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全部なくなればいいのに
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仕事でミスした。
彼氏からも
友達かも返信がない。
踏んだり蹴ったりだ。
誰か私を受けとめてと、
ふらふら目についたバーに立ち寄った。
薄暗い店内に、
申し訳程度に鳴り響く店内ジャズのBGM。
座ってお酒を頼む。
旬のフルーツのカクテルを。
目の前で物静かにバーテンさんがシェイカーを振る。
(かっこいい。)
説明とともに出されたメロンのカクテルは、
私の心にときめきを思い出させる。
そんな時、隣の席の男性から視線を感じた。
「 こんばんわ。」
目が合うと、彼は微笑んだ。
「どうも、です。」
ぺこりと頭を下げる。
「メロンのカクテルなんて、あったんだ。
僕、知らなくて、
次それにしてみようかな?(笑)」
気さくそうに話しかけてくる。
同い年くらいの茶髪でパーマががった髪の毛をしていた。
「お姉さん、一人?」
「ええ。」
「僕もなんです。
一緒してもいいですか?」
「どうぞ。」
ナンパなどされたのことがなくて、
少し緊張してしまう。
「ありがとうございます。」と、
かちんとグラスをあてられた。
イケメンさんは、
この近所に最近転勤で来たのだという。
知り合いも居なくて、
寂しくて退屈だと、
私の太ももを撫でた。
「だめ、ですか?」
「ん。」
私のスーツスタイルのタイトスカートの中に、
彼の生暖かい手がぬらりと入ってくる。
「僕、お姉さんのこと一目ぼれしちゃって。」
耳からはリップサービスが絶えず聞こえてくる。
酔わない訳がなかった。
彼に腰を支えられて、
私たちはホテルに行く流れになった。
「お姉さん、名前教えて。」と、
イケメンは上着を脱ぐながら聞いてきた。
「ひとみ。」
「ひとみさんって言うんだ。
可愛いね。」と、
イケメンはキスを始めた。
「ん。」
イケメンの腕の中でうとうとしながら、
ふと思いだす。
明日からまた仕事だと。
連絡のつかない友達は?
そういえば、
私には2年付き合っている彼氏はいたのだということを。
メロンフレーバーに酔いながら、
ぼんやり思いだす。
「ひとみさん。」
「なに?」
彼は私の乳房を愛撫しながら、
にっこりと囁く。
「また、会えないですか?」と。
「彼女、いるでしょ?」
「いますよ、地元に。」
「じゃぁ、だめよ。」
「ひとみさんも、彼氏いるでしょ?」
「え?」
「さっき、一瞬のぼるって言ってましたよ(笑)」
「うそ?」
「ほんとです(笑)」
なんだかんだ私は彼が好きなのだなと思った。
「ひとみさん、
たまにですよ、たまに。
こうして時々夜会う、
それじゃだめ?」
「うーん。んん。」
急に割れ目を撫でられて変な声が出る。
「俺たち、絶対体の相性いいですよ?」
イケメンにさわさわと触れると、
イケメンの目に釘づけになる。
あのイケメンの大きな目で
私を、
私のすべてを見ているんだと思うと、
少し興奮した。
「月1ね?」
「やった。」と、
いけめんは、
第2回戦目を始めた。
イケメンに抱かれながら、
あぁ、このまま果てたい。
このままなにもかも手放したいと思ってしまった。
しがらみをすべて彼に預けたいと。
イケメンと何度も腰を振り合う度、
ずっとこうしていたいと思った。
腕枕で目が覚めると、
朝だった。
イケメンは本当にイケメンで、
朝になっても、
イケメンのままだった。
私は化粧が崩れてきているのに、
少し憎い。
「一緒にあびます?(笑)」と、
イケメンと朝シャンする朝も悪くない。
朝からいたすのも悪くない。
月1のお楽しみが出来ただけで良かったじゃないか。
私は、
