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神界編 第1章 アトランティス宇宙士官大学校の美形士官候補生たち
第7話 学園祭⑦ アシュラの願い
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アシュラの思いに反して、女性への変性が始まった時から今日までずっと、必死で隠しつづけてきた秘密が、統治神<シ>に悟られたであろうことをアシュラは覚悟した。
アシュラの願いはいつの日も、子供のころからの夢であった光の戦士になることだった。だからアトランティスの多くの女性がそうであるように、結婚して、ある意味自分の夢をあきらめて生きるのは、ずっとイヤだと思っていた。
「統治神さま、私の夢は子供のころからずっと、光の戦士になり、この宇宙を護る光となることでした。だから夢をあきらめきれず、今日まで、女性への変性が始まったことを隠してきました。
それがこの世界の掟に背くことであり、罪であることも知っていました。しかし、あきらめきれなかったのです」
「統治神さま、女性で今までフォースを操れるものはいませんでした。しかしアシュラはフォースを私たちと同じように操れるのです。
あと半年で卒業なのに、このまま大学校を辞めさせないでください。
アシュラが女性になったとしても、そのような理由で光の戦士になる道をふさぐのは、可哀そうです」
と、ヨハネは統治神<シ>に自分の命も顧みず訴えた。
「お前たちの気持ちは良く分かった。だから大学校は、辞めなくて良い。
光の戦士になりたいという夢を叶えてあげよう。
そなたは、女性で初めての光の戦士となるであろう」
統治神<シ>はヨハネとアシュラにそう言ってくれた。
「しかし女性への変成の過程はお前たちが思っているよりも、ずっとデリケートで注意が必要なものなのだ。
光の戦士になる夢を叶える代わりに、神殿の医院できちんと検査を受けるように命ずる。
必ずそうするように。良いな!」
「はい、もちろんです。統治神さま、
ありがとうございます」
アシュラはそう言いながら、統治神の前で泣いた。
泣くアシュラの姿もまた愛おしく、統治神<シ>はまたアシュラをやさしく抱きしめた。
ヨハネとアシュラは初めて会った統治神<シ>の偉大さと優しさに完全に圧倒された。
この時、アシュラとヨハネはまだ、アシュラが予言の光の女神であり、統治神<シ>がアシュラの許婚であることを知らなかった。
アシュラの願いはいつの日も、子供のころからの夢であった光の戦士になることだった。だからアトランティスの多くの女性がそうであるように、結婚して、ある意味自分の夢をあきらめて生きるのは、ずっとイヤだと思っていた。
「統治神さま、私の夢は子供のころからずっと、光の戦士になり、この宇宙を護る光となることでした。だから夢をあきらめきれず、今日まで、女性への変性が始まったことを隠してきました。
それがこの世界の掟に背くことであり、罪であることも知っていました。しかし、あきらめきれなかったのです」
「統治神さま、女性で今までフォースを操れるものはいませんでした。しかしアシュラはフォースを私たちと同じように操れるのです。
あと半年で卒業なのに、このまま大学校を辞めさせないでください。
アシュラが女性になったとしても、そのような理由で光の戦士になる道をふさぐのは、可哀そうです」
と、ヨハネは統治神<シ>に自分の命も顧みず訴えた。
「お前たちの気持ちは良く分かった。だから大学校は、辞めなくて良い。
光の戦士になりたいという夢を叶えてあげよう。
そなたは、女性で初めての光の戦士となるであろう」
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「しかし女性への変成の過程はお前たちが思っているよりも、ずっとデリケートで注意が必要なものなのだ。
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「はい、もちろんです。統治神さま、
ありがとうございます」
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泣くアシュラの姿もまた愛おしく、統治神<シ>はまたアシュラをやさしく抱きしめた。
ヨハネとアシュラは初めて会った統治神<シ>の偉大さと優しさに完全に圧倒された。
この時、アシュラとヨハネはまだ、アシュラが予言の光の女神であり、統治神<シ>がアシュラの許婚であることを知らなかった。
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