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第1章
王女ルナの恋 ⑥ ルナと楽しそうに話す青年を見て、主治医リールイは奇妙な感情に襲われた。
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やっと大尉との呪縛のような面談を終えたリールイは、はやる気持ちを抑えきれず、走るように廊下を進み、やっと“聖なる者”が待つ診療室に辿り着いた。
そしてドアを開けようとしたその瞬間、中から少し弾んだような声が聞こえてきたのだ。
恐る恐るドアを開けたリールイが見たものは、少女と楽しそうに談笑する青年の姿だった。
リールイはしばらく無言で、戸口に立ちつくし、若いふたりを見ていた。
青年のあのような明るい笑顔を見たのは、初めてだった。
リールイは、軽いめまいと共に奇妙な感情に襲われた。
自分の心に沸き起こる不思議な感情。
そしてどこからともなく、今はチベットの聖なる寺の主に収まっているパンチェンラマ11世、ノルブの声が聞こえてくるような気がした。
「ただ認めれば、良いのです」
面会したとき、ノルブがリールイに言った言葉。
「あなたは私の分身、もう一人のパンチェン・ラマを愛していると・・・」
そしてドアを開けようとしたその瞬間、中から少し弾んだような声が聞こえてきたのだ。
恐る恐るドアを開けたリールイが見たものは、少女と楽しそうに談笑する青年の姿だった。
リールイはしばらく無言で、戸口に立ちつくし、若いふたりを見ていた。
青年のあのような明るい笑顔を見たのは、初めてだった。
リールイは、軽いめまいと共に奇妙な感情に襲われた。
自分の心に沸き起こる不思議な感情。
そしてどこからともなく、今はチベットの聖なる寺の主に収まっているパンチェンラマ11世、ノルブの声が聞こえてくるような気がした。
「ただ認めれば、良いのです」
面会したとき、ノルブがリールイに言った言葉。
「あなたは私の分身、もう一人のパンチェン・ラマを愛していると・・・」
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