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神界編 第1章 アトランティス宇宙士官大学校の美形士官候補生たち
第3話 学園祭③ 秘密の任務
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その日、ミカエルは統治神<シ>がおわす神殿へ、ひとりでこれからすぐ行くように、宇宙士官大学校の学長から秘かに指示をうけた。表向きは、神殿を守る近衛兵に近く欠員が出るのでその補充要員の試験・・・と言うことだったが、しかし目的は別にあった。
かねてから予言されていたこの世を照らす希望の光となる新しい「光の女神」がついに覚醒し、女神への変成が始まった・・・という知らせを受け、統治神<シ>はなぜか名乗りでようとしないアシュラを心配し、秘かに動くことを決意したのだった。
その日、ミカエルは統治神<シ>から直接、秘密の任務を言い渡された。
「そなたにだけは話すが、そなたの友アシュラは、実は予言の『光の女神』なのだ。いつまでも覚醒しないので、みなあきらめていた。しかし先日、覚醒したとの知らせが入った。しかしなぜか、そなたの友アシュラはそのことを隠そうとしている」
統治神<シ>はそれからしばらく黙っていたが、ついに重い口をひらいた。
「すでに変性が始まっている以上、隠しおおせることではないのだ。このままでは、その不実を訴えるものが現れることになる。そうなるとそなたの友は断罪される。私はそのようなことは避けたいのだ」
アシュラの変性が始まっていたことを、まったく知らなかったミカエルは驚いた。
「一日も早く、女神の園へ行くことが望ましいのだが、無理強いはできない。しかしいつまでも、このままではいられないのだ。わかるな?」
「はい」
「あの者を、まず、疑われないように、光の神殿医院へ連れて行き、検査を受けさせなければならない。
それまであの者を護り、とにかく一日も早く、光の神殿医院を受診させること。それがそなたに与える、最初の任務だ」
かねてから予言されていたこの世を照らす希望の光となる新しい「光の女神」がついに覚醒し、女神への変成が始まった・・・という知らせを受け、統治神<シ>はなぜか名乗りでようとしないアシュラを心配し、秘かに動くことを決意したのだった。
その日、ミカエルは統治神<シ>から直接、秘密の任務を言い渡された。
「そなたにだけは話すが、そなたの友アシュラは、実は予言の『光の女神』なのだ。いつまでも覚醒しないので、みなあきらめていた。しかし先日、覚醒したとの知らせが入った。しかしなぜか、そなたの友アシュラはそのことを隠そうとしている」
統治神<シ>はそれからしばらく黙っていたが、ついに重い口をひらいた。
「すでに変性が始まっている以上、隠しおおせることではないのだ。このままでは、その不実を訴えるものが現れることになる。そうなるとそなたの友は断罪される。私はそのようなことは避けたいのだ」
アシュラの変性が始まっていたことを、まったく知らなかったミカエルは驚いた。
「一日も早く、女神の園へ行くことが望ましいのだが、無理強いはできない。しかしいつまでも、このままではいられないのだ。わかるな?」
「はい」
「あの者を、まず、疑われないように、光の神殿医院へ連れて行き、検査を受けさせなければならない。
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