6 / 11
先の見えない入り口
先の見えない入り口 ~願望を叶えるために~ 4
しおりを挟む
「お客様、当店のことを何でご存知になりましたか」
電話の向こうから性感エステ受付の北川が問いかけます。優しく丁寧で上品な口調が、かえって優也を緊張させました。
「スマホでそちらのサイトを見つけたんですが……」
「ありがとうございます。サイトにも載せておりますが、当店では3つのコースとオプションを用意してございます。その中から御予算と御希望に合わせてお選びください」
受付の女性の説明では、シルバー、ゴールド、プラチナの3コースがあるそうです。初めての客はまず最初に入会金を払う必要があるとのことでした。
「あ、なるほど、そうなんですね」
優也は遊び慣れたふりを演じましたが、実は緊張して殆どが上の空でした。相手が性のサービスをする店の女性ということもあり、汗ばんだ声でしどろもどろになりながら聞きたいことも聞けずにいたのです。
「お客様…… 私共のような性感エステ店は初めてですか?」
「…… あ、は、はい…… 実はそうなんです。初めての客はお断りだったりしますか? 」
優也は正直に告白しました。
「そんなことございません。初めてでも大丈夫ですよ。ご安心下さい。あ、申し遅れました。私、案内担当の北川と申します」
(北川さんて名前か…… 優しい人で良かった)
女性の返事にほっとしました。少しクスッと笑った口調でしたが、むしろ、それでいて丁寧で親切な応対が店の高い敷居を下げてくれたのです。
「どちらのコースも特製のローションを使った施術になります。お客様の脚や胸に塗り広げるセラピストの指先で、特別な癒やしをお楽しみください」
優也は北川からの説明を聞き漏らさないように、はい、はいと頷きながら聞いていました。
「当店ではお客様の下腹部に特別な施術をさせて頂いております。男性自身の勃起力と精力を高める効果があるんですよ」
電話の向こうで北川がさらりと口にした「勃起」という言葉に、優也は思わず生唾を飲み込みました。今まで女性がその言葉を自分に向けて口にしたことなどありません。
17才の高校生にとって、その柔らかで包み込んでくれるような優しい口調での猥褻な言葉は、甘美な響きを漂わせ想像を掻き立てるものでした。
「セラピストがアロマオイルとハーブをブレンドしたローションをたっぷり手に付けて、お客様様の最も敏感な部分に施術をほどこします。ご自身で勃起力の高まりをお感じ下さい」
優也は返事をすることすら忘れて、電話の向こうから聞こえる北川の甘い芳香の言葉と、真由美先生が男性客に施術をほどこす姿を重ね合わせました。
気がつくと股間の茎は頭をもだけ、疼くような火照りと痛い程の張りを帯びていたのです。
優也は電話の向こうにいる北川に悟られないよう、スマホを持ちながら、もう一方の手でパンツの上から茎を握り締めました。すでに強張りの先でパンツを突き上げている部分が薄っすらと濡れて染みになっています。
早まる鼓動と震える息遣いを隠し、小さく頷きながら案内係の北川の声に聞き入っていました。
「当店のセラピストは30代の人妻さんが多いので、柔らかで美しい指先の這いずりをお楽しみください」
「はい」と短い声を出すのが精一杯でした。
ベッドに仰向けになってパンツを脱ぎ、弾けるように真上を向く茎を指先でゆっくりとなぞりました。
優也は頭の中で、真由美先生が手からローションの雫を垂らしながら、慈しむように自分の茎に濡れ光る指を絡める光景を想い描いていたのです。
(あぁ…… 真由美先生…… 気持ちいいよ)
優也は心の中で喘ぎの声を漏らしました。
「あら…… お客様…… どうかなさいましたか?」
その北川の声は、気配を察していながら、わざと弄ぶような薄ら笑みを浮かべた声でした。優也はハッとして手の動きを止め、込み上げる吐息を呑み込んで平静を装いました。
「シルバーコースはセラピストが制服を着ての施術になります。ローションを付けた手での癒やしの他にも、口や舌での施術もございますので、ご堪能下さい。コースのお時間は90分となります」
優也は北川に自分の息遣いの異変を気付かれないように説明を聞いていました。 亀頭から欲望の雫を垂らしながら、張り詰めた茎に添えた手の動きを止め続けるのは、17才の高校生にとっては残酷なことでした。
「ゴールドコースは手や舌だけでなく、セラピストが全裸になってお客様と肌を重ね合わせながらの施術となります。コースのお時間は少し長めの120分となります」
「ふーん…… そうなんですか…… 」
彼は口の中に溢れる唾液を堪え、必死に平静を装い続けます。
「人妻さんの柔らかい肌を全身で感じながら射精なさってくださいね」
北川がささやくように口にした「射精」という言葉が優也の胸を押し潰します。触れることすら出来なかった真由美先生への妄想が、思いがけない現実味を伴って手を伸ばせば届くところに近づいてきたのです。
電話の向こうから性感エステ受付の北川が問いかけます。優しく丁寧で上品な口調が、かえって優也を緊張させました。
「スマホでそちらのサイトを見つけたんですが……」
「ありがとうございます。サイトにも載せておりますが、当店では3つのコースとオプションを用意してございます。その中から御予算と御希望に合わせてお選びください」
