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第1章 白の女王編

第8話 決戦!! 白の女王

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牛子「ぶひぃ!?し、仕方ないですなぁ、お教えしましょう、アリス殿の秘密を。」

紅葉「アリスさんの秘密は……」

椿「秘密は……?」

椿が前のめりになる。

牛子「アリス殿は紅茶が大好きなのですぞ!!」

そのまま椿がずっこける。

椿「ええええええええ!??それだけ!?」

青ざめた顔で椿が牛子を揺さぶる

牛子「いやー、実はアリス殿はプライバシーの関係上、ボディーガードである拙者にもあまり詳しい事は教えてくれないのでありますな……」

椿「おいふざけんなメスブタ!!さっきの勝負はなんだったんだ!!」

牛子「誠に申し訳ないですぞ!!」

椿「くそがぁぁぁぁぁ!!」

紅葉「お、落ち着いてください!!椿さん!!」

紅葉が慌てふためく。

椿「紅葉ちゃん、ダメだこりゃ。会議室に帰ろう……」

紅葉「はい……」

しょんぼりとした顔で2人は会議室に帰っていった

牛子「ぐぬぬ……念の為アリス殿に報告しときましょうか。」

牛子が悔しがりながらスタスタと部屋の奥へ消えていった。

~カジノ2F ポーカーゾーン~

牛子「って事がありまして……」

牛子がアリスの前で土下座しながら話している。

アリス「ふぅ……情けないですわね、でも、まあわたくしの情報を漏らさなかった所は評価いたしますわ。」

アリスが紅茶を飲みながら足を組んでいる。

牛子「ぶひぃ、ありがたき幸せですぞ。」

アリス「まあ、多少彼らも他の人からの情報は握っているでしょうが、わたくしが負ける原因にはなり得ませんわ。」

アリス「ふふふ……なぜならわたくしは
白の女王、アリス・ワンダーハートなのですから……」

アリスが不気味に笑った。















~カジノ2F 会議室~

向日葵「じゃあそれぞれ集めてきた情報を提示してください!!」

向日葵が机をバンバン叩く。

向日葵「とゆうか喉が乾きました!!ロイヤルミルクティーが飲みたいです!!」

桜「ええええ、そんなもの無いよ……」

向日葵「無いなら桜さんが買ってきてください!!買えるだけ大量に!!」

桜「はーい……」

向日葵「ちなみに私と桜さんのもってきた情報は、チャンピオンには挑める順番が決まっていて、アリスさんが1番目に挑まなきゃいけないチャンピオンだそうですよ、はい次椿さんチームどうぞ。」

