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探求 学者編
残念エルフだった?
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1時間の砂時計が落ちきるまでたっぷりと時間を使い切った僕とエリスさんは冒険者ギルドの相談用個室から出ると受付へ鍵を返却して準備の為に外へ出ようとする。
――が、そんな僕の首根っこが掴まれた。
首だけ後ろを振り返ると、そこにはニッコリとほほ笑むギルド職員?
「延長料金、銀貨1枚になります」
ああ……。そりゃ時間いっぱいまで部屋を使ってたら、1時間の枠を超える越えちゃうか。
――越えちゃってたかぁ。
その後僕は思いつく限りの説得をギルド職員に試みたが、時間超過をしていたのは僕らであったのは紛れもない事実だったので、結果として僕は泣く泣く銀貨1枚をカウンターへ置くことになったのだった。
「……高いなぁ」
「その値段相応に防音対策はバッチリですから」
僕のぼやきをギルド職員がしっかりと拾い、営業スマイルと分かるほどの笑顔を浮かべながら言われてしまった。
*
ひとまず今日は時間も中途半端な時間だったので、僕はエリスさんを連れて明日以降の食料を買いに遺跡の街の市場へと足を運ぶこととした。
その中で冒険者向けなのだろう、日持ちのする食料を色々な種類で用意している店を見つけて中に入る。
干し肉や干し野菜、干し果物やナッツ類などが棚に種類ごとに並べてある。
「うむ。10日分の食料となれば、それなりに買う必要があるな。だが安心しろサボ! 荷物だったら私の――この体で運んでみせよう!」
――この人、さっそくやらかしかけたな? 今『私のマジックボックスがある!』とか言いかけただろ、絶対?
誰がどう見たって細身すぎる腕で力こぶを作って見せたところで、エリスさんが荷物持ちに向いていないのは丸わかりなのだが、「むん!」と鼻息荒く腕に力を込めているエリスさんを僕も店主も生暖かい目で見ていた。
「とりあえず、4人10日間分で見繕ってほしいんですが? あと岩塩も置いてありますか?」
「む? おいおいサボ、人数をかぞ――むぐ!?」
僕はエリスさんの口をそっと押えると、にこやかな笑顔を浮かべている店主に頼んだ。
――にこやかな笑顔の中に苦笑が浮かんでいるのはスルーさせていただきたい。この人は馬鹿じゃないけど、取り扱い注意な人なもので。
店主さんがそれぞれの干し肉など種類ごとに大体同じくらいづつの量を集めると、それを4等分して袋に詰めてくれた。僕が求めた岩塩以外に乾燥ハーブなどの香草も置いてあるというので、それは別の袋に分けてもらう。
袋代も含めて銀貨90枚の代金を店主に払うと、僕は礼を言って腰に小袋を下げ片手に4つの袋を持ち、片手にエリスさんを抱きかかえたまま店を出た。
そうして店からしばらく離れたところで、僕はようやくエリスさんの拘束を解いた。
「――ぷはぁ! ぜぇぜぇぜぇ……! いきなり何をするんだサボ! 私の息の根を止めるつもりか!?」
「いや、エリスさんはエリスさんなんだなぁ、と本日何度目かになる思いはありましたが」
「? どういう意味だ? 私は私だぞ?」
「『擬態』も『変身』も使うことは出来ないからな!」と胸を張って言うエリスさん。魔法系スキルにそういったものがあるのかな? 今度教えて貰おう。
って、そうじゃなくてね?
