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「ハイハイどいたどいた! あっち行っとれ!」
招待客に押し退けられ丁陀は尻餅をついた。
有名スポーツ選手を始め各界の著名人が中学生のように鼻息を荒くし、生ミマヨを一目見ようと参加していた。
撮影禁止が燃料になっているのは間違いなかった。
ミマヨは光沢のあるワインレッドの、胸の間がハートマークにざっくり開いているピッタリと体に密着したドレスを着ていた。
このVIP専用パーティーと一般ファン向けイベントには決定的な違いがあった。
それは撮影禁止に報いるサービスの一環としてミマヨがニプレスを貼っておらず、服の上からとはいえ親指大の乳首が布地を押し上げているのを視認できることだった。
会場にいる男全員がミマヨを視姦していた。
どいつもこいつも肩書は立派だが示し合わせたように、直接会話するときもそれ以外のときも、それぞれ血走った目を高性能レンズのように働かせてミマヨの乳首に焦点を合わせていた。
あんっ、そんなにみんなで乳首ばっかり見つめちゃイヤーッ。さっき搾ったばかりなのに、またすぐお乳が張ってきちゃうぅーっ!
ミマヨの顔に困惑の色が滲み出る。
ミマヨを取り囲む男たちはそんなミマヨの心中を知るはずもないのに、本能的に何かを期待するような加虐的な雰囲気になってきている。
集団痴漢が起きる寸前のようだった。
「やっと会えた、ミマヨさーん! いやー光栄の極みです!」
流暢な日本語で男が輪の中に割り込んで来た。
というのもその男は北欧系の白人だったのだ。
金の唐草模様の刺繍が襟と袷と袖と裾に入った白のマオカラースーツを着ていて、北欧系としては中背で身長はTと同じ百八十二センチくらい、手足もTと同じくらい長く、肩まで伸びた金髪の前髪は眉毛の位置で綺麗に切り揃えられている。
奇妙なことに、どこからどう見ても金髪碧眼の白人なのに、何かが嘘臭いのだ。
日本人が特殊メイクをして白人に扮装しているような違和感があった。
常人離れした美男子だった。
今にもミマヨに飛びかかりそうだった男たちは完全に気勢を削がれてしまっていた。
なんだこの男は? ヨーロッパの貴族か何かか?
確かに今は世界中の金持ちがネットで日本のグラビアDVDを大量購入して、その中から嫁候補を探す時代だ。
こいつもミマヨに求婚するためわざわざ海を越えてやって来たのか? って日本語しゃべってるじゃん。
「あ、あんた、ひょっとして男馬珍味(おうまちんみ)教の」
客の一人が金髪白人が誰か思い出したようだった。
「ミマヨさん、そしてみなさん、こんばんは。男馬珍味教の教祖、ジェロニモです」
招待客に押し退けられ丁陀は尻餅をついた。
有名スポーツ選手を始め各界の著名人が中学生のように鼻息を荒くし、生ミマヨを一目見ようと参加していた。
撮影禁止が燃料になっているのは間違いなかった。
ミマヨは光沢のあるワインレッドの、胸の間がハートマークにざっくり開いているピッタリと体に密着したドレスを着ていた。
このVIP専用パーティーと一般ファン向けイベントには決定的な違いがあった。
それは撮影禁止に報いるサービスの一環としてミマヨがニプレスを貼っておらず、服の上からとはいえ親指大の乳首が布地を押し上げているのを視認できることだった。
会場にいる男全員がミマヨを視姦していた。
どいつもこいつも肩書は立派だが示し合わせたように、直接会話するときもそれ以外のときも、それぞれ血走った目を高性能レンズのように働かせてミマヨの乳首に焦点を合わせていた。
あんっ、そんなにみんなで乳首ばっかり見つめちゃイヤーッ。さっき搾ったばかりなのに、またすぐお乳が張ってきちゃうぅーっ!
ミマヨの顔に困惑の色が滲み出る。
ミマヨを取り囲む男たちはそんなミマヨの心中を知るはずもないのに、本能的に何かを期待するような加虐的な雰囲気になってきている。
集団痴漢が起きる寸前のようだった。
「やっと会えた、ミマヨさーん! いやー光栄の極みです!」
流暢な日本語で男が輪の中に割り込んで来た。
というのもその男は北欧系の白人だったのだ。
金の唐草模様の刺繍が襟と袷と袖と裾に入った白のマオカラースーツを着ていて、北欧系としては中背で身長はTと同じ百八十二センチくらい、手足もTと同じくらい長く、肩まで伸びた金髪の前髪は眉毛の位置で綺麗に切り揃えられている。
奇妙なことに、どこからどう見ても金髪碧眼の白人なのに、何かが嘘臭いのだ。
日本人が特殊メイクをして白人に扮装しているような違和感があった。
常人離れした美男子だった。
今にもミマヨに飛びかかりそうだった男たちは完全に気勢を削がれてしまっていた。
なんだこの男は? ヨーロッパの貴族か何かか?
確かに今は世界中の金持ちがネットで日本のグラビアDVDを大量購入して、その中から嫁候補を探す時代だ。
こいつもミマヨに求婚するためわざわざ海を越えてやって来たのか? って日本語しゃべってるじゃん。
「あ、あんた、ひょっとして男馬珍味(おうまちんみ)教の」
客の一人が金髪白人が誰か思い出したようだった。
「ミマヨさん、そしてみなさん、こんばんは。男馬珍味教の教祖、ジェロニモです」
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