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神界編 第2章 アトランティスの王子ヨシュア
第7話 異世界から来た学者ユダ④
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「その通りだとしても、僕は女性に変成した自分など、絶対に認められない」
ヨシュアは泣きながらそう叫んだ。
ユダはヨシュアがあまりに悲しそうに泣くので、その姿を見てひとしきり考え込んでいたが、ついに意を決してある事実を告げた。
「親が決めた許婚との結婚を嫌って、女性であることを認めたくないないのならば、それはいらぬ心配といういものだ」と言った。
「君の運命を、申しわけないが透視させてもらった。君の運命は、少なくとも現時点では、親が決めた婚約者とは結婚しない運命のようだ。君がその婚約者との結婚を望めば、話は別だがね。少なくとも君の気持ち次第のようだ」
とヨシュアに告げた。
「そしてきみの未来には、別の淡い影が見える。
その影が何なのかは、私にもわからないが・・・」
とも言った。
それからしばらくの間、ヨシュアはユダのことばをなかなか受け入れられずにいた。しかしその言葉は心の奥深くに刻まれ、ヨシュアを少しずつ変えていった。
ユダは遠くから、ただヨシュアを見ているだけで、それ以上は何も言わなかったし、近づいても来なかった。
しかしヨシュアはいつしか、ユダが遠くから自分を護り、導いてくれているように感じるようになっていた。
ヨシュアは泣きながらそう叫んだ。
ユダはヨシュアがあまりに悲しそうに泣くので、その姿を見てひとしきり考え込んでいたが、ついに意を決してある事実を告げた。
「親が決めた許婚との結婚を嫌って、女性であることを認めたくないないのならば、それはいらぬ心配といういものだ」と言った。
「君の運命を、申しわけないが透視させてもらった。君の運命は、少なくとも現時点では、親が決めた婚約者とは結婚しない運命のようだ。君がその婚約者との結婚を望めば、話は別だがね。少なくとも君の気持ち次第のようだ」
とヨシュアに告げた。
「そしてきみの未来には、別の淡い影が見える。
その影が何なのかは、私にもわからないが・・・」
とも言った。
それからしばらくの間、ヨシュアはユダのことばをなかなか受け入れられずにいた。しかしその言葉は心の奥深くに刻まれ、ヨシュアを少しずつ変えていった。
ユダは遠くから、ただヨシュアを見ているだけで、それ以上は何も言わなかったし、近づいても来なかった。
しかしヨシュアはいつしか、ユダが遠くから自分を護り、導いてくれているように感じるようになっていた。
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