「まあ、あの店主さんが他の冒険者にバラすことの可能性は限りなく低いとは思いますが、他の客はその限りではないでしょうから……。わざわざ別の冒険者に、こちらの日程を教える必要はないかと思いますよ? 少なくとも、今のこの街ではね」
「む? ああ、なるほど! 今のレダでは別の冒険者=別の教授の戦力というわけか! なるほどなるほど! 確かにそういった相手に、変に足を引っ張られるような情報の開示は避けた方が良いという訳だな!……だが日程だけで、それほど重要な情報とは思えんが?」
僕の言葉でサクッと理解したエリスさん。だがそれでも分からないところがあるようだった。
「日程だけならね。僕らがあのまま買い物を続ければ、買った食料の量と日数から、おおよそのパーティ人数がバレたでしょうね」
「おお! だから先程サボはああ言ったのか!……だが余分に買ってしまった分はどうするんだ? さすがに私のでも入り切るか自信がもてないぞ? 今はまだ余裕があるが、私もこれから自分の荷物を詰め込む予定だし」
「? ああ、僕も持ってるから平気ですよ。それより――」
「な――!」と大声を上げそうになったので、またエリスさんの口を押える。
そういえば僕がサラッと出来るくらいに、僕とエリスさんの背丈は同じなんだな?
少ししてから「落ち着きましたか?」と僕が声を掛けると、エリスさんがコクリと頷いたので口を押えていた手をどける。
「う~む? サボでも持っているということは、世の中の冒険者は大体持っているということなのか?」
どうやらまだ僕の持っているマジックバックについて考えていた様だ。
「えーっと、僕も全ての冒険者のことを分かっている訳じゃないけど、たぶん、持っている人の方が少ないですよ? さて、次は――遺跡の中って明かりは?」
「ここの遺跡はほとんどが明るい。が、自分でも持っていた方がいいだろう。私はこれから持って行く荷物にソレ用のアイテムがある」
打てば響くようなこの返し。やはり地頭は僕よりも数段上なんだろうなエリスさん。
「僕も明かりの準備は大丈夫ですね。あとは蒸留酒」
「私の部屋に研究用のアルコールがある。まあ消毒にも使えるだろう」
「鍋やコップ」
「鍋はサボに任せる。コップは私が茶飲みに使っている金属のコップがある。カトラリーは……部屋を探せば出てくるハズ?」
「おい?――丈夫で嵩張らないロープってあります?」
「ああ。私が部屋の寝床に使っているハンモックは、大人3人だって支えられるという謳い文句のロープで出来ている。魔力を流せばすぐさま1本の状態になる優れモノだぞ!」
「――道の往来ですから、あまりはしゃぎすぎないでくださいね? 後は――」
若干怪しい答えもあったが、僕とエリスさんは必要な物を挙げながら『学院』にあるエリスさんの部屋へと街中を歩いていった。
*
遺跡の街というだけあって、『学院』という施設がある場所も元は遺跡の建物だったというエリスさんの案内に、僕は「凄いなぁ」という感想を抱きながら『学院』へと足を踏み入れた。
元々『人が大勢住める』目的の施設だったのでは? という考察もされたその建物は『縦にも横にも箱を積み上げた』様な建物。というのが僕の印象であった。
その中でも箱――というか部屋なのだが、大きさが違っているらしく(とは言っても2倍とか3倍という感じにサイズだ揃っているらしいのだが)、その数ある中の1つにエリスさんが使っている部屋があるという事であった。
「この階段、上り下りだけは、大変、なのだがな?」
街中を歩いている時もヒィヒィ言っていたエリスさんは、今僕の目の前でゼィゼィと顔を青くしている。
――本当にこの人、遺跡探索についてくる気なのかな?
先導してくれるエリスさんの後ろを歩きつつ、僕は遺跡の中でもこの様子であったのならエリスさんを遺跡探索中に、訓練しなきゃならないと頭の中で計画を練っていた。
「ここだ! ああ、愛しの我が家!」
案内の末にたどり着いた部屋に到着するなり、エリスさんが部屋の中にダイブする。
ガシャーン! と音が聞こえたのは無視をして、僕も続けて部屋に入った。
「こ、これは――」
そこにはよく分からないモノで溢れかえっている山がそびえ立っていた。
「ようこそ我が家へ!」
その山に背中を預けつつエリスさんが言う。
我が家っていうか、部屋のはず。
だがそこには山があった。
「ゴミの山じゃないですか!」
「ゴミじゃない! 全て遺物だ!」
嬉々としてゴミの山を構成するモノを説明するエリスさん。
森の種族と呼ばれるエルフとは思えない光景が僕の目の前に広がっていた。
――が、そんな僕の首根っこが掴まれた。
首だけ後ろを振り返ると、そこにはニッコリとほほ笑むギルド職員?
