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帰郷 農業者編
覚えられるスキルなら覚えよう
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2日後、女の子達は無事に全員が身体強化スキルを覚えることが出来た。
「これを先に覚えれば良かったのでは?」
「う~ん。僕の感覚では、やっぱり体術スキルを覚えてからの方が良かったはずだよ? なにせ体術スキルは恒常的で身体強化スキルは発動式だからね~」
「恒常的? 発動式?」
お、疑問があるなら答えておこうかな?
「恒常的なスキルってのは覚えたら自身のステータス……まあ、詳しいことは15歳になってからね? とりあえず常に効果が出るものだね? それで発動式なスキルってのは本人が意識しないと使えないスキルの事なんだけども――連続して使ってると、どう?」
「――あ、何か疲れているような? これって何、サボ兄さん?」
ちゃんと自分で試して実感したようだ。
「それが発動式スキルのネック。使えば効果は得られるけど、その分スキルを使う力ってのが減っていく。だから長く使うなら恒常的スキルを強くした方が効率がいいんだよ?」
僕の場合、最近はちょっとやそっとではそのスキルパワーを使い切ることは少ない。おそらく持っているスキルの数分だけ多く使えることが出来るのだろう。
「ふむ。そろそろ他の武術系スキルとか覚えてみる? まあ人によって向き不向きはあるから、何でもって訳じゃないんだけどね?」
「え? 他のスキルも覚えられるの!?」
「まあ覚えられるスキルなら覚えられるよ?」
僕の見たところ、女の子8人の中で特殊なタイプは1人しか居ない。
その子は恐らく魔法スキルは最低レベルしか覚えられないだろうが、逆に武術系や強化・感覚系は他の子よりも群を抜いて覚えられそうな子が居るのだ。
「んー、急に言われても……。そもそもどんなスキルがあるんですか?」
「いや色々? とりあえず訓練用に使うかなと思って、木製の武器を荷車に用意してあるよ?」
僕がそう言うと女の子達は一斉に荷車の中を覗き込んだ。
当然全員が荷車の中身を見ているから、荷車は進むことは無い。
「ははは。とりあえず訓練はまた夕方からやるから、それまでどれを覚えたいか選んでていいよ」
僕は荷車の引手を持つと荷車を引き始めた。
女の子達は車体や車輪に引かれないように、荷車の後ろから押す手伝いをしながらアレコレと隣の子達と話しながら使いたい武器を選んでいた。
*
その日の夕方。
僕がいつもの様に野営地を作ると、女の子達が手に手に木製の武器を掴んで集まってくる。
「じゃあやってみようか。しっくりこない武器は持ち替えてみてね? 色々試してみればいいからね~。それではサポートスキル『補助』」
僕はサポートスキルの『補助』を宣言する。
これはもう女の子達に伝えてあるのだが、僕の『補助』フィールドの下で訓練すると僕の感覚を使って訓練が出来るのだ。
言葉や手本では伝わりにくいニュアンスや感覚が、この『補助』フィールドの範囲内であれば僕の経験を共有することが可能だ。
そしてサポートスキルを使う側と受ける側の信頼度が高ければ高いほど、その同調率は上がっていく。
現在の僕の感覚で言えば、女の子達は僕のスキルを6、7割ぐらいの割合で使えているはずだ。
コレがどういう事かと言うと――
「ん~、私は重たい武器は合わないのかな?」
「あ、槍はしっくりくる!」
「……弓が合いそう」
「斧? あ、でも長いのは合わない?」
僕の持つ武術スキルの理想の動きと自分達の動き。感覚の合う合わないが直感的に分かるようになるのだ。
「サボにー! 私、どれも振り回される~!」
……さすがに5才子のクーネはまだ無理じゃないかなぁ?
