60 / 234
神界編 第3章 ヨシュアとユダ~終わりの始まり
第10話 プレアデスの宮殿へ行きたいのですが・・・
しおりを挟む
翌日の朝、パリスは食事もそこそこに、プレアデスの宮殿へ早く行こうとして、簡易食堂の親切な主人に宮殿への道を聞いた。
「プレアデスの宮殿へ行きたいのですが、どのように行けばよいのか、教えていただけますか?」
「プレアデスの宮殿ですか? え~と、今日は何曜日かな・・・。
宮殿が解放されて中へ入れる日と、そうでない日があるのです。
ああ、ちょうど中へ入れる日です。
それで、ユダさまと何かお約束でもなさったのですか?」
主人は何気ないふりを装っていたが、興味深々なのは、手に取るようにわかった。
すると娘が、
「私が宮殿までご案内いたします」
と言いだし、父親からパリスを引き離した。
娘はユダに興味があるようだった。
「昨日、深夜に、ユダさまがおいでになったと、父から聞きました。
その話を聞いて私、もう少しで泣きそうになりました」
「なぜですか?」
「当然じゃないですか。ユダさまには普通の市民は、そう簡単には会えません。
ユダさまに会えるチャンスなんて、そんなにあるものではないのです。
あの方は次の大神官になられる方で、そのときがくるまではお顔も隠されています。
ただ、ものすごく美しいかただと噂されています。
父もものすごく美しいかただったと申しておりました」
パリスは食堂の娘に案内され、宮殿の門の前まで来たとき、扉が開くの待っている若者の群れに気づいた。
みんななぜか、花束と贈り物をその手にもっている。
「プレアデスの王女さまはとても美しいお方で、あの方たちは王女さまに求婚するためにはるばる遠くから参られた方たちです。でも最近は、半分ぐらいのお方は、王女さまの隣におられることが多い、謎の姫ぎみがお目当てみたいです。
その姫ぎみもとてもお美しいお方で、ダニエルさまのお知り合いのお嬢様なのだそうですが、謎の多いお方で、そのことがまた噂に火をつけ、たくさんの殿方がその姫ぎみを一目見たいと集まってきているのです」
と言った。
「プレアデスの宮殿へ行きたいのですが、どのように行けばよいのか、教えていただけますか?」
「プレアデスの宮殿ですか? え~と、今日は何曜日かな・・・。
宮殿が解放されて中へ入れる日と、そうでない日があるのです。
ああ、ちょうど中へ入れる日です。
それで、ユダさまと何かお約束でもなさったのですか?」
主人は何気ないふりを装っていたが、興味深々なのは、手に取るようにわかった。
すると娘が、
「私が宮殿までご案内いたします」
と言いだし、父親からパリスを引き離した。
娘はユダに興味があるようだった。
「昨日、深夜に、ユダさまがおいでになったと、父から聞きました。
その話を聞いて私、もう少しで泣きそうになりました」
「なぜですか?」
「当然じゃないですか。ユダさまには普通の市民は、そう簡単には会えません。
ユダさまに会えるチャンスなんて、そんなにあるものではないのです。
あの方は次の大神官になられる方で、そのときがくるまではお顔も隠されています。
ただ、ものすごく美しいかただと噂されています。
父もものすごく美しいかただったと申しておりました」
パリスは食堂の娘に案内され、宮殿の門の前まで来たとき、扉が開くの待っている若者の群れに気づいた。
みんななぜか、花束と贈り物をその手にもっている。
「プレアデスの王女さまはとても美しいお方で、あの方たちは王女さまに求婚するためにはるばる遠くから参られた方たちです。でも最近は、半分ぐらいのお方は、王女さまの隣におられることが多い、謎の姫ぎみがお目当てみたいです。
その姫ぎみもとてもお美しいお方で、ダニエルさまのお知り合いのお嬢様なのだそうですが、謎の多いお方で、そのことがまた噂に火をつけ、たくさんの殿方がその姫ぎみを一目見たいと集まってきているのです」
と言った。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
ヘリオポリスー九柱の神々ー
soltydog369
ミステリー
古代エジプト
名君オシリスが治めるその国は長らく平和な日々が続いていた——。
しかし「ある事件」によってその均衡は突如崩れた。
突如奪われた王の命。
取り残された兄弟は父の無念を晴らすべく熾烈な争いに身を投じていく。
