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PART3
チョコレートパフェ味の…♡
しおりを挟む桜庭くんは酔うと人にじゃれつくタイプなのだ、
そう思って翻弄されるのを制止することにした。
「ねぇ、里帆って足の裏弱いタイプ?」
桜庭くんは足の指で私の足の裏をなぞりながら言ったので、背中に電流が走った。
「やだやだダメ!くすぐったい!」
私は悶えながらその場で崩れた。
「えー、そうなんだ。かわいいね」
もー、さっきから可愛いだとか勘違いさせる事を言う。何が狙いだ?私のなけなしの財産か?体か?体が狙いならば喜んで差し上げよう。
「ちょっとーもー。桜庭くんは足の裏平気なの?」
「平気って訳じゃないけど、なんかゾクゾクするよね」
「なんだそれーそういう性癖?」
私はうっかり下ネタに繋がるワードを放ってしまった。
すると桜庭くんはニヤッとした照れ臭そうな満足そうな不敵な笑みを浮かべて、私の足を自分の両足でホールドしてきて、更に足先でなぞってきた。
「そうかも。くすぐったい?ここの、土踏まずの所とか。くすぐったいって事は神経が過剰に反応してるってことだから、ある意味、性感帯なんだよ」
妖艶な目つきで私をジッと見つめながら桜庭くんは私の足の裏を執拗になぞった。
「やだもー!ご勘弁ー!降参降参!くすぐったいってば!」
桜庭くんがケラケラ笑うと、店員が先程オーダーしたパフェを持ってきてまた去っていった。
「うわー!可愛いー!写真撮っちゃお」
「里帆ってそゆとこほんと女子だよね」
「え、なーにー?ダメー?私だっていちおー女子なんですからぁー」
いただきまーすと言いながら、先端の生クリームとチョコケーキの部分を一緒に口に入れた。
「んー、おいしー!生クリームたまに食べるとめっちゃおいしーよね」
「俺にも一口ちょーだい」
「えっ、あ、いーよー!」
かかかか間接キッスやん!
中2の男子並みに間接キスに興奮してしまうも、どうにか平然を装い、私は生クリームとチョコレートケーキをスプーンに乗せて桜庭くんの口に運んだ。
「んー、甘っ。でも里帆に、あーんしてもらったから余計に美味しく感じる」
「ちょっともー、何言ってるのー」
私は恥ずかしさのあまりパフェを食べるスピードが早まってしまい、大食いキャラさながらに口の中に生クリームやアイスクリームを物凄い勢いで流し込み始めた。
すると桜庭くんはおもむろに真正面の席から立ち上がると、私の真横にまで移動してきてその場で座り込んできた。
「里帆食べるの早いー。俺もうちょっと食べたくなっちゃった」
首を傾げながら顔を私に近付けてくる桜庭くん。
パフェは光の速さで半分以下の量に減っていた。
「ごめんごめん!もう下半分のチョコソースしか残ってないわ!桜庭くん、一口でいいって言うからさー!ごめんねーっ」
そしてチョコソースの部分を口に入れた時、
更に息がかかる距離まで桜庭くんは顔を私の顔に近付けてきた。
ドキッとした、というよりかは何が起きたか分からない戸惑いに駆られた。
「いいよ……じゃあ里帆の口からもらっていい?」
「え……?」
私が驚いて顔を赤らめると、桜庭くんはゆっくりと私の唇に自分の唇を重ねてきた。
「んっ」
「里帆の唇、チョコ付いてるよ。すごいおいしい。もっと食べていい?」
「え、だってこれ間接キスどころか、ほんとにキスしちゃって……ん……」
桜庭くんは私が言い終わる前に、舌を口腔内に入れてきた。
そして舌と舌の裏にまとわり付いたチョコソースを掬い取るように舐め回してきた。
「んっ、ダメだよ、桜庭くん。私いっぱい色々食べたし、飲んだし、お、お口のケア的なものがっ!」
「いいよ……色んな味がして美味しいよ……里帆の口」
くちゃ、ぺちゃ、と卑猥な水音を鳴らしながら桜庭くんに舌で口の中を舐め回され続けた。
そして舌を奥から吸い上げてきたので、ついに頭は真っ白になってクラクラと目眩がしてきた。
「ん、ん、んふぅ……っ」
息も出来ないほど口腔内を攻め続けられた後、ようやく舌を抜いた桜庭くんは唇にキスを降らせたまま、包むように私の体を抱き締めながら呟く。
「俺、里帆の事、今でもまだ好きだよ……っ」
そして首筋にキスを落として来たので、私はなけなしの理性を保ちながら出来る限り声を抑えて言った。
「だめだめ桜庭くんっ、店員さんが来るよっ!」
「失礼しまーす、お飲み物遅れてすみま……!?あ、す、すいませんっ!」
私の忠告は一足遅くて、言ったとほぼ同時に店員が襖を開けてきたが、こちらに目線を上げるや否や慌てて目を伏せ直し、襖をピシャリと閉めて退室してくれた。
「見られちゃったね……まあいっか」
「さくらばく、ん……っ、こんな所でダメだってばっ、あっ」
店員が居なくなるとすぐに先程の続きを再開してきた桜庭くんは、私の首筋に舌を這わして舐め上げてきた。
「ダメ?里帆は嫌なの?俺の事、嫌?」
「嫌なわけないじゃない。桜庭くんの事が嫌なんじゃなくて、場所がここなのはダメだよって事」
「じゃあ、場所がホテルなら良いって事だよね?そしたら俺が取った部屋行こうよ」
「いいよ。行こっか」
断る理由なんて爪の甘皮程も無かった。
ウーロンハイの残りを飲み干すと、私達は個室から出て、顔を真っ赤にした女性店員にお会計をしてもらい、ホテルへと手を繋いで向かった。
夜風がやけに気持ち良い。
ホテルのロビーで火照る体をソファに埋めて、フロントで桜庭くんが受付係と話をしているのを聞きながら待機した。
「もう一人追加で泊まっても大丈夫だって」
「そっか、良かった」
私達を乗せたエレベーターは5階まで昇る。
ふと桜庭くんの横顔を眺めた。高い鼻筋と顎のラインがとても綺麗で、さっきまで自分がこんな綺麗な顔の人間に無我夢中で口の中を犯されたのだと思うと、下腹部がどうしようもなく疼く。
503号室のオートロックを解除して、桜庭くんは私を先に部屋に追いやり後ろ手でドアを閉めた途端、靴も脱がずに私の両手首を掴んでフカフカの真っ白のベッドに押し倒してきた。
自分の靴と私の靴を脱がせてベッド脇に乱雑に投げ捨てると、桜庭くんは私に覆いかぶさって、深くキスをして舌を絡めてきた。
そして服の上から体をまさぐるように触られ、服越しに胸に手を当てて円を描くように揉み出し、唇を離すと耳元に低い声で囁かれる。
「エレベーターで、宮野さんとセックスしたの?」
私は慌てて訂正した。顔の血管が急速沸騰したかの如く熱くなる。
「し、してないよ!なんで!」
「2人とも、慌てて離れたし肩で息してたから、一戦交えた後かと」
してない、してない、と私は何故か必死になって否定を続けると、桜庭くんは私のワンピースを脱がせてブラ越しに胸を揉みながらまた囁いてきた。
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