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神界編 第2章 アトランティスの王子ヨシュア
第1話 アトランティスの王子ヨシュア①
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その光の王国アトランティスにはふたりの王子がいた。
兄の名はパリス、弟の名はヨシュアと云った。
兄のパリスは小さなころからその才能を発揮し、人々の注目を集たが、弟ヨシュアは内気で見立たない存在だった。そしてヨシュアが口を開くときは、いつも予知夢を見た時だった。
ヨシュアは人並み外れた予知能力を持っていたのだが、それは子供らしくない不吉な内容ばかりだったので、周囲の人々はヨシュアを気持ち悪がり、だんだん離れて行くようになった。
兄のパリスだけが、ヨシュアの唯一の味方だった。
統治神<シ>という名は、アトランティスでは代々その時代ごとの最高神(王)に与えられる名称で、現在の統治神<シ>は13代目の王だった。
アトランティスにはふたつの拮抗した勢力があり、ひとつは現在の統治神<シ>に代表される王家、そしてもうひとつの勢力はアフロディーテとネロの父親である大将軍が率いる軍部だった。
二つの勢力の覇権争いを避けるために取られた策が、両家の子供たちの婚姻による同盟だった。
のちにアトランティスの王となり13代統治神<シ>となるパリスの生まれながらの許婚はアフロディーテであり、アフロディーテの兄ネロの許婚は(女性に変成した場合のみであるが)パリスの弟であり妹であるヨシュアだった。
兄の名はパリス、弟の名はヨシュアと云った。
兄のパリスは小さなころからその才能を発揮し、人々の注目を集たが、弟ヨシュアは内気で見立たない存在だった。そしてヨシュアが口を開くときは、いつも予知夢を見た時だった。
ヨシュアは人並み外れた予知能力を持っていたのだが、それは子供らしくない不吉な内容ばかりだったので、周囲の人々はヨシュアを気持ち悪がり、だんだん離れて行くようになった。
兄のパリスだけが、ヨシュアの唯一の味方だった。
統治神<シ>という名は、アトランティスでは代々その時代ごとの最高神(王)に与えられる名称で、現在の統治神<シ>は13代目の王だった。
アトランティスにはふたつの拮抗した勢力があり、ひとつは現在の統治神<シ>に代表される王家、そしてもうひとつの勢力はアフロディーテとネロの父親である大将軍が率いる軍部だった。
二つの勢力の覇権争いを避けるために取られた策が、両家の子供たちの婚姻による同盟だった。
のちにアトランティスの王となり13代統治神<シ>となるパリスの生まれながらの許婚はアフロディーテであり、アフロディーテの兄ネロの許婚は(女性に変成した場合のみであるが)パリスの弟であり妹であるヨシュアだった。
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