それぞれの思いが交錯する中、2人が選ぶ未来とは——。
バトル×ミステリー
新感覚叙事詩、2人の復讐劇が幕を開ける。
【完結】番(つがい)でした ~美しき竜人の王様の元を去った番の私が、再び彼に囚われるまでのお話~
tea
恋愛
かつて私を妻として番として乞い願ってくれたのは、宝石の様に美しい青い目をし冒険者に扮した、美しき竜人の王様でした。
番に選ばれたものの、一度は辛くて彼の元を去ったレーアが、番であるエーヴェルトラーシュと再び結ばれるまでのお話です。
ヒーローは普段穏やかですが、スイッチ入るとややドS。
そして安定のヤンデレさん☆
ちょっぴり切ない、でもちょっとした剣と魔法の冒険ありの(私とヒロイン的には)ハッピーエンド(執着心むき出しのヒーローに囚われてしまったので、見ようによってはメリバ?)のお話です。
別サイトに公開済の小説を編集し直して掲載しています。
この欠け落ちた匣庭の中で 終章―Dream of miniature garden―
至堂文斗
ミステリー
ーーこれが、匣の中だったんだ。
二〇一八年の夏。廃墟となった満生台を訪れたのは二人の若者。
彼らもまた、かつてGHOSTの研究によって運命を弄ばれた者たちだった。
信号領域の研究が展開され、そして壊れたニュータウン。終焉を迎えた現実と、終焉を拒絶する仮想。
歪なる領域に足を踏み入れる二人は、果たして何か一つでも、その世界に救いを与えることが出来るだろうか。
幻想、幻影、エンケージ。
魂魄、領域、人類の進化。
802部隊、九命会、レッドアイ・オペレーション……。
さあ、あの光の先へと進んでいこう。たとえもう二度と時計の針が巻き戻らないとしても。
私たちの駆け抜けたあの日々は確かに満ち足りていたと、懐かしめるようになるはずだから。
【商業企画進行中・取り下げ予定】さようなら、私の初恋。
ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。
彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。
「誰も、お前なんか必要としていない」
最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。
だけどそれも、意味のないことだったのだ。
彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。
なぜ時が戻ったのかは分からない。
それでも、ひとつだけ確かなことがある。
あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。
私は、私の生きたいように生きます。

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
だが夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)


世界の不思議な扉
naomikoryo
ミステリー
『世界の不思議な扉』へようこそ
目の前の現実とは異なる、少しだけ不思議で謎めいた世界を旅してみませんか?
このオムニバスでは、地球上に実在するミステリアスなスポット、歴史が隠した奇妙な出来事、そして科学で説明しきれない現象を集め、お届けします。
荒涼とした砂漠に潜む「サハラ砂漠の目」、
静寂の中に響く音楽が漂う「歌う道路」、
氷の大地で赤く染まる「南極の血の滝」、
宇宙からでも見える奇跡の地形や、伝説と科学が交差する神秘的な現象。
などなど
ただし、これらは全てAI(ChatGPT)にて提示された物であり、信憑性についてはあなた自身で解明する必要があるかもしれません!!(^^)
便利でありながら、時には滑稽な回答を導き出すAIと共に、冒険に出てみませんか?
※勿論、ネットで(^^)
これらの不思議な話を一つ一つ紐解いていく中で、あなたはきっと、「この世界にはまだ知らないことがたくさんある」と感じることでしょう。
この本があなたの「謎への好奇心」を刺激し、世界をもう一度見直すきっかけとなりますように。
—— あなたの知らない世界が、ここにあります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる