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1.理不尽な世界へようこそ
おかえりなさいとは言えなくて
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ーーガチャ。部屋の扉が開いて、バディのライオンのレオをひきつれたミナトが入ってきた。
地区長の仕事をしていたという予想は当たって、普段目にしないスーツ姿だ。
「ただいまー、なお。ふぅ、会いたかったよー」
手を広げてながら、ミナトが近づいてくる。
俺は、無理やりここに連れてこられた時の羞恥心と怒りを思い出し、
一発、おみまいしてやる事にする。
拳を握り腕を振り上げ、ミナトの頬に当てる筈だったそれは、
ミナトの手の中に収められてしまった。
「なっ……!!」
ミナトは、俺の拳を掴んだ手をするりと移動させ手首を掴むと自分の方へと引き寄せた。
たたらを踏んでしまった俺は、ミナトの胸にぶつかってしまう。
俺の手首を掴んでいる逆の方の手は、俺の腰を離すまいとより身体を密着させるように巻き付いてきた。
一瞬の出来事で、呆気なくミナトの腕の中におさめられてしまったが、
身体強化を使って引き離そうと試みる。
手首を掴まえられてしまった右手は、抵抗するもむなしくミナトの腕を振り払うことが出来なかった。
俺は唯一使える左手で、腰から腕を離すように懸命に力を入れる。
「くっ、離れろ、このっーー」
俺の抵抗を無意味だと言わんばかりに、上から俺を見下している。
腰の方に意識をやっていた俺は顔を近づけてくるミナトに気付かなかった。
耳に濡れた感触がよぎる。
驚きのあまり瞳孔が開く。舐められたと分かった時には、頬が朱に染まる。
俺は抗議をあげてやろうと、ミナトの方を見上げ口を開く。
「おまっーー」
言葉にするやいなや、その先はミナトに遮られてしまった。
唇にやわらかな感触を感じる。口を閉じようとしたが間に合わず、
ミナトの舌の侵入を許してしまった。
舌を絡めとられ、クチュ、クチュといやらしい音が脳内に響く。
俺の口の中を縦横無尽にそれは動き回り、俺に連続的に快感を与える。
もう息が続かないと苦しげに眉を寄せて左手でミナトの肩を叩けば、
最後に俺の舌を吸い上げるようにして俺の口から離れていく。
どちらのものか分からないほど混ざり合った雫は、俺たちを離すまいと互いの唇から伸びて途切れた。
「ふふっ。そんな顔を赤くしちゃって。誘ってるのかなー。
それにしてもその首輪、似合ってる。これにして正解だね。」
「はぁっ……、いきなりキスとか、やめろっ……」
「おかえりのキスでしょ。これぐらいしてくれなきゃ。」
そういいながら、俺の肩口に顔をうずめる。
「こんなディープなもの普通しないだろっ」
ミナトのさらりとした赤茶髪の髪の毛が、肩に当たって少しこそばゆい。
「スゥーーー。はあっ、奈緒で満たされる。
チャージ完了っと。」
肩にミナトの息吹を感じながら、奴の肩を押しのけるように押していたら、
あっさりと解放された。
好き放題されて、すごく屈辱的な気分だ。
ミナトの方を見ていられなくて部屋の端へ視線をやると、
ベッドの脇でバディのレオにクロが抱きかかえられるように眠っていた。
大人しいと思ったら、まったくーー。
「さて、ご飯でも食べようか」
気づいたらもう日は陰っていた。
言われてみれば、少し空腹感を感じる気がする。
ミナトは、食材を冷蔵庫から取り出し、料理の準備を始めた。
奈緒はさっきの事でまだ気を許せず、手伝いなんてする気にも起きなかった。
ソファに腰かけ、テレビを見る事にする。
この後のことなんて考える余裕もなかったんだ。
ーーおいしく頂こうかーー
地区長の仕事をしていたという予想は当たって、普段目にしないスーツ姿だ。
「ただいまー、なお。ふぅ、会いたかったよー」
手を広げてながら、ミナトが近づいてくる。
俺は、無理やりここに連れてこられた時の羞恥心と怒りを思い出し、
一発、おみまいしてやる事にする。
拳を握り腕を振り上げ、ミナトの頬に当てる筈だったそれは、
ミナトの手の中に収められてしまった。
「なっ……!!」
ミナトは、俺の拳を掴んだ手をするりと移動させ手首を掴むと自分の方へと引き寄せた。
たたらを踏んでしまった俺は、ミナトの胸にぶつかってしまう。
俺の手首を掴んでいる逆の方の手は、俺の腰を離すまいとより身体を密着させるように巻き付いてきた。
一瞬の出来事で、呆気なくミナトの腕の中におさめられてしまったが、
身体強化を使って引き離そうと試みる。
手首を掴まえられてしまった右手は、抵抗するもむなしくミナトの腕を振り払うことが出来なかった。
俺は唯一使える左手で、腰から腕を離すように懸命に力を入れる。
「くっ、離れろ、このっーー」
俺の抵抗を無意味だと言わんばかりに、上から俺を見下している。
腰の方に意識をやっていた俺は顔を近づけてくるミナトに気付かなかった。
耳に濡れた感触がよぎる。
驚きのあまり瞳孔が開く。舐められたと分かった時には、頬が朱に染まる。
俺は抗議をあげてやろうと、ミナトの方を見上げ口を開く。
「おまっーー」
言葉にするやいなや、その先はミナトに遮られてしまった。
唇にやわらかな感触を感じる。口を閉じようとしたが間に合わず、
ミナトの舌の侵入を許してしまった。
舌を絡めとられ、クチュ、クチュといやらしい音が脳内に響く。
俺の口の中を縦横無尽にそれは動き回り、俺に連続的に快感を与える。
もう息が続かないと苦しげに眉を寄せて左手でミナトの肩を叩けば、
最後に俺の舌を吸い上げるようにして俺の口から離れていく。
どちらのものか分からないほど混ざり合った雫は、俺たちを離すまいと互いの唇から伸びて途切れた。
「ふふっ。そんな顔を赤くしちゃって。誘ってるのかなー。
それにしてもその首輪、似合ってる。これにして正解だね。」
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「おかえりのキスでしょ。これぐらいしてくれなきゃ。」
そういいながら、俺の肩口に顔をうずめる。
「こんなディープなもの普通しないだろっ」
ミナトのさらりとした赤茶髪の髪の毛が、肩に当たって少しこそばゆい。
「スゥーーー。はあっ、奈緒で満たされる。
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