「延長料金、銀貨1枚になります」
ああ……。そりゃ時間いっぱいまで部屋を使ってたら、1時間の枠を超える越えちゃうか。
――越えちゃってたかぁ。
その後僕は思いつく限りの説得をギルド職員に試みたが、時間超過をしていたのは僕らであったのは紛れもない事実だったので、結果として僕は泣く泣く銀貨1枚をカウンターへ置くことになったのだった。
「……高いなぁ」
「その値段相応に防音対策はバッチリですから」
僕のぼやきをギルド職員がしっかりと拾い、営業スマイルと分かるほどの笑顔を浮かべながら言われてしまった。
*
ひとまず今日は時間も中途半端な時間だったので、僕はエリスさんを連れて明日以降の食料を買いに遺跡の街の市場へと足を運ぶこととした。
その中で冒険者向けなのだろう、日持ちのする食料を色々な種類で用意している店を見つけて中に入る。
干し肉や干し野菜、干し果物やナッツ類などが棚に種類ごとに並べてある。
「うむ。10日分の食料となれば、それなりに買う必要があるな。だが安心しろサボ! 荷物だったら私の――この体で運んでみせよう!」
――この人、さっそくやらかしかけたな? 今『私のマジックボックスがある!』とか言いかけただろ、絶対?
誰がどう見たって細身すぎる腕で力こぶを作って見せたところで、エリスさんが荷物持ちに向いていないのは丸わかりなのだが、「むん!」と鼻息荒く腕に力を込めているエリスさんを僕も店主も生暖かい目で見ていた。
「とりあえず、4人10日間分で見繕ってほしいんですが? あと岩塩も置いてありますか?」
「む? おいおいサボ、人数をかぞ――むぐ!?」
僕はエリスさんの口をそっと押えると、にこやかな笑顔を浮かべている店主に頼んだ。
――にこやかな笑顔の中に苦笑が浮かんでいるのはスルーさせていただきたい。この人は馬鹿じゃないけど、取り扱い注意な人なもので。
店主さんがそれぞれの干し肉など種類ごとに大体同じくらいづつの量を集めると、それを4等分して袋に詰めてくれた。僕が求めた岩塩以外に乾燥ハーブなどの香草も置いてあるというので、それは別の袋に分けてもらう。
袋代も含めて銀貨90枚の代金を店主に払うと、僕は礼を言って腰に小袋を下げ片手に4つの袋を持ち、片手にエリスさんを抱きかかえたまま店を出た。
そうして店からしばらく離れたところで、僕はようやくエリスさんの拘束を解いた。
「――ぷはぁ! ぜぇぜぇぜぇ……! いきなり何をするんだサボ! 私の息の根を止めるつもりか!?」
「いや、エリスさんはエリスさんなんだなぁ、と本日何度目かになる思いはありましたが」
「? どういう意味だ? 私は私だぞ?」
「『擬態』も『変身』も使うことは出来ないからな!」と胸を張って言うエリスさん。魔法系スキルにそういったものがあるのかな? 今度教えて貰おう。
って、そうじゃなくてね?
