48 / 80
6歳の僕♢学園編 3♢
1
しおりを挟む社交シーズンの夏が過ぎ、秋が終わって冬を迎え、年を越して春が訪れる頃、また1つ歳をとった。
僕も6歳。
そろそろ魔力が成長し始める頃だ。
ディー兄様は卒業試験も余裕で通り、ゲームの流れ通り騎士団に入団した。
話を聞いた所、とりあえず第3騎士団に入団したらしい。
そっかぁ、じゃあヘジィは宮廷魔道士になるのかなぁ、なんてヘジィは兄様狙いじゃないって言ってたのに考えてしまう。
でもとりあえずってなんだろ?
ディー兄様は邸からと騎士団宿舎からと半々位の寝泊まりで通って日中警備したり、泊まり込みで夜間警備に行ったりするらしい。
断然騎士団宿舎にずっといる方が楽なはずなんだけど、そこだけは譲れないらしい。
でも、そのうち邸に居られない期間も出るだろうって言ってた。
兄様には笑顔で、体に気を付けて務めて下さいね、と言ったけど正直寂しい。
でもこれからどんどん一緒にいる時間は少なくなっていく一方なんだろう。
だから、早く慣れなくちゃ。
ミー兄様とは今年も一緒の誉組。
3年間一緒に過ごせる事にホッとした。
僕の試験内容は授業内容が異なる物は他の人と試験内容が違うから、比較対象がいなくて毎回結果が分かるまでドキドキする。
兄様達も父様や母様、ルーも絶対大丈夫って言ってくれるんだけど、絶対なんてないと思うんだ。
なんでそんなに不安に思うのかって言うと、僕が入学してから試験がある度、少しずつ誉組に上がってくる人が増えてるから。
毎試験毎に上のクラスに上がったり下がったりが成績によってはあるんだけど、僕と同学年では誉組から落ちた人はいなくて、逆に上がってくる人が年々増えてる。
こんなこと、今までなかったって位の誉組枠争奪戦状態らしいんだよね。
誉組に入るための成績のラインがあるんだけど、それに達していないと枠に余裕があっても誉組には入れない。
だから誉組が上限枠いっぱいになる事ってなかなか無いらしいんだ。
でも今年はもう上限枠いっぱいになりそうな位、下のクラスから人が上がってきてる。
きっと上限枠までいったら下から落とされるか、成績のラインが上げられる。
僕はいつラインを割って落とされるかとドキドキしてる。
学年トップのミー兄様が落ちることはないから、僕が誉組から落ちたら必然的に離れちゃう。
学園を卒業したらきっと僕は家にまたほぼ引きこもり状態になってしまう。
来年にはミー兄様ともなかなか会えなくなるんだ。
あと1年。
誉組に残ってなるべく兄様との時間を守れるように、今年も頑張らなくちゃ。
87
お気に入りに追加
5,923
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる