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二子玉川に聳える塔のような高級マンションにミマヨは帰っていた。
Tが言っていた通り、全力で走ったらマスクがダメになる前に部屋に着けた。
このときのミマヨは後日『物凄い速さで走るスーツの奴』として新たな都市伝説となる。
テレビ東京含め特番ばかりで、これもTの言った通りだった。
Tの言った通りじゃなかったのは、ゾンビどものスピードだ。
Tにとっても予想外のようだった。
行けミマヨ! 後ろを見ずに走れ!
猫科の猛獣レベルのスピードと身のこなしでミマヨと社長に躍りかかった数体のゾンビどもの首を刎ね飛ばしながらTはそう叫んだのだ。
社長は助かったのかしら?
部屋に戻るや社長に借りた服は燃えるゴミに分別し、すかさずシャワーで入念に体を洗い流した。
ピンクのシースルーのベビードール一丁でソファーに座り、買い貯めしておいたポテトチップスを頬張りながらミマヨは画面を見つめる。
渋谷区は完全に封鎖されて陸の孤島になっていた。
他区との境には都内の各駐屯地から派遣された部隊に戦車が続々と集結中だ。
外国でクーデターが起きたときの映像のようだった。
亜婆首相にしては思い切った布陣であった。
装備は一流、火力も十分、だが果たして彼らにスーパーゾンビどもを食い止められるのか、ミマヨには甚だ疑問だった。
彼らにあのスピードと身のこなしで動くゾンビどもを捕捉することができるのか。
余計なことを考えなければ、全てはその一点にかかっていた。
がんば。
ポテトチップスを咀嚼しながらミマヨはつぶやいた。
コンコン。
地上百二十メートルの高さにあるバルコニーのガラス戸が叩かれた。
レースカーテン越しに見える外はまだ明るい。
時刻は午後六時五十分だった。
もう終わったらしい。
ミマヨはソファーから飛び起きガラス戸に駆け寄りカーテンを払い除けるや勢いよく引き開けた。
「お~やってるやってる。ミマヨォ! 早くこっち来いよ一緒に観ようぜ」
居間から聞こえたその声にミマヨの顔が大きく綻んだ。
「アッハーン。今行くぅ」
Tは全裸でソファーに座りポテトチップスを食っていた。
ミマヨはおっパブのサービスタイムのようにTに向かい合ってその膝の上に跨がるやベビードールを脱ぎ捨てた。
「おいおい、オレテレビ観てんだけど」
「なぁにぃ~? あたしよりテレビがいいっていうのぉ?」
言いながら母乳でパンパンに張った、真っ白な肌にマスクメロンの網目のように静脈が透けて見える、直径十五センチの二つのゴムボールのような巨乳房をTの顔面に押し付け擦り付けてくる。
「ウリウリ~ッ。どうだっ、どうだっ。えいっ、えいっ」
既に両乳首から勇み足の噴乳が始まっていた。
こういうとこだよな、悦子との違いは……あいつならオレの気持ちを第一に優先する……
そう心でクールに分析しつつも現実は母乳まみれの超魅力的なだらしないにやけ顔になるTだった。
(了)
Tが言っていた通り、全力で走ったらマスクがダメになる前に部屋に着けた。
このときのミマヨは後日『物凄い速さで走るスーツの奴』として新たな都市伝説となる。
テレビ東京含め特番ばかりで、これもTの言った通りだった。
Tの言った通りじゃなかったのは、ゾンビどものスピードだ。
Tにとっても予想外のようだった。
行けミマヨ! 後ろを見ずに走れ!
猫科の猛獣レベルのスピードと身のこなしでミマヨと社長に躍りかかった数体のゾンビどもの首を刎ね飛ばしながらTはそう叫んだのだ。
社長は助かったのかしら?
部屋に戻るや社長に借りた服は燃えるゴミに分別し、すかさずシャワーで入念に体を洗い流した。
ピンクのシースルーのベビードール一丁でソファーに座り、買い貯めしておいたポテトチップスを頬張りながらミマヨは画面を見つめる。
渋谷区は完全に封鎖されて陸の孤島になっていた。
他区との境には都内の各駐屯地から派遣された部隊に戦車が続々と集結中だ。
外国でクーデターが起きたときの映像のようだった。
亜婆首相にしては思い切った布陣であった。
装備は一流、火力も十分、だが果たして彼らにスーパーゾンビどもを食い止められるのか、ミマヨには甚だ疑問だった。
彼らにあのスピードと身のこなしで動くゾンビどもを捕捉することができるのか。
余計なことを考えなければ、全てはその一点にかかっていた。
がんば。
ポテトチップスを咀嚼しながらミマヨはつぶやいた。
コンコン。
地上百二十メートルの高さにあるバルコニーのガラス戸が叩かれた。
レースカーテン越しに見える外はまだ明るい。
時刻は午後六時五十分だった。
もう終わったらしい。
ミマヨはソファーから飛び起きガラス戸に駆け寄りカーテンを払い除けるや勢いよく引き開けた。
「お~やってるやってる。ミマヨォ! 早くこっち来いよ一緒に観ようぜ」
居間から聞こえたその声にミマヨの顔が大きく綻んだ。
「アッハーン。今行くぅ」
Tは全裸でソファーに座りポテトチップスを食っていた。
ミマヨはおっパブのサービスタイムのようにTに向かい合ってその膝の上に跨がるやベビードールを脱ぎ捨てた。
「おいおい、オレテレビ観てんだけど」
「なぁにぃ~? あたしよりテレビがいいっていうのぉ?」
言いながら母乳でパンパンに張った、真っ白な肌にマスクメロンの網目のように静脈が透けて見える、直径十五センチの二つのゴムボールのような巨乳房をTの顔面に押し付け擦り付けてくる。
「ウリウリ~ッ。どうだっ、どうだっ。えいっ、えいっ」
既に両乳首から勇み足の噴乳が始まっていた。
こういうとこだよな、悦子との違いは……あいつならオレの気持ちを第一に優先する……
そう心でクールに分析しつつも現実は母乳まみれの超魅力的なだらしないにやけ顔になるTだった。
(了)
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