『補助』でその武器の理想とする振り方、使い方を分かって振るう女の子達。
5日後。とりあえず各々武術系スキルを身に着けることが出来た様だ。
1人、武器に振り回されいじけたクーネは体術スキルのレベルが上がったようだが。
「これを先に覚えれば良かったのでは?」
「う~ん。僕の感覚では、やっぱり体術スキルを覚えてからの方が良かったはずだよ? なにせ体術スキルは恒常的で身体強化スキルは発動式だからね~」
「恒常的? 発動式?」
お、疑問があるなら答えておこうかな?
「恒常的なスキルってのは覚えたら自身のステータス……まあ、詳しいことは15歳になってからね? とりあえず常に効果が出るものだね? それで発動式なスキルってのは本人が意識しないと使えないスキルの事なんだけども――連続して使ってると、どう?」
「――あ、何か疲れているような? これって何、サボ兄さん?」
ちゃんと自分で試して実感したようだ。
「それが発動式スキルのネック。使えば効果は得られるけど、その分スキルを使う力ってのが減っていく。だから長く使うなら恒常的スキルを強くした方が効率がいいんだよ?」
僕の場合、最近はちょっとやそっとではそのスキルパワーを使い切ることは少ない。おそらく持っているスキルの数分だけ多く使えることが出来るのだろう。
「ふむ。そろそろ他の武術系スキルとか覚えてみる? まあ人によって向き不向きはあるから、何でもって訳じゃないんだけどね?」
「え? 他のスキルも覚えられるの!?」
「まあ覚えられるスキルなら覚えられるよ?」
僕の見たところ、女の子8人の中で特殊なタイプは1人しか居ない。
その子は恐らく魔法スキルは最低レベルしか覚えられないだろうが、逆に武術系や強化・感覚系は他の子よりも群を抜いて覚えられそうな子が居るのだ。
「んー、急に言われても……。そもそもどんなスキルがあるんですか?」
「いや色々? とりあえず訓練用に使うかなと思って、木製の武器を荷車に用意してあるよ?」
僕がそう言うと女の子達は一斉に荷車の中を覗き込んだ。
当然全員が荷車の中身を見ているから、荷車は進むことは無い。
「ははは。とりあえず訓練はまた夕方からやるから、それまでどれを覚えたいか選んでていいよ」
僕は荷車の引手を持つと荷車を引き始めた。
女の子達は車体や車輪に引かれないように、荷車の後ろから押す手伝いをしながらアレコレと隣の子達と話しながら使いたい武器を選んでいた。
*
その日の夕方。
僕がいつもの様に野営地を作ると、女の子達が手に手に木製の武器を掴んで集まってくる。
「じゃあやってみようか。しっくりこない武器は持ち替えてみてね? 色々試してみればいいからね~。それではサポートスキル『補助』」
僕はサポートスキルの『補助』を宣言する。
これはもう女の子達に伝えてあるのだが、僕の『補助』フィールドの下で訓練すると僕の感覚を使って訓練が出来るのだ。
言葉や手本では伝わりにくいニュアンスや感覚が、この『補助』フィールドの範囲内であれば僕の経験を共有することが可能だ。
そしてサポートスキルを使う側と受ける側の信頼度が高ければ高いほど、その同調率は上がっていく。
現在の僕の感覚で言えば、女の子達は僕のスキルを6、7割ぐらいの割合で使えているはずだ。
コレがどういう事かと言うと――
「ん~、私は重たい武器は合わないのかな?」
「あ、槍はしっくりくる!」
「……弓が合いそう」
「斧? あ、でも長いのは合わない?」
僕の持つ武術スキルの理想の動きと自分達の動き。感覚の合う合わないが直感的に分かるようになるのだ。
「サボにー! 私、どれも振り回される~!」
……さすがに5才子のクーネはまだ無理じゃないかなぁ?
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5日後。とりあえず各々武術系スキルを身に着けることが出来た様だ。
1人、武器に振り回されいじけたクーネは体術スキルのレベルが上がったようだが。
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