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第三章
119話 選定者
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探さなければならない。
選ばなければいけない。
それこそが、私の存在意義なのだから。
『あなたのことが、嫌いなわけじゃないの』
彼女は、右目に涙を浮かべ、そう言った。
左目は包帯で覆われており、その下は、くぼんでいる。
眼球を失ったのだ。
彼女は、右手の指も魔獣に噛みちぎられ三本しかなく、肋骨も何本か折れ、肌は痣だらけだった。
他の三人も怪我を負ったが、体の一部を失ったのは、彼女だけだった。
『嫌いなわけじゃないけど…でも、どうしてって、思ってしまうの』
どうして、私を選んだの。
どうして、私が戦わなければならなかったの。
どうして、私だけこんな姿になってしまったの。
私は、少し水魔法が得意な、ただの女の子だったのに。
こんな指じゃ、好きだった裁縫もできやしない。
体に生々しく残った傷跡を見れば、誰もお嫁にもらってくれないわ。
ポロポロと、彼女の右目から涙が溢れ落ちてゆく。
『選ばれた者がやらなければ、この国に平和が戻ってくることはなかった。無事に終わったからこそ、言えることだと分かっている。けれど…国の英雄の一人になっても、たくさんの金銭を手に入れても、私は、一つも幸せじゃない』
失ったものは、もう二度と戻ってこないのだ。
彼女の右目には、仄暗い凍えるような怒りの感情が渦巻いていた。
『私はもうすぐ、あなたの姿が見えなくなる。だから、今しかないの』
彼女は、自分の寿命を代償とした力を使い、それを二つに分けた。
『ふふっ。こちらを戻しておけば、あの人たちは気づかないでしょ。指輪さえあれば何とかなると思っている王族たちは、果たしてそのことに何時気づくのかしら?』
あとは任せたと、使い手たちに全てを押し付け、自分たちは安全地帯で高みの見物をしていた王族など、破滅してしまえばいいのだ。
彼女は、祖母の形見である綺麗な細工の施された小さな木箱を取り出し、もう一つをその中へ入れた。
『あなたはこっちよ。ごめんなさい。これしか方法が思いつかなかったの。あなたがまた、私のような人を選ばないように』
彼女は木箱に術をかけ、中身を封印した。
国を出て旅をし、海まで来ると、その木箱と共に、その身を沈めた。
そして、彼女は帰らぬ人となった。
彼女の手から離れた木箱は、運命の流れに身を任せた。
海を流れ、陸地に着き、人に拾われ、捨てられる。
大鳥に拾われ、雛と過ごし、木から落ち、今度は獣に拾われた。
そして、川に落とされ、また流される。
その繰り返し。
一つの場所に、木箱が長居することはなかった。
木箱は、世界を旅しながら考える。
彼女の残した悲しくも痛い思いと、自身に課せられた責務について。
だが、いくら考えても答えが出ることはなかった。
ついに、再び役割を果たす時が巡ってくる。
木箱は、引き寄せられるように、あの国へと舞い戻っていった。
カタン、と音がして振り返ると、手のひらサイズの木箱が地面に落ちていた。
「ん?どっから落ちたんやろ」
荷台に乗せられている荷物は落ちないように布で覆われ、縄で縛ってある。
どこかに隙間でもできているのかと探してみたが、分からなかった。
拾い上げた木箱は古い物のようだが、綺麗な細工が施されており、あまり痛んでもいなかった。
振ってみても音がしないことから、中身は入ってなさそうに思える。
出品リストにこんな商品あっただろうかと首を傾げた時、大声で兄に呼び掛けられ、ベルボルトはその場で飛び上がった。
「ベルボルト!そろそろ出発するで!」
「わっ!兄ちゃん待ってぇや!ちょっとトイレだけ行かせて!」
「早よ行ってこい!」
ベルボルトは、手に持っていた木箱を手荷物の袋に突っ込み、慌ててトイレへ向かった。
そして、そのまましばらく木箱のことを忘れてしまっていた。
思い出したのは、隣国に到着して出店の準備をしていた時だ。
手荷物の袋に手を突っ込むと、あら不思議。
知らない木箱が出てくるじゃありませんか。
「しもた。すっかり忘れとったわ」
「何やそれ?」
「兄ちゃん。これ荷台の近くに落ちとったんやけど、こんな商品仕入れた覚えある?」
「ん~?いやぁ、ないなぁ」
「ほんまか。どないしよ」