「まあ、あの店主さんが他の冒険者にバラすことの可能性は限りなく低いとは思いますが、他の客はその限りではないでしょうから……。わざわざ別の冒険者に、こちらの日程を教える必要はないかと思いますよ? 少なくとも、今のこの街ではね」
「む? ああ、なるほど! 今のレダでは別の冒険者=別の教授の戦力というわけか! なるほどなるほど! 確かにそういった相手に、変に足を引っ張られるような情報の開示は避けた方が良いという訳だな!……だが日程だけで、それほど重要な情報とは思えんが?」
僕の言葉でサクッと理解したエリスさん。だがそれでも分からないところがあるようだった。
「日程だけならね。僕らがあのまま買い物を続ければ、買った食料の量と日数から、おおよそのパーティ人数がバレたでしょうね」
「おお! だから先程サボはああ言ったのか!……だが余分に買ってしまった分はどうするんだ? さすがに私のでも入り切るか自信がもてないぞ? 今はまだ余裕があるが、私もこれから自分の荷物を詰め込む予定だし」
「? ああ、僕も持ってるから平気ですよ。それより――」
「な――!」と大声を上げそうになったので、またエリスさんの口を押える。
そういえば僕がサラッと出来るくらいに、僕とエリスさんの背丈は同じなんだな?
少ししてから「落ち着きましたか?」と僕が声を掛けると、エリスさんがコクリと頷いたので口を押えていた手をどける。
「う~む? サボでも持っているということは、世の中の冒険者は大体持っているということなのか?」
どうやらまだ僕の持っているマジックバックについて考えていた様だ。
「えーっと、僕も全ての冒険者のことを分かっている訳じゃないけど、たぶん、持っている人の方が少ないですよ? さて、次は――遺跡の中って明かりは?」
「ここの遺跡はほとんどが明るい。が、自分でも持っていた方がいいだろう。私はこれから持って行く荷物にソレ用のアイテムがある」
打てば響くようなこの返し。やはり地頭は僕よりも数段上なんだろうなエリスさん。
「僕も明かりの準備は大丈夫ですね。あとは蒸留酒」
「私の部屋に研究用のアルコールがある。まあ消毒にも使えるだろう」
「鍋やコップ」
「鍋はサボに任せる。コップは私が茶飲みに使っている金属のコップがある。カトラリーは……部屋を探せば出てくるハズ?」
「おい?――丈夫で嵩張らないロープってあります?」
「ああ。私が部屋の寝床に使っているハンモックは、大人3人だって支えられるという謳い文句のロープで出来ている。魔力を流せばすぐさま1本の状態になる優れモノだぞ!」
「――道の往来ですから、あまりはしゃぎすぎないでくださいね? 後は――」
若干怪しい答えもあったが、僕とエリスさんは必要な物を挙げながら『学院』にあるエリスさんの部屋へと街中を歩いていった。
*
遺跡の街というだけあって、『学院』という施設がある場所も元は遺跡の建物だったというエリスさんの案内に、僕は「凄いなぁ」という感想を抱きながら『学院』へと足を踏み入れた。
元々『人が大勢住める』目的の施設だったのでは? という考察もされたその建物は『縦にも横にも箱を積み上げた』様な建物。というのが僕の印象であった。
その中でも箱――というか部屋なのだが、大きさが違っているらしく(とは言っても2倍とか3倍という感じにサイズだ揃っているらしいのだが)、その数ある中の1つにエリスさんが使っている部屋があるという事であった。
「この階段、上り下りだけは、大変、なのだがな?」
街中を歩いている時もヒィヒィ言っていたエリスさんは、今僕の目の前でゼィゼィと顔を青くしている。
――本当にこの人、遺跡探索についてくる気なのかな?
先導してくれるエリスさんの後ろを歩きつつ、僕は遺跡の中でもこの様子であったのならエリスさんを遺跡探索中に、訓練しなきゃならないと頭の中で計画を練っていた。
「ここだ! ああ、愛しの我が家!」
案内の末にたどり着いた部屋に到着するなり、エリスさんが部屋の中にダイブする。
ガシャーン! と音が聞こえたのは無視をして、僕も続けて部屋に入った。
「こ、これは――」
そこにはよく分からないモノで溢れかえっている山がそびえ立っていた。
「ようこそ我が家へ!」
その山に背中を預けつつエリスさんが言う。
我が家っていうか、部屋のはず。
だがそこには山があった。
「ゴミの山じゃないですか!」
「ゴミじゃない! 全て遺物だ!」
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