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第2章 神々の戦い~ヨシュアとユダ 永遠の想い
ヨシュアとユダ
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統治神<シ>は、自分がパリスと呼ばれていた遠い昔のことを思い出していた。
思えば、あの時からすでに運命の歯車は、音もなく、誰にも気づかれないまま動き出していたのかもしれない。
ヨシュアがまだ幼いころ、どうしても祭りを見に行きたいと駄々をこねたことがあった。あいにくその日は、王も妃も宮殿にはいなかった。聞き分けがなく、泣きじゃくるヨシュアに根負けしたパリスは、ついにふたりきりで城を抜け出し、祭りを見に出かけたのだった。
見るものすべてが珍しく、パリスもヨシュアもそのにぎわいに心を奪われ、どんどん人ごみの中へ入って行った。そしてパリスが気づいた時にはヨシュアはいつの間にかパリスとつないでいた手を離し、どこかへ行ってしまっていた。
パリスは必死にヨシュアを探したが、人ごみのなか、ついに見つけ出せなかったのだった。
そのころ、人ごみの中で、ひとり泣きじゃくっているヨシュアに気づき、
「どうしたの?」
と、声をかけてきた小さな男の子がいた。
「僕はユダ。きみはなんていうの?」
と、小さな男の子は大きな目をくりくりさせながらヨシュアに言った。
それがヨシュアとユダの最初の出会いだった。
思えば、あの時からすでに運命の歯車は、音もなく、誰にも気づかれないまま動き出していたのかもしれない。
ヨシュアがまだ幼いころ、どうしても祭りを見に行きたいと駄々をこねたことがあった。あいにくその日は、王も妃も宮殿にはいなかった。聞き分けがなく、泣きじゃくるヨシュアに根負けしたパリスは、ついにふたりきりで城を抜け出し、祭りを見に出かけたのだった。
見るものすべてが珍しく、パリスもヨシュアもそのにぎわいに心を奪われ、どんどん人ごみの中へ入って行った。そしてパリスが気づいた時にはヨシュアはいつの間にかパリスとつないでいた手を離し、どこかへ行ってしまっていた。
パリスは必死にヨシュアを探したが、人ごみのなか、ついに見つけ出せなかったのだった。
そのころ、人ごみの中で、ひとり泣きじゃくっているヨシュアに気づき、
「どうしたの?」
と、声をかけてきた小さな男の子がいた。
「僕はユダ。きみはなんていうの?」
と、小さな男の子は大きな目をくりくりさせながらヨシュアに言った。
それがヨシュアとユダの最初の出会いだった。
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