誰かの落とし物を持ってきてしまったらしい。
「いつ拾ったんや?」
「出国前に立ち寄った休憩所にいる時」
「何で今頃」
「拾ったことすら忘れとった」
「お前なぁ…」
もう今更どうしようもない。
拾った場所は国境に近く、旅人も多い場所だったことから、持ち主は遠方の民の可能性もあった。
もし持ち主が探し回っているのなら、申し訳ないことをしてしまったと、ベルボルトは木箱を見ながら思う。
「まぁ、とりあえずそこ置いとき」
そこ、と指差されたのは商品を陳列している棚だ。
「売るんかいな」
「ちゃうわ。これをこうしてな、こうや」
無地のネームプレートに新たに書かれた文字を見て、ベルボルトは何とも言えない顔をした。
『落とし物』
この近辺で落とした物ではないのに、こんな離れた場所でそれを主張してどうするのだ。
不可解そうなベルボルトに、兄は笑ってこう言った。
「縁がある物はな、回り回って自分の手元に戻って来るんや。逆に縁のないもんは手元に残らん。手に入れた後、すぐに壊したり、失くしてしもたりする。その木箱も、元の持ち主と縁があれば、また出会えるよって」
まずは『ここにいますよ』と主張させてあげる為に目立つ所に置いておく、ということだった。
そういうことならとベルボルトは納得し、木箱を棚に置いて『落とし物』と書かれたプレートをその前に置いた。
「堪忍な。ちゃんと持ち主が見つかるよう祈っとるさかい」
ベルボルトは木箱に向かって祈った後、兄に急かされ、出店準備に戻った。
ベルボルトが出店準備に奔走している頃、騎士団では、新しく設置された訓練場で団員たちが盛り上がっていた。
隣国より合同訓練に参加していた一人の青年が、新記録を叩き出したのだ。
「スヴェン!やるじゃねぇか!」
ニコラは、友人の活躍に満面の笑みを浮かべている。
「いや、自分でも驚いた」
スヴェンはそう言いつつも、嬉しそうに微かに笑みを浮かべた。
簡単に言えば、障害物競走のような訓練設備で、地面や壁が自在に動くなど、建物自体が生きているような仕組みになっており、様々な罠も仕掛けられている。
ゴールまで突破することはもちろんのこと、そのタイムを競っていた。
易々と自国の新設備をクリアされたことに、騎士団の面々は驚いたり悔しがったりしていた。
反対にスヴェンの国の騎士団員たちは『うちの団員は凄いだろ』と鼻高々だ。
今回の合同訓練の発案者でもある第一騎士団長のグロースは、まだ若いスヴェンへ素直に賛辞を送った。
「素晴らしい。視野も広く、的確な判断力だった。数種類の魔獣や魔物の動きを模した攻撃にも対応できていたし、戦闘経験が豊富なんだな。君の名は?」
「スヴェンと申します」
経験豊富と言われ、スヴェンは内心で苦笑していた。
魔獣や魔物との戦闘は経験があるが、豊富というほどではなく、一人で倒した経験は少ない。
それに、今回の訓練設備では、騎士団に入団した後より、学生時代の経験の方が生きた。
友人の付き添いで、薬草探しやダンジョン探検、食料調達に行った際に遭遇した魔獣や魔物と似た動きをしていたのだ。
『うぇぇぇ。この蜘蛛でっかい!』
『燃やせ!虫なんだから火に弱いだろ!ココ使え!』
『いや、この蜘蛛は火属性だから逆に水に弱いぞ』
『何を悠長に分析しとんねん!なら早う誰か水かけぇや!』
ギリギリで助かったことは一度や二度ではない。
今思うと、無謀だと思えるような行動も多かった。
『フィン、何してるんだ?』
『この間の魔物の特徴書いてるの。みんなと一緒だったから倒せたけど、一人じゃ無理だったもん。次に遭遇した時、どうやって倒すか考えておかないと』
勤勉な年下の友人と一緒に、体験した事柄について、よく反省会をしたものだ。
懐かしいと、スヴェンは学生時代に思いを馳せる。
卒業後、それぞれの道に進み、同じ騎士団に入団したニコラとは頻繁に会うが、帰国してしまったイドとフィンには一度も会えていない。
手紙のやり取りはしており、今回こちらの国に、フィンの母国に訪れることは伝えていた。
合同訓練ということで来ているが、少しの自由時間はある。
イドも、この国で開催される魔術大会に合わせて来ると言っていた。
大会開催一週間前から始まる商会エリアで、実家の店も出店するからと、手伝いにベルボルトも来ていた。
この国に五人が揃う。
この機会を逃せば、再び五人が揃う日が来るのは、また先になるだろう。
可能であれば、大会前日に集まる予定だ。
それまでは訓練に集中しようと、スヴェンは再び気を引き締めた。
選ばなければいけない。
それこそが、私の存在意義なのだから。
『あなたのことが、嫌いなわけじゃないの』
彼女は、右目に涙を浮かべ、そう言った。
左目は包帯で覆われており、その下は、くぼんでいる。
眼球を失ったのだ。
彼女は、右手の指も魔獣に噛みちぎられ三本しかなく、肋骨も何本か折れ、肌は痣だらけだった。
他の三人も怪我を負ったが、体の一部を失ったのは、彼女だけだった。
『嫌いなわけじゃないけど…でも、どうしてって、思ってしまうの』
どうして、私を選んだの。
どうして、私が戦わなければならなかったの。
どうして、私だけこんな姿になってしまったの。
私は、少し水魔法が得意な、ただの女の子だったのに。
こんな指じゃ、好きだった裁縫もできやしない。
体に生々しく残った傷跡を見れば、誰もお嫁にもらってくれないわ。
ポロポロと、彼女の右目から涙が溢れ落ちてゆく。
『選ばれた者がやらなければ、この国に平和が戻ってくることはなかった。無事に終わったからこそ、言えることだと分かっている。けれど…国の英雄の一人になっても、たくさんの金銭を手に入れても、私は、一つも幸せじゃない』
失ったものは、もう二度と戻ってこないのだ。
彼女の右目には、仄暗い凍えるような怒りの感情が渦巻いていた。
『私はもうすぐ、あなたの姿が見えなくなる。だから、今しかないの』
彼女は、自分の寿命を代償とした力を使い、それを二つに分けた。
『ふふっ。こちらを戻しておけば、あの人たちは気づかないでしょ。指輪さえあれば何とかなると思っている王族たちは、果たしてそのことに何時気づくのかしら?』
あとは任せたと、使い手たちに全てを押し付け、自分たちは安全地帯で高みの見物をしていた王族など、破滅してしまえばいいのだ。
彼女は、祖母の形見である綺麗な細工の施された小さな木箱を取り出し、もう一つをその中へ入れた。
『あなたはこっちよ。ごめんなさい。これしか方法が思いつかなかったの。あなたがまた、私のような人を選ばないように』
彼女は木箱に術をかけ、中身を封印した。
国を出て旅をし、海まで来ると、その木箱と共に、その身を沈めた。
そして、彼女は帰らぬ人となった。
彼女の手から離れた木箱は、運命の流れに身を任せた。
海を流れ、陸地に着き、人に拾われ、捨てられる。
大鳥に拾われ、雛と過ごし、木から落ち、今度は獣に拾われた。
そして、川に落とされ、また流される。
その繰り返し。
一つの場所に、木箱が長居することはなかった。
木箱は、世界を旅しながら考える。
彼女の残した悲しくも痛い思いと、自身に課せられた責務について。
だが、いくら考えても答えが出ることはなかった。
ついに、再び役割を果たす時が巡ってくる。
木箱は、引き寄せられるように、あの国へと舞い戻っていった。
カタン、と音がして振り返ると、手のひらサイズの木箱が地面に落ちていた。
「ん?どっから落ちたんやろ」
荷台に乗せられている荷物は落ちないように布で覆われ、縄で縛ってある。
どこかに隙間でもできているのかと探してみたが、分からなかった。
拾い上げた木箱は古い物のようだが、綺麗な細工が施されており、あまり痛んでもいなかった。
振ってみても音がしないことから、中身は入ってなさそうに思える。
出品リストにこんな商品あっただろうかと首を傾げた時、大声で兄に呼び掛けられ、ベルボルトはその場で飛び上がった。
「ベルボルト!そろそろ出発するで!」
「わっ!兄ちゃん待ってぇや!ちょっとトイレだけ行かせて!」
「早よ行ってこい!」
ベルボルトは、手に持っていた木箱を手荷物の袋に突っ込み、慌ててトイレへ向かった。
そして、そのまましばらく木箱のことを忘れてしまっていた。
思い出したのは、隣国に到着して出店の準備をしていた時だ。
手荷物の袋に手を突っ込むと、あら不思議。
知らない木箱が出てくるじゃありませんか。
「しもた。すっかり忘れとったわ」
「何やそれ?」
「兄ちゃん。これ荷台の近くに落ちとったんやけど、こんな商品仕入れた覚えある?」
「ん~?いやぁ、ないなぁ」
「ほんまか。どないしよ」
誰かの落とし物を持ってきてしまったらしい。
「いつ拾ったんや?」
「出国前に立ち寄った休憩所にいる時」
「何で今頃」
「拾ったことすら忘れとった」
「お前なぁ…」
もう今更どうしようもない。
拾った場所は国境に近く、旅人も多い場所だったことから、持ち主は遠方の民の可能性もあった。
もし持ち主が探し回っているのなら、申し訳ないことをしてしまったと、ベルボルトは木箱を見ながら思う。
「まぁ、とりあえずそこ置いとき」
そこ、と指差されたのは商品を陳列している棚だ。
「売るんかいな」
「ちゃうわ。これをこうしてな、こうや」
無地のネームプレートに新たに書かれた文字を見て、ベルボルトは何とも言えない顔をした。
『落とし物』
この近辺で落とした物ではないのに、こんな離れた場所でそれを主張してどうするのだ。
不可解そうなベルボルトに、兄は笑ってこう言った。
「縁がある物はな、回り回って自分の手元に戻って来るんや。逆に縁のないもんは手元に残らん。手に入れた後、すぐに壊したり、失くしてしもたりする。その木箱も、元の持ち主と縁があれば、また出会えるよって」
まずは『ここにいますよ』と主張させてあげる為に目立つ所に置いておく、ということだった。
そういうことならとベルボルトは納得し、木箱を棚に置いて『落とし物』と書かれたプレートをその前に置いた。
「堪忍な。ちゃんと持ち主が見つかるよう祈っとるさかい」
ベルボルトは木箱に向かって祈った後、兄に急かされ、出店準備に戻った。
ベルボルトが出店準備に奔走している頃、騎士団では、新しく設置された訓練場で団員たちが盛り上がっていた。
隣国より合同訓練に参加していた一人の青年が、新記録を叩き出したのだ。
「スヴェン!やるじゃねぇか!」
ニコラは、友人の活躍に満面の笑みを浮かべている。
「いや、自分でも驚いた」
スヴェンはそう言いつつも、嬉しそうに微かに笑みを浮かべた。
簡単に言えば、障害物競走のような訓練設備で、地面や壁が自在に動くなど、建物自体が生きているような仕組みになっており、様々な罠も仕掛けられている。
ゴールまで突破することはもちろんのこと、そのタイムを競っていた。
易々と自国の新設備をクリアされたことに、騎士団の面々は驚いたり悔しがったりしていた。
反対にスヴェンの国の騎士団員たちは『うちの団員は凄いだろ』と鼻高々だ。
今回の合同訓練の発案者でもある第一騎士団長のグロースは、まだ若いスヴェンへ素直に賛辞を送った。
「素晴らしい。視野も広く、的確な判断力だった。数種類の魔獣や魔物の動きを模した攻撃にも対応できていたし、戦闘経験が豊富なんだな。君の名は?」
「スヴェンと申します」
経験豊富と言われ、スヴェンは内心で苦笑していた。
魔獣や魔物との戦闘は経験があるが、豊富というほどではなく、一人で倒した経験は少ない。
それに、今回の訓練設備では、騎士団に入団した後より、学生時代の経験の方が生きた。
友人の付き添いで、薬草探しやダンジョン探検、食料調達に行った際に遭遇した魔獣や魔物と似た動きをしていたのだ。
『うぇぇぇ。この蜘蛛でっかい!』
『燃やせ!虫なんだから火に弱いだろ!ココ使え!』
『いや、この蜘蛛は火属性だから逆に水に弱いぞ』
『何を悠長に分析しとんねん!なら早う誰か水かけぇや!』
ギリギリで助かったことは一度や二度ではない。
今思うと、無謀だと思えるような行動も多かった。
『フィン、何してるんだ?』
『この間の魔物の特徴書いてるの。みんなと一緒だったから倒せたけど、一人じゃ無理だったもん。次に遭遇した時、どうやって倒すか考えておかないと』
勤勉な年下の友人と一緒に、体験した事柄について、よく反省会をしたものだ。
懐かしいと、スヴェンは学生時代に思いを馳せる。
卒業後、それぞれの道に進み、同じ騎士団に入団したニコラとは頻繁に会うが、帰国してしまったイドとフィンには一度も会えていない。
手紙のやり取りはしており、今回こちらの国に、フィンの母国に訪れることは伝えていた。
合同訓練ということで来ているが、少しの自由時間はある。
イドも、この国で開催される魔術大会に合わせて来ると言っていた。
大会開催一週間前から始まる商会エリアで、実家の店も出店するからと、手伝いにベルボルトも来ていた。
この国に五人が揃う。
この機会を逃せば、再び五人が揃う日が来るのは、また先になるだろう。
可能であれば、大会前日に集まる予定だ。
それまでは訓練に集中しようと、スヴェンは再び気を引き締めた。
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