向日葵が椿に指を指す。

椿「いやー……実は……」

向日葵「ええええええ!!紅茶を飲むしか情報がないんですか!?」

向日葵が盛大にずっこける。

椿「ごめん、桜、向日葵ちゃん。」

向日葵「うーん、どうしましょう……」

向日葵が腕を組んで考えだす。

ふいに、紅葉が手を挙げる。

向日葵「どうしました?紅葉さん?」

紅葉が向日葵の耳元で、ごにょごにょと話し始める。

とたんにみるみるうちに向日葵の顔色が明るく変わる。

向日葵「ナイスアイデアです紅葉さん、その作戦なら勝てますよ!!」

椿「どんな作戦なんだ?」

向日葵「大丈夫です、椿さんにも後で教えてあげますよ!!」

向日葵「桜さんにも後で教えます」

向日葵「とりあえずポーカーゾーンに戻りましょう、アリスさんに挑むんですから、気合いを入れてくださいね。」

向日葵「レッツポーカー!!」

向日葵はノリノリである

















~カジノ2F ポーカーゾーン~ 


牛子「待ちくたびれましたぞ!!」 


ソファーに座っている牛子がぶひぶひと怒る。 


椿「なんだよ、メスブタじゃねぇか。」 


椿がヤレヤレと肩を竦める。 


椿「懲りずに俺達に挑みに来たのか?」 

牛子「違いますぞ!!アリス殿から使いを申しつかっておりますゆえ。」 

桜「わざわざありがとう。」 


桜が牛子をいたわる。 


椿「こんな奴いたわんなくていいんだぜ、桜」 

椿がため息をつく。 

牛子「アリス殿はこの奥の部屋でお待ちです、ささっ、早く行きますぞ。」 


白い扉だった、周りを黄金の蛇の彫刻で囲まれていて金箔が散りばめられている。他の扉とは明らかに違う。威圧感の漂うなにかがそこにはあった。 


牛子が扉を開く 

白い部屋だった、全ての壁が白1色で、吊り下がる黄金のシャンデリアは白とミスマッチしていた。巨大なガラスのテーブル越しにある大きなソファーに、アリスは座っていた。 

アリス「お待ちしておりましたわ、哀れなチャレンジャー達。」 

アリスが口元に手を当て微笑む。 

姫子「あっれ?桜達も呼ばれたの?姫様とまた会えるなんて、絶望的に幸運ね」 

そこには姫子と妃の姿もあった。 

妃「あ、どもー。」 

妃がぺこりとお辞儀をする。 

桜「始めようアリスちゃん、今回はどんな勝負をするんだい?」 

桜がアリスを急かす。 

アリス「そう急がなくても始めますわ。 
今回は【オリジナルルール】でポーカーをやろうと思いますの。」 

向日葵「ポーカーなのは変わらないんですね。」 

向日葵がキョトンとする。 

牛子「ディーラーは拙者がつとめさせていただきますぞ!!」 

椿「なんだよ、メスブタがやるのかよ!」 

牛子「なんだよとはなんだ!!差別反対!!」 

アリス「まあ、落ち着きなさいな2人とも、ルール説明が出来ませんわ。」 

牛子「申し訳ございませんアリス殿。」 

アリス「まず、ここに100万円を用意しましたわ」 

姫子「うおっ、現ナマじゃん!!」 

姫子のテンションが上がる。 

アリス「これからやるポーカーで勝利した人間がこの100万円を手に入れる事ができますわ。」 

アリス「まず、貴方達に2人1組に別れて貰いますわ」 

アリス「2人で1チームとし2人でポーカーをしてもらいますの。」 

アリス「1回の勝負に勝つとその勝ったチームに1コイン差し上げますわ、そしてコインを1番最初に3枚集めたチームの勝ちですわ。」 

桜「アリスちゃんは、誰と組むの?」 

桜が疑問を投げかける 

アリス「愚問ですわね、わたくしは1人でも勝てますのよ、仲間など不要ですわ。」 

アリス「さあ、チームを組んでくださいまし」 

桜「僕は向日葵と組むよ」 

向日葵「やってやりましょう桜さん!!」 

椿「俺は紅葉ちゃんと組むぜ」 

紅葉「ふえぇ、よろしくですぅ」 

姫子「まーた妃姉と、やだなー」 

妃「そんな事言わないで姫子ちゃん……」 

アリス「組み終わったみたいですわね」 

「それでは」 















「勝負を始めますわ」 


白の女王が不敵に笑った


















牛子「カードを配りますぞ!!」 


牛子が全員にカードを配り始める。緊張の一瞬だ。 


桜&向日葵 9♡ 9♢ 9♣︎ 2♡ 2♤ 

桜「!?」 

桜「凄いよ、向日葵。この手札!!」 

向日葵「やりましたね桜さん!!早速1コイン獲得ですね!!」 

