「光の天使」 光と影のシンフォニー

夢織人

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地上編 第4章 伝説の惑星シャンバラと光の戦士たち

第1話 ルシファーとセザール

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「ルシファー、あなたの心の闇を思うとき、僕はとても責任を感じてしまいます」
 あるときセザールはみんなとの酒宴中に、とつぜんルシファーにそう言って、謝った。

 少しお酒が入ったせいなのか、いつものぶっ飛んだ若者のイメージは無く、まったく違うセザールがそこにいた。
「あなたは相手が何者か知らなかったのだから、責任を感じる必要はないのです」

 何のことを言っているか、ルシファーにはさっぱり解らなかった。 

「あなたが救った相手は、シャンバラの大神官ではなく、黒魔術軍団のリーダーだったのです」
 
 そう言われて初めて、ルシファーはセザールの言っていることの意味を理解した。そしてそれは、ずっと探し求めていた答えでもあった。
 しかしルシファーは、自分の心をセザールに読まれていたことに、初めて気づいた。
 ルシファーは心を誰にも読まれないように、いつも心に鍵をかけていた。
 そしてその鍵はフォースを使ったものだった。ルシファーのフォースは、この宇宙で最強と言われていた。
 だからその心を読むのはほとんど不可能と言えた。しかしセザールはいとも簡単にその鍵を開けたことになる。

「いったいお前は、何者なんだ・・・?」
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