受付の女性の説明では、シルバー、ゴールド、プラチナの3コースがあるそうです。初めての客はまず最初に入会金を払う必要があるとのことでした。
「あ、なるほど、そうなんですね」
優也は遊び慣れたふりを演じましたが、実は緊張して殆どが上の空でした。相手が性のサービスをする店の女性ということもあり、汗ばんだ声でしどろもどろになりながら聞きたいことも聞けずにいたのです。
「お客様…… 私共のような性感エステ店は初めてですか?」
「…… あ、は、はい…… 実はそうなんです。初めての客はお断りだったりしますか? 」
優也は正直に告白しました。
「そんなことございません。初めてでも大丈夫ですよ。ご安心下さい。あ、申し遅れました。私、案内担当の北川と申します」
(北川さんて名前か…… 優しい人で良かった)
女性の返事にほっとしました。少しクスッと笑った口調でしたが、むしろ、それでいて丁寧で親切な応対が店の高い敷居を下げてくれたのです。
「どちらのコースも特製のローションを使った施術になります。お客様の脚や胸に塗り広げるセラピストの指先で、特別な癒やしをお楽しみください」
優也は北川からの説明を聞き漏らさないように、はい、はいと頷きながら聞いていました。
「当店ではお客様の下腹部に特別な施術をさせて頂いております。男性自身の勃起力と精力を高める効果があるんですよ」
電話の向こうで北川がさらりと口にした「勃起」という言葉に、優也は思わず生唾を飲み込みました。今まで女性がその言葉を自分に向けて口にしたことなどありません。
17才の高校生にとって、その柔らかで包み込んでくれるような優しい口調での猥褻な言葉は、甘美な響きを漂わせ想像を掻き立てるものでした。
「セラピストがアロマオイルとハーブをブレンドしたローションをたっぷり手に付けて、お客様様の最も敏感な部分に施術をほどこします。ご自身で勃起力の高まりをお感じ下さい」
優也は返事をすることすら忘れて、電話の向こうから聞こえる北川の甘い芳香の言葉と、真由美先生が男性客に施術をほどこす姿を重ね合わせました。
気がつくと股間の茎は頭をもだけ、疼くような火照りと痛い程の張りを帯びていたのです。
優也は電話の向こうにいる北川に悟られないよう、スマホを持ちながら、もう一方の手でパンツの上から茎を握り締めました。すでに強張りの先でパンツを突き上げている部分が薄っすらと濡れて染みになっています。
早まる鼓動と震える息遣いを隠し、小さく頷きながら案内係の北川の声に聞き入っていました。
「当店のセラピストは30代の人妻さんが多いので、柔らかで美しい指先の這いずりをお楽しみください」
「はい」と短い声を出すのが精一杯でした。
ベッドに仰向けになってパンツを脱ぎ、弾けるように真上を向く茎を指先でゆっくりとなぞりました。
優也は頭の中で、真由美先生が手からローションの雫を垂らしながら、慈しむように自分の茎に濡れ光る指を絡める光景を想い描いていたのです。
(あぁ…… 真由美先生…… 気持ちいいよ)
優也は心の中で喘ぎの声を漏らしました。
「あら…… お客様…… どうかなさいましたか?」
その北川の声は、気配を察していながら、わざと弄ぶような薄ら笑みを浮かべた声でした。優也はハッとして手の動きを止め、込み上げる吐息を呑み込んで平静を装いました。
「シルバーコースはセラピストが制服を着ての施術になります。ローションを付けた手での癒やしの他にも、口や舌での施術もございますので、ご堪能下さい。コースのお時間は90分となります」
優也は北川に自分の息遣いの異変を気付かれないように説明を聞いていました。 亀頭から欲望の雫を垂らしながら、張り詰めた茎に添えた手の動きを止め続けるのは、17才の高校生にとっては残酷なことでした。
「ゴールドコースは手や舌だけでなく、セラピストが全裸になってお客様と肌を重ね合わせながらの施術となります。コースのお時間は少し長めの120分となります」
「ふーん…… そうなんですか…… 」
彼は口の中に溢れる唾液を堪え、必死に平静を装い続けます。
「人妻さんの柔らかい肌を全身で感じながら射精なさってくださいね」
北川がささやくように口にした「射精」という言葉が優也の胸を押し潰します。触れることすら出来なかった真由美先生への妄想が、思いがけない現実味を伴って手を伸ばせば届くところに近づいてきたのです。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
孤高の人々
村上しんご
大衆娯楽
莫大な借金を背負って死をも覚悟した私が連れてこられたのは、膨大な敷地の中に佇む見たことも無い程の豪勢なお屋敷だった。
人妻の私が家族と離れてまで、このお屋敷で住み込みで働くのは、ここの御当主様候補に見染められたからで、只のメイドとして仕える訳じゃないことくらい想像はついていた。
御当主様の孫の奴隷として飼育されていくのを皮切りに、私はこの屋敷の人々の都合の良いオモチャになっていく。
徐々に心を蝕んでいく私が最後に見たものは想像の上を行く意外な結末だった…
身代わり花嫁として嫁ぎましたが、どうやら旦那様も身代わりのようです?