姫子「ねぇあんたら、ポーカーフェイスって知ってる?」 


姫子が呆れ顔で問いかける。 


向日葵「ポーカーフェイスなんて関係ないくらい、いい手札だったって事ですよ!!」 


姫子「なんだよ……それ……」 


姫子が身震いする。 

牛子「ドロータイムですぞ!!」 

姫子「はぁ……姫様は3枚交換するわ!」 

紅葉「ふぇぇ、2枚交換で!」 


それぞれがカードを交換していく 


桜「僕達は交換ナシでOKだよ。」 

アリス「ふふふ……余程いい手札なのですね。」 

アリス「1枚交換ですわ。」 


「オープンタイムですぞ!!」 

紅葉「ふぇぇ、ワンペアですぅ。」 

椿「ドンマイ紅葉ちゃん、次があるって!!」 

姫子「フォーカード!!これは勝ったも同然っしょ!!」 

姫子がドヤ顔をキメる。 

妃「凄いよ姫子ちゃん、コインゲットだね!!」 

桜「えぇ!?フォーカード!!?」 

桜が目を丸くして驚く。 

アリス「……スリーカードですわ、今回の勝負は負けてあげましょう。」 

アリスは強者の余裕でカードを出す。 

「桜さん、私達は大きな勘違いをしていたのかも知れません。警戒するのは椿さん達でもアリスさんでもない、意外と姫子さん達なのかもしれませんね……」 

桜「そうだね、向日葵ちゃん。初手でフォーカードは凄すぎる、あのアリスちゃんでさえスリーカードなのに……」 

牛子「ぐぬぬ……アリス殿、がんばってください!!」 

アリス「言われなくてもわかっておりますわ、まずは様子見ですのよ。」 





姫子チーム 1コイン 

他チーム 0コイン



牛子「第2ゲーム、開始ですぞ!!」 

桜&向日葵 8♡ 7♡ 6♡ Q♡ 8♤ 

桜(8が2枚きてる、この3枚の要らないカードを交換してスリーカードを狙うべきか、それとも8を削ってフラッシュを狙うべきか……) 

向日葵「桜さん、悩んでるみたいですね。」 

桜「あはは……向日葵にはお見通しか……」 

向日葵「もちろんです、神ですから!!」 

向日葵「この場合、1枚交換でいいと思います。」 

桜「…………」 

向日葵「信じてください、神ですから。」 

桜「わかったよ、向日葵ちゃん。」 

桜「1枚交換で!!」 

アリス「ふふふ……桜さんはいい役がきたみたいですわね。」 

アリス「わたくしは交換ナシで。」 

桜(アリスさん、交換しなかったな。) 

一瞬、不穏な空気が過ぎる。 

椿「ダメだこりゃ、5枚全部交換だ。」 

(椿は全部交換した今回もノーペアか、良くてワンペアだろう。) 

妃「に、2枚交換します!!」 

「妃姉なにビビってんの?ウケる!!」 

桜がもらったカードをゆっくりとめくる。 

桜(10♡!?凄いよ、向日葵ちゃんの言うとうりだ!!) 








桜「フラッシュだよ!!」 

















椿「くっ、ワンペアだ!!」 
















アリス「フルハウスですわ。」 


桜「なっ、なんだって!!」 

向日葵「白の女王……一筋縄じゃ行きませんね。」 







妃「…………」 





妃がカードを持ったままボケーッとしている。 


桜「どうしたの?妃さん?」 
















妃「えっと……フォーカード?です!!」 


姫子「……やるじゃん、妃姉のくせに。」 



「えっ!?ええええええええ!?」 


全員が一斉に驚く 


アリス「……驚きましたわ、2回連続フォーカードですか。」 


向日葵「ま、まずいですよ桜さん、姫子さんチームがリーチです!!」 

















アリス「ふふふ……面白い、面白いですわ。」 



















アリスが恍惚の表情をみせる。 
















アリス「ピンチな時ほど面白い……自分がいつ奈落の底に落とされるか分からないこの緊迫感……これこそがギャンブル!!これこそが志向!!」 







アリス「そろそろ、本気を出しても良さそうですわね。」 




アリスの表情が変わる、まるで獲物を探す蛇の様に。 


向日葵「アリスさんの表情が変わりました、桜さん、来ます!!全力で挑みましょう!!」 






姫子チーム 2コイン(リーチ) 

他チーム 0コイン

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