しがらみの中を生きていく。
今日も明日も。
終わるまでずっと、
築いてきたものだから。
彼氏からも
友達かも返信がない。
踏んだり蹴ったりだ。
誰か私を受けとめてと、
ふらふら目についたバーに立ち寄った。
薄暗い店内に、
申し訳程度に鳴り響く店内ジャズのBGM。
座ってお酒を頼む。
旬のフルーツのカクテルを。
目の前で物静かにバーテンさんがシェイカーを振る。
(かっこいい。)
説明とともに出されたメロンのカクテルは、
私の心にときめきを思い出させる。
そんな時、隣の席の男性から視線を感じた。
「 こんばんわ。」
目が合うと、彼は微笑んだ。
「どうも、です。」
ぺこりと頭を下げる。
「メロンのカクテルなんて、あったんだ。
僕、知らなくて、
次それにしてみようかな?(笑)」
気さくそうに話しかけてくる。
同い年くらいの茶髪でパーマががった髪の毛をしていた。
「お姉さん、一人?」
「ええ。」
「僕もなんです。
一緒してもいいですか?」
「どうぞ。」
ナンパなどされたのことがなくて、
少し緊張してしまう。
「ありがとうございます。」と、
かちんとグラスをあてられた。
イケメンさんは、
この近所に最近転勤で来たのだという。
知り合いも居なくて、
寂しくて退屈だと、
私の太ももを撫でた。
「だめ、ですか?」
「ん。」
私のスーツスタイルのタイトスカートの中に、
彼の生暖かい手がぬらりと入ってくる。
「僕、お姉さんのこと一目ぼれしちゃって。」
耳からはリップサービスが絶えず聞こえてくる。
酔わない訳がなかった。
彼に腰を支えられて、
私たちはホテルに行く流れになった。
「お姉さん、名前教えて。」と、
イケメンは上着を脱ぐながら聞いてきた。
「ひとみ。」
「ひとみさんって言うんだ。
可愛いね。」と、
イケメンはキスを始めた。
「ん。」
イケメンの腕の中でうとうとしながら、
ふと思いだす。
明日からまた仕事だと。
連絡のつかない友達は?
そういえば、
私には2年付き合っている彼氏はいたのだということを。
メロンフレーバーに酔いながら、
ぼんやり思いだす。
「ひとみさん。」
「なに?」
彼は私の乳房を愛撫しながら、
にっこりと囁く。
「また、会えないですか?」と。
「彼女、いるでしょ?」
「いますよ、地元に。」
「じゃぁ、だめよ。」
「ひとみさんも、彼氏いるでしょ?」
「え?」
「さっき、一瞬のぼるって言ってましたよ(笑)」
「うそ?」
「ほんとです(笑)」
なんだかんだ私は彼が好きなのだなと思った。
「ひとみさん、
たまにですよ、たまに。
こうして時々夜会う、
それじゃだめ?」
「うーん。んん。」
急に割れ目を撫でられて変な声が出る。
「俺たち、絶対体の相性いいですよ?」
イケメンにさわさわと触れると、
イケメンの目に釘づけになる。
あのイケメンの大きな目で
私を、
私のすべてを見ているんだと思うと、
少し興奮した。
「月1ね?」
「やった。」と、
いけめんは、
第2回戦目を始めた。
イケメンに抱かれながら、
あぁ、このまま果てたい。
このままなにもかも手放したいと思ってしまった。
しがらみをすべて彼に預けたいと。
イケメンと何度も腰を振り合う度、
ずっとこうしていたいと思った。
腕枕で目が覚めると、
朝だった。
イケメンは本当にイケメンで、
朝になっても、
イケメンのままだった。
私は化粧が崩れてきているのに、
少し憎い。
「一緒にあびます?(笑)」と、
イケメンと朝シャンする朝も悪くない。
朝からいたすのも悪くない。
月1のお楽しみが出来ただけで良かったじゃないか。
私は、
しがらみの中を生きていく。
今日も明日も。
終わるまでずっと、
築いてきたものだから。
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