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第1章
王女ルナの恋 ㉓ ジョナサンは家出少年部隊を見て驚いた。
しおりを挟むジョナサンは、ニーナが率いる家出少年部隊を見て、
「なぜ、あんなド素人集団を連れて来たんだ」
と、ソヨンに怒った。
「戦力どころか、かえって足手まといになる」
ジョナサンは深いため息をつきながらそう言った。
しかし落胆し頭をかかえるジョナサンに、ソヨンはある事実を伝えた。
「心配しないで。大丈夫だから・・・。
あの中に、アジアの小国だけど、元大統領の孫がいるの。
その元大統領のボディーガードが凄いのよね。
お願いしても雇えないクラスの有名な人なの。
それなのに、なんとそのボディーガードは、今、あの無鉄砲極まりない孫をガードする任務についていたの。だから、そのボディーガードをこの作戦に引き込むために、あの子たちを受け入れたの」
そしてソヨンは、ある驚くべき事実を付け加えた。
「でも実は、あの子ども達の中に、驚くほどの逸材がいたの。
昔、アメリカの国防総省の機密情報にハッキングを仕掛けた子供がいたことを覚えている?
その子が、混じっていたの」
驚くジョナサンに、さらにソヨンは家出少年達の頭脳ともいえるレイア姫のことについて、さらに驚くべき事実を明かした。
「調べてみたら、その子はIQが凄く高くて、アインシュタイン・レベルの頭脳の持ち主だった。でも、周囲と上手くやって行けなくて、周囲から孤立して、問題児扱いされていたらしいのよね。それで家出を繰り返していたと云う、可哀想な天才児だった。だからこの子は後方支援の情報分析官として、すぐに使える。
たぶんニーナよりも、頼りになると思うわ」
ジョナサンはソヨンの言葉に少し安心したようだったのだが、ソヨンはさらに、笑いながらこう付け加えた。
「それからこの天才児の恋人は、元大統領の孫なのよね。
だからきっと、愛する恋人を助けるために、頑張ると思うわ」
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