさまの愛する方を、ここへお連れするはずだったのだ。
 そちらの方の救出が、本当の目的で、重要な任務だった。
 だがその方は、途中でなぜだかわからないが、時の輪に吸い込まれてしまい、消えてしまったのだ」
と、オリオンは哀しげにつぶやいた。

「アメリアさまとオスカーさまが婚約したのは事実だ。
 私が救出に失敗したその方を護るために、オスカーさまはアメリアさまと婚約したのだが、結局は、オスカーさまもその方を護れなかった。

 最後の手段として、お前たちのいるこの星へ逃亡させることで、オスカーさまはその方を護ろうとしたのだが、その任務に私は失敗してしまったのだ。

 アメリアさまはマルデク王朝の血を引き、彼女が選んだ夫は次のマルデク王になることが、予言により決められている。もしもの時は、アメリアさまを交渉の手段として使ってもいいと、オスカーさまは言っていた。

 彼女は保険のようなものだったのだ。そしてアメリアさまはアメリアさまで、この星へ来たい理由があり、一緒に来ることを切望した。それで一緒に地球へ来たのだ」
と、オリオンはエルフィンに本当のことを話した。
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