66 / 155
66
しおりを挟む
「またかよ。そんなにあれ面白いか」
「うん。だって凄いんだもん。ねぇん、やってやって」
「わかったよ……ほれ。どうだ」
Tの体は段々ぼやけていき、完全に消えてしまった。
だが肉体はそこにあるらしく、ミマヨはベッドから三十センチくらい浮かんでいるように見える。
ミマヨが歓声をあげる。
「すごーい! ねぇ、どうやってやってんのこれ」
「どうやってって。まぁ簡単に言うとだな、蛸や烏賊の保護色みたいなもんだ。おまえ見たことねえか、蛸や烏賊が海ん中で背景に溶け込んでしまう動画とかよ」
「あー、知ってるそれ! 見たことある。あれ凄いよねー! ってT、あなた同じことができるの?」
「同じっていうか、もっと高度なレベルでだけどな。オレのは完全に背景に溶け込めるレベルだからな。どの角度から見てもわからないようにな」
「すごーい! 何なのそれ。何でそんなことができるの? できるようになったの? 他にも全身つるつるになったり、脱皮したり、別人に変身したり出来るよね、何で?」
三日前に突然現れたTは、国素亡きあとミマヨの部屋に入り浸っていたK団連の盛肚(さかりばら)という男を駆除してくれた。
その際、ミマヨの前でTは全裸のままマネキンのように全身無毛の状態になったり、その姿からザリガニのように脱皮してみせたり、さらