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第39話 ルカの好きな人って①
しおりを挟む◇◇◇
「ルカ、お夕飯作るの手伝います」
「病み上がりだが、大丈夫なのか?」
「ええ、ポーションも飲んだし、もう元気いっぱいですよ」
「じゃあ手伝ってもらおうかな」
というやり取りを経て、私はルカと台所で夕飯を作っていました。
私はにんじんを刻みながら、
「ルカは騎士様だったころ、やっぱりモテていたのです?」
とルカに聞きました。
「君、急にどうしたんだ」
ちょっと面食らったようにルカがこちらを向きました。
「だってほら、さっき私にポーションを持ってきてくださったときに、ルカが『騎士の頃から俺にはファンがいっぱいいる』っていったんですよ?
ふふっ、そんなこと言われたら気になっちゃうじゃないですか」
「あーいや、まぁそれなりに……」
「ふふふ、じゃあルカはどんな人と恋したんです? どんな人が好みだったのか気になります!」
「俺の好み……」
私の言葉に、ルカは長い溜息をつくと、
「わかった、観念して言おうじゃないか……」
と言いました。
「小柄で、大きな目をして」
「ふんふん」
「長い金色の髪、ときおりスカートにキイチゴをいっぱいいれて」
「ふむふむ……?」
「毎日祝福の祈りを捧げ、キラキラした魔法を使いスターシアを育てるルチ、」
「もー!
そういう冗談は結構ですから、ちゃんと教えてください!」
「あのな……。
俺の話なんかきいてもつまらんだろう。どうせなら君の恋の話でもきかせてくれ」
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