53 / 80
5.光と闇
鷹の目
しおりを挟む
降り注ぐ暑い日差しは、ヒデトの白い肌をジリジリと照らし続ける。
金の髪は通常よりも、その輝きを周囲に放ち、人の目を惹きつけている。
ヒデトは無事に第七地区へと来ることが出来たようだ。
蒸し暑さと、容赦なく照り続ける太陽は人の体力を容易に奪ってしまう。
ここではヒデトの容貌は目立ちすぎるようだから、日避けのためにも薄い布かフードになるような物を被る必要がありそうだ。
先に簡単にマーケットへと寄って物資も一緒に調達しよう。
武器は、いつでも使えるよう、身辺に隠すように用意してあったが、ゲートの検査で幾つか持っていかれてしまった。
やはり、大きい物だとすぐに武器だと分かってしまう。
ヒデトの能力は様々な武器を自由に扱える能力である。
それ故に、戦闘では武器を用いる事が多く、特に鎖の形状の物は捕獲にも使えて便利なので重宝している。
あぁ……、この青くキラキラと輝く海を奈緒様と一緒に見たかった。
あの護宝石のブレスレットでも食い入るように見つめていたんだから、きっと飽きる事なくこの海も眺めるのでしょうね。
本来、第七地区は貿易の街として有名で各地区の色んな物が集まってきて取引されている。
港に停泊してる船はどれも大きな荷物を出し入れしていて、男達の怒号が飛び交う。
これだけ人も物も多く交錯すれば、ヒデトの狙いの物も、そう簡単には見つからないだろう。
まるで、際限なく広がっている砂漠の中から一本の針を見つけなければならないようだ。
(はぁ……、気が遠くなりそうだ)
心では、そう思いつつもその手を止めようとはしない。
今の私は、ミナト様の代理。
きっと、ミナト様は今もデスクの上で悶々と悩まれている事でしょう。
私がいないからといって、サボったり変な事をしでかしていなければいいのですが。
確かに、お気持ちは分からなくもない。
幼い頃から、お側で仕えさせて頂いてるのだから。
ミナト様は今もその地位と家柄に縛られている。
思うようには動けない中で、やっと見つけた将来の伴侶が危機に瀕しているのだ。
奈緒様も、早くミナト様のお気持ちに気付いて受け入れて頂ければ……。
ヒデトは二人の仲睦まじい姿を想像して、幸せを感じるかと思いきや、少し引っ掛かりをおぼえた。
モヤモヤとしたら思いが続くのも嫌なので、頭からその想像を、振り払う。
最近の自分は少しおかしい気もする……。
ミナト様をお慕いし、ミナト様の愛する奈緒様もお支えする。
今の自分の役目は、そうなのだとずっと思っている。
この違和感は、ミナト様を取られたという嫉妬感から来るものなのだろうか……?
しかし、奈緒様には嫌悪の気持ちどころか寧ろその逆の……。
物思いに耽っていたら、既にマーケットの大通りの道へと入っていた。
人の流れも、これまでよりも激しい事に気付く。
しっかりと目的を持って動かなければ、すぐに流されてしまいそうだ。
少し先の通りで衣服を取り扱った商店が見えた。
とりあえず、そこに向かう事にした。
ーーー気にする事なく手繋ぎできるのにーーー
金の髪は通常よりも、その輝きを周囲に放ち、人の目を惹きつけている。
ヒデトは無事に第七地区へと来ることが出来たようだ。
蒸し暑さと、容赦なく照り続ける太陽は人の体力を容易に奪ってしまう。
ここではヒデトの容貌は目立ちすぎるようだから、日避けのためにも薄い布かフードになるような物を被る必要がありそうだ。
先に簡単にマーケットへと寄って物資も一緒に調達しよう。
武器は、いつでも使えるよう、身辺に隠すように用意してあったが、ゲートの検査で幾つか持っていかれてしまった。
やはり、大きい物だとすぐに武器だと分かってしまう。
ヒデトの能力は様々な武器を自由に扱える能力である。
それ故に、戦闘では武器を用いる事が多く、特に鎖の形状の物は捕獲にも使えて便利なので重宝している。
あぁ……、この青くキラキラと輝く海を奈緒様と一緒に見たかった。
あの護宝石のブレスレットでも食い入るように見つめていたんだから、きっと飽きる事なくこの海も眺めるのでしょうね。
本来、第七地区は貿易の街として有名で各地区の色んな物が集まってきて取引されている。
港に停泊してる船はどれも大きな荷物を出し入れしていて、男達の怒号が飛び交う。
これだけ人も物も多く交錯すれば、ヒデトの狙いの物も、そう簡単には見つからないだろう。
まるで、際限なく広がっている砂漠の中から一本の針を見つけなければならないようだ。
(はぁ……、気が遠くなりそうだ)
心では、そう思いつつもその手を止めようとはしない。
今の私は、ミナト様の代理。
きっと、ミナト様は今もデスクの上で悶々と悩まれている事でしょう。
私がいないからといって、サボったり変な事をしでかしていなければいいのですが。
確かに、お気持ちは分からなくもない。
幼い頃から、お側で仕えさせて頂いてるのだから。
ミナト様は今もその地位と家柄に縛られている。
思うようには動けない中で、やっと見つけた将来の伴侶が危機に瀕しているのだ。
奈緒様も、早くミナト様のお気持ちに気付いて受け入れて頂ければ……。
ヒデトは二人の仲睦まじい姿を想像して、幸せを感じるかと思いきや、少し引っ掛かりをおぼえた。
モヤモヤとしたら思いが続くのも嫌なので、頭からその想像を、振り払う。
最近の自分は少しおかしい気もする……。
ミナト様をお慕いし、ミナト様の愛する奈緒様もお支えする。
今の自分の役目は、そうなのだとずっと思っている。
この違和感は、ミナト様を取られたという嫉妬感から来るものなのだろうか……?
しかし、奈緒様には嫌悪の気持ちどころか寧ろその逆の……。
物思いに耽っていたら、既にマーケットの大通りの道へと入っていた。
人の流れも、これまでよりも激しい事に気付く。
しっかりと目的を持って動かなければ、すぐに流されてしまいそうだ。
少し先の通りで衣服を取り扱った商店が見えた。
とりあえず、そこに向かう事にした。
ーーー気にする事なく手繋ぎできるのにーーー
0
あなたにおすすめの小説
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
二日に一度を目安に更新しております
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
普通の男の子がヤンデレや変態に愛されるだけの短編集、はじめました。
山田ハメ太郎
BL
タイトル通りです。
お話ごとに章分けしており、ひとつの章が大体1万文字以下のショート詰め合わせです。
サクッと読めますので、お好きなお話からどうぞ。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる