超人ゾンビ

魚木ゴメス

文字の大きさ
上 下
78 / 155

78

しおりを挟む
「おまえらキチガイ親子のせいでオレたち家族の人生は台無しになったよ。それわかってるよなぁ」

 三匹は椅子に拘束された状態でガタガタ震えていた。

 全員失禁していた。

「誰から殺そうって考えてたんだがよ、やっぱおまえらの作りぞこないの馬鹿息子からだよなぁ」

「モガーッ」

 突如暴れだした馬鹿息子の左足の甲を踏みつけた。

「フグーッ!」

 そこだけ足裏の形にぺしゃんこになった。

「……ぐううう」

 馬鹿息子の体は小刻みに痙攣し続け、その顔色はサインポールのように赤白青と目まぐるしく変わり、脂汗、涙、鼻水、よだれでグシャグシャになって呻いている。

 中途半端に痛いから大声が出る。

 黙らせるには激痛が一番だ。

 再び悲鳴をあげそうになったババアのどてっ腹にTの左拳がめり込んだ。

「おまえら簡単には殺さねえからよ。これから時間をかけてじっくり殺してやるよ。こっちには二十五年分の恨みがあるからなぁ」

 それが凄惨極まる残酷劇の開幕宣言だった。

「なんてな。冗談だよ。馬鹿息子から殺すってのは」

 Tは笑いながら言った。

 処刑を始める前に、三匹の喉を順番に掴み潰し声帯を破壊した。

 これでどんなに苦痛を与えようが叫ぶことは物理的に不可能になった。

 三匹に舌を噛み切る度胸はないと判断し猿轡を外した。

 三匹の目蓋まぶたを千切り取った。

 これで何があっても目を瞑ることはできなくなった。

「じゃあ、これからどうやっておまえらに痛みを与えていくか教えてやるよ」

 目蓋を千切り取られて真ん丸の目でTを見つめる──しかない三匹。

「オレはこれからおまえらの体を少しずつかじり取っていくからよ。痛えぞぉ~っ。でもどんなに痛くてもすぐには死ねねえってわけだよ」

 それがTが思いついたもっとも残酷な殺し方だった。

 三匹の皮膚に口で触れることへの嫌悪感など、三匹への積もり積もった憎悪の念に比べればタンポポの綿毛わたげ一本ほどもなかった。

 それに今の自分ならどんなバイ菌に対しても免疫があると確信していた。

 Tはニヤニヤしながら、恐怖にひきつった顔の馬鹿息子に近づき左こめかみの肉を噛み千切った。

 噴き出す鮮血。

 馬鹿息子は激しく暴れ椅子ごと後ろに引っくり返った。

 Tは口中の肉片をペッと吐き出した。

 続いてババアのたるんだ右二の腕、ゴリラ親父の太鼓腹の肉を順番に噛み千切った。

 二匹とも馬鹿息子同様のていになった。

 あとはそれを繰り返すだけだった。

 Tは引っくり返った三匹をいちいち引き起こし肉を噛み千切った。

 三匹は肉を噛み千切られる度に馬鹿の一つ覚えのように派手に引っくり返るのだった。

 痛みのあまり三匹は揃って早い時点で脱糞していた。

 さすが親子だ。

 居間は尿と糞と血の混じった悪臭で鼻が曲がりそうだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

OLサラリーマン

廣瀬純一
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

奇妙な日常

廣瀬純一
大衆娯楽
新婚夫婦の体が入れ替わる話

処理中です...