上 下
45 / 80
4.奪還作戦

油断大敵

しおりを挟む
扉が開いたと思ったら、長年見てきた馴染みのある人物が駆け寄ってきた。

この世界に来てからは、その顔を見るのは久しい。

「総!なぜここにっ、!!
それより、俺っ……」

親友に、このあられもない姿を見られたかと思うと、とても情けない気持ちになってくる。

「あぅっ、見ないで、くれっ……」

総は何も言わずに、黒光りする腕の手枷を特殊な金具を使って器用に外すと、俺に自身の着ていたコートを掛けてくれた。

「うぅ……、総っ」

久々に馴染みのある顔に出会えた事と、
何日にも続くかと思われる責めから解放された事で、気が緩み涙が自然と溢れ出てくる。

抑えきれない涙を拭う気力も湧かず、俺は祭壇の上へとペタリとしゃがみ込んでしまう。

「ああっ」

ぐすんとみっともなく、親友の前で泣き崩れる。

「奈緒、やっと会えた……。
こんな酷いことされて……、
大丈夫?」

「俺っ……、ずっとここで……
ううっ……」

総はしゃがみ込んで脱力している奈緒の両肩を手で掴み、優しげに語りかける。

総の目線が下がり、俺の下半身から、はみ出ている物があるのに気付く。
すぐにそれが奈緒を戒めているのだと分かって取り除こうと試みる。

「奈緒、このコード……。
ごめん、少しだけ我慢して。」

総は奈緒を前から抱きしめて、奈緒の腰が辛くならない程度に持ち上げる。

少しの浮遊感を感じた後、奈緒は総に体重をかけ、もたれ掛かるような姿勢になった。

「え?……ひゃぁっ」

奈緒は身体に力が入らず、総のされるがままだ。
総は奈緒の臀部に手を伸ばす。

「落ち着いてっ、
これ取るだけだから。」

そして、奈緒のお尻の窄みに指を添わしてコードが中に入っているのを確認する。

「やっ、あああっ」

奈緒は嫌がる素振りを見せたのだが、総は、これ以上苦しまさないようにためらいなく窪みの中へと指を突っ込む。

長時間にも渡って挿れられてしまっていたためか、指はすんなりと入る。

奈緒は自分の中を押し広げられる突然の刺激に目を見開く。

「っく、ああん」

「っ……」

総は奈緒の奥で振動し続けるバイブを見つけると、コードが取れないようにゆっくりと引き抜く。

「奈緒っ、身体の力を抜いて!」

「あぁっ……」

出来るだけ、奈緒の締め付けが弱まった時を狙う。
総は奈緒の中に入れた指を開いて、バイブを出しやすくする。

奈緒は、バイブが引き抜かれる感触に意図せず中を締め付けてしまう。

別に出したくないわけじゃない。
なのに、なんでぇっ

「はぁんっ……!!」

やっと、ヌポンッとバイブが奈緒の中から出てきた。
分泌液でトロトロに濡れている。

「取れたっ!!奈緒、しっかり!!」

「……っはぁ、はぁ」

とりあえず、やっと色んな物から解放された。
あああーっ、これで自由だーっと思いたいが、ここから脱出するまでは気が抜けない。

ほら、だってそこにはもう……。



ーーー休んでいられないっーーー
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

大親友に監禁される話

だいたい石田
BL
孝之が大親友の正人の家にお泊りにいくことになった。 目覚めるとそこは大型犬用の檻だった。 R描写はありません。 トイレでないところで小用をするシーンがあります。 ※この作品はピクシブにて別名義にて投稿した小説を手直ししたものです。

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

バイト先のお客さんに電車で痴漢され続けてたDDの話

ルシーアンナ
BL
イケメンなのに痴漢常習な攻めと、戸惑いながらも無抵抗な受け。 大学生×大学生

変態村♂〜俺、やられます!〜

ゆきみまんじゅう
BL
地図から消えた村。 そこに肝試しに行った翔馬たち男3人。 暗闇から聞こえる不気味な足音、遠くから聞こえる笑い声。 必死に逃げる翔馬たちを救った村人に案内され、ある村へたどり着く。 その村は男しかおらず、翔馬たちが異変に気づく頃には、すでに囚われの身になってしまう。 果たして翔馬たちは、抱かれてしまう前に、村から脱出できるのだろうか?

高校生の僕は、大学生のお兄さんに捕まって責められる

天災
BL
 高校生の僕は、大学生のお兄さんに捕まって責められる。

僕が玩具になった理由

Me-ya
BL
🈲R指定🈯 「俺のペットにしてやるよ」 眞司は僕を見下ろしながらそう言った。 🈲R指定🔞 ※この作品はフィクションです。 実在の人物、団体等とは一切関係ありません。 ※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨 ので、ここで新しく書き直します…。 (他の場所でも、1カ所書いていますが…)

部室強制監獄

裕光
BL
 夜8時に毎日更新します!  高校2年生サッカー部所属の祐介。  先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。  ある日の夜。  剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう  気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた  現れたのは蓮ともう1人。  1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。  そして大野は裕介に向かって言った。  大野「お前も肉便器に改造してやる」  大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…  

エレベーターで一緒になった男の子がやけにモジモジしているので

こじらせた処女
BL
 大学生になり、一人暮らしを始めた荒井は、今日も今日とて買い物を済ませて、下宿先のエレベーターを待っていた。そこに偶然居合わせた中学生になりたての男の子。やけにソワソワしていて、我慢しているというのは明白だった。  とてつもなく短いエレベーターの移動時間に繰り広げられる、激しいおしっこダンス。果たして彼は間に合うのだろうか…

処理中です...