100 / 155
100
しおりを挟む
「貴様らは国民の税金で食っている公僕であろうがっ! 国民に対しその口の利き方はなにかっ!」
サト坊は顔面を紅潮させ、頬の贅肉をプルプルさせながら興奮している。
うわーめんどくせー。マジで何なんだこいつは。さっきの乱闘騒ぎに続いてこれだ。何でこんな変な奴ばっか来るんだ? いやさっきのトヨは変な奴どころか飛び切り上等のいい女だったが……
「おーい! そこの人! あんた、渦島(うずしま)さんか?」
背後から魔獄会の組員が呼んでいる。
「そうであります!」
「じゃ早くこっち来て! おいあんたら、その人うちのお客だから通してやってくれ!」
た、助かったぁ~っ!
とは小隊長以下全員の感想であった。
再び『海行かば』を口ずさみながら、サト坊は事務所へ入って行った。
頼むからもうこれ以上変な奴ら来ないでくれよぉ~っ!
これもまた小隊長以下全員の感想であった。
これより一時間前、つまりトヨがちょうど事務所に入った頃、魔獄のスマホに番号非通知の電話が入った。
「もしもし」
「オレだよオレ。わかる?」
「Tか?」
「えっ、Tちゃんなの?」
はしゃぐトヨを片手で抑える。
「テレビで観たぜ、蛮神会の件。ほんとにやってくれたな。T、おまえ凄すぎるぜ。全く大した野郎だよ。今どこだ? 無事か?」
「これからオレの使いをそっちにやろうと思うんだけど、いいかい?」
「使いだと……? ああ、もちろんいいさ! そいつどんな野郎だ? 信用できる奴か?」
「ああその点は心配ない。そいつ見た目は百七十センチくらいの、樽みたいな体したデブで、渦島って言う奴だから」
「うずしま、だな」
「ああ。じゃよろしく頼むぜ」
「ちょっと待て! おめえほんとに無事なんだな? 何も問題ねえんだな?」
「ああ、おかげさまでピンピンしてるぜ。心配してくれてありがとよ。じゃ急ぐんで、これで切るぜ」
「ちょちょっと待てよ!まだ話は……」
魔獄はスマホを耳から離した。
「切りやがった。言いたいことだけ言って、一方的な野郎だぜ」
その渦島を目の前にして、魔獄は少なからず戸惑いを感じていた。
こんな奴が……Tの使いだって?
「渦島さん……つったな。おまえさん、Tとはどうゆう関係なの?」
応接室の中には魔獄、渦島の他にトヨとヤスがいた。
「妄想勃起! わたくしは、あのお方の分身なのであります。妄想し勃起する同士、コムラッドなのであります。と言うか、あのお方そのものなのであります。我々は、オナホの国のシフォン主義を希求するのであります 」
サト坊は顔面を紅潮させ、頬の贅肉をプルプルさせながら興奮している。
うわーめんどくせー。マジで何なんだこいつは。さっきの乱闘騒ぎに続いてこれだ。何でこんな変な奴ばっか来るんだ? いやさっきのトヨは変な奴どころか飛び切り上等のいい女だったが……
「おーい! そこの人! あんた、渦島(うずしま)さんか?」
背後から魔獄会の組員が呼んでいる。
「そうであります!」
「じゃ早くこっち来て! おいあんたら、その人うちのお客だから通してやってくれ!」
た、助かったぁ~っ!
とは小隊長以下全員の感想であった。
再び『海行かば』を口ずさみながら、サト坊は事務所へ入って行った。
頼むからもうこれ以上変な奴ら来ないでくれよぉ~っ!
これもまた小隊長以下全員の感想であった。
これより一時間前、つまりトヨがちょうど事務所に入った頃、魔獄のスマホに番号非通知の電話が入った。
「もしもし」
「オレだよオレ。わかる?」
「Tか?」
「えっ、Tちゃんなの?」
はしゃぐトヨを片手で抑える。
「テレビで観たぜ、蛮神会の件。ほんとにやってくれたな。T、おまえ凄すぎるぜ。全く大した野郎だよ。今どこだ? 無事か?」
「これからオレの使いをそっちにやろうと思うんだけど、いいかい?」
「使いだと……? ああ、もちろんいいさ! そいつどんな野郎だ? 信用できる奴か?」
「ああその点は心配ない。そいつ見た目は百七十センチくらいの、樽みたいな体したデブで、渦島って言う奴だから」
「うずしま、だな」
「ああ。じゃよろしく頼むぜ」
「ちょっと待て! おめえほんとに無事なんだな? 何も問題ねえんだな?」
「ああ、おかげさまでピンピンしてるぜ。心配してくれてありがとよ。じゃ急ぐんで、これで切るぜ」
「ちょちょっと待てよ!まだ話は……」
魔獄はスマホを耳から離した。
「切りやがった。言いたいことだけ言って、一方的な野郎だぜ」
その渦島を目の前にして、魔獄は少なからず戸惑いを感じていた。
こんな奴が……Tの使いだって?
「渦島さん……つったな。おまえさん、Tとはどうゆう関係なの?」
応接室の中には魔獄、渦島の他にトヨとヤスがいた。
「妄想勃起! わたくしは、あのお方の分身なのであります。妄想し勃起する同士、コムラッドなのであります。と言うか、あのお方そのものなのであります。我々は、オナホの国のシフォン主義を希求するのであります 」
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
後悔と快感の中で
なつき
エッセイ・ノンフィクション
後悔してる私
快感に溺れてしまってる私
なつきの体験談かも知れないです
もしもあの人達がこれを読んだらどうしよう
もっと後悔して
もっと溺れてしまうかも
※感想を聞かせてもらえたらうれしいです
台本集(声劇)
架月はるか
大衆娯楽
フリー台本(声劇)集。ショートショートから、長編までごちゃ混ぜです。
ご使用の際は、「リンク」もしくは「作品名および作者」を、概要欄等にご記入下さい。また、音声のみでご使用の場合は、「作品名および作者」の読み上げをお願い致します。
使用に際してご連絡は不要ですが、一報頂けると喜びます。
最後までお付き合い下さると嬉しいです。
お気に入り・感想等頂けましたら、今後の励みになります。
よろしくお願い致します。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる