「光の天使」 光と影のシンフォニー

夢織人

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神界編 第3章 ヨシュアとユダ~終わりの始まり

第8話 夜陰にまぎれ、簡易食堂を訪れた3人の修道僧

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 その日の夜遅く、夜陰にまぎれ、簡易食堂を訪れた3人の修道僧がいた。
 二人のいかつい修道僧が前と後ろに立ち、真ん中に立つ若い修道僧を護っているのは明らかだった。

 真ん中の若い修道僧が静かに口を開いた。
「ご主人、パリスという者が私を訪ねて来たそうだが、そのものは、今、どこにいるのか教えてはくれまいか」

 簡易食堂の主人は、初めて見るユダの姿に驚くと同時に、感激で胸がいっぱいになった。
 次の大神官になる方は凛々しく、恐ろしいほど美しい方だと聞いてはいたが、想像以上の神々しさだった。

 特別な事情から、幼き日ころに大神官ダニエルさまにひきとられ、クムランで育った若者だった。
 大神官はマイトレーイと共に、その霊力でこの宇宙を護る特別な存在なのだが、生涯を神と宇宙に捧げなければならず、生涯独身で過ごすのが常であった。

 現在のシャンバラの大神官ダニエルは、プレアデス王朝の血をひくのだが、まだ大神官になる前に恋人がいたと噂されていた。そしてユダはその恋人が生んだ子供だとも囁かれていた。
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