-にゃんでどうしてこうなった世界-

もちもちもふぃ

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4.奪還作戦

お見送り

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ミナトの所へと救急移送隊が到着した。

彼らは手際良く、奈緒の身体を安全に保護して、フィルター付きの移送用担架ケースに運び入れる。

全員、雀のバディ持ちのようで、それぞれの役割を効率良く果たしていた。

ドクターは、彼らに今までの状況を説明して第4地区への引き継ぎのための手続きを取っている。

流れとしては、ミナトが付き添えるのはゲートまでで、救急移送隊が奈緒を第4地区の指定の施設へと送っていく。

しかも、ゲートへ向かうのも、ミナトは己の能力で向かわなければならない。
救急移送隊はどこの組織にも所属しない公平な立場だから、私用で使ったり強制する事は許されないのだ。

彼らは、最も移動速度の早い、空中滑空を移動手段とするため、ミナトの到着を待たずに行ってしまうだろう。

地域の長が、他の地域へと干渉する事はほとんど無い。
ましてや、統治の場所から離れる事は、権力争いの火種になりかねない。
だから、ミナトが奈緒に直接会えるのは、ここまでのようだ。

幸い、第4地区は平和と安寧の地として有名だから、争いに巻き込まれる事は無いだろう。

救急移送隊が最後の留め具を締める前に、ミナトは奈緒の顔に顔を寄せる。

名残惜しそうに、その柔らかな唇にキスをする。
今すぐにでも目覚めそうな寝顔をしている。

くそっ……
1番愛してるこの俺が、奈緒の側から離れないといけないなんてっ……

あの契約さえ無ければ、俺だってすぐにこの地位を捨てられるのに!!

ずっと、ミナトが奈緒の側から離れないものだから、茶色の羽を生やした隊員達がミナトを奈緒から引き離す。

やめろっ、やめてくれっ
俺から奈緒をとらないで……

そう思う一方で、俺は奈緒が死んでしまうよりは、また生きて再会する方が絶対にいいとも分かっている。

例え、死んでしまっても俺は奈緒を手放すつもりはないけれど……。

救急移送隊が、最後の準備を整えて、奈緒をこのホームから外へと移動させる。

そして、一斉にその翼で羽ばたき、奈緒に負荷が掛からないようにバランス良く飛び立つ。

ミナトもハッとして、ライオンのバディのレオを呼んでその上に跨がる。

救急移送隊は風の流れに乗ってすぐに飛んでいく。
追いつけないと分かっていてもミナトは留まれない。

レオに全力で走ってもらい、少しでも早く辿り着けるように自然エネルギーを消耗する。
能力をいつもよりも使っているせいで、額に玉のような汗をかいてしまう。

そして、緊急移送隊を追い掛けて数時間。

ミナトはどうにか、彼らを見失わずにゲートに到着したものの、ゲート設備の中に入った時にはもう既に彼らの姿は消えてしまっていた。

あとは無事に帰ってくるように祈るしか無い。
何かあれば、ミナトの元に通達を入れるようには言ってある。

俺の気が狂わない内に早く帰って来てくれよ……。

ミナトは茫然と立ち尽くしていたーー。

そんな俺の背中に慌てて誰かが声を掛けて来た。




ーーー少しでも離れたくないーーー
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