秦朱音@アルファポリス文庫より書籍発売中
恋愛
「君を愛するつもりはない」
伯爵令嬢リゼット=ヴァレリーは父や妹から疎まれ、使用人同然の生活を送っていた。ある時、妹のソフィに持ち上がった縁談の身代わりとして、女癖の悪さで有名なリカルド=シャゼル辺境伯に嫁ぐことになってしまう。
結婚式にすら現れなかったリカルドから初夜の晩に「君を愛するつもりはない……今のところは」と言われてショックを受けるリゼット。
でも、ちょっと待って。「今のところは」ってどういう意味?
それにこの人、なんだか挙動不審。私に何か隠してるんじゃないの?
HOTランキング6位ありがとうございます!(2022.3.23)
完結しました、ありがとうございました!(2022.4.6)
シロクロさんの乳首時間
ねこみ
BL
※この作品は痴漢行為、またSNSでの出会いを推奨するためのものではありません。痴漢は立派な犯罪です。お互いが了承していたとしても公共の場ですればすぐバレますし捕まります。知らない人との出会いも上手くいっているのは創作だからです。以上を踏まえて自己責任でお読みください。
<あらすじ>
乳首を苛めてほしい願望からSNSで知り合った男性に電車での乳首痴漢をもちかけて……。
タイトルがシロクロですがカプリング位置的には逆です。言いやすさから逆に書いているだけで深い意味はありません。
うちのワンコ書記が狙われてます
葉津緒
BL
「早く助けに行かないと、くうちゃんが風紀委員長に食べられる――」
怖がりで甘えたがりなワンコ書記が、風紀室へのおつかいに行ったことから始まる救出劇。
ワンコ書記総狙われ(総愛され?)
無理やり、お下品、やや鬼畜。
私は何も知らなかった
まるまる⭐️
恋愛
「ディアーナ、お前との婚約を解消する。恨むんならお前の存在を最後まで認めなかったお前の祖父シナールを恨むんだな」 母を失ったばかりの私は、突然王太子殿下から婚約の解消を告げられた。
失意の中屋敷に戻ると其処には、見知らぬ女性と父によく似た男の子…。「今日からお前の母親となるバーバラと弟のエクメットだ」父は女性の肩を抱きながら、嬉しそうに2人を紹介した。え?まだお母様が亡くなったばかりなのに?お父様とお母様は深く愛し合っていたんじゃ無かったの?だからこそお母様は家族も地位も全てを捨ててお父様と駆け落ちまでしたのに…。
弟の存在から、父が母の存命中から不貞を働いていたのは明らかだ。
生まれて初めて父に反抗し、屋敷を追い出された私は街を彷徨い、そこで見知らぬ男達に攫われる。部屋に閉じ込められ絶望した私の前に現れたのは、私に婚約解消を告げたはずの王太子殿下だった…。
18禁乙女ゲーム…ハードだ(色んな意味で)
ヴィオ
恋愛
高校3年、見た目よし、パッと見大人しめ、中身はテンション高めの主人公。でも、周りからは妬まれ、虐められていた。
ある日、実の父親に母親と一緒に殺されてしまう。
変な女神から哀れまれ転生させられたのは前世でやっていた乙女ゲームの悪役令嬢で…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※作者は心が弱いです
※ご都合主義です
※内容はほぼ無いです
※頭を空っぽにして読んでください
※カメさんです
感想聞くのやめます。
傷物扱いされていても私はあなたと結婚したい
しゃーりん
恋愛
アニオン王国の公爵令嬢ユラは一年間だけ隣国キャロル王国に留学に来ていた。
ある日、呼び出された部屋で待っていると体調がおかしくなる。
飲み物に媚薬が入っていた。
たまたま入ってきた人に助けてもらうが…ユラが傷物だと学園に張り紙がされた。
助けてくれた人は婚約者がいる人だった。
しかし、ユラを傷物と笑う婚約者に失望し婚約を解消した。
傷物扱いされるユラと彼女が気になっていたアレンのお話です。
彼女がいなくなった6年後の話
こん
恋愛
今日は、彼女が死んでから6年目である。
彼女は、しがない男爵令嬢だった。薄い桃色でサラサラの髪、端正な顔にある2つのアーモンド色のキラキラと光る瞳には誰もが惹かれ、それは私も例外では無かった。
彼女の墓の前で、一通り遺書を読んで立ち上がる。
「今日で貴方が死んでから6年が経ったの。遺書に何を書いたか忘れたのかもしれないから、読み上げるわ。悪く思わないで」
何回も読んで覚えてしまった遺書の最後を一息で言う。
「「必ず、貴方に会いに帰るから。1人にしないって約束、私は破らない。」」
突然、私の声と共に知らない誰かの声がした。驚いて声の方を振り向く。そこには、見たことのない男性が立っていた。
※ガールズラブの要素は殆どありませんが、念の為入れています。最終的には男女です!
※なろう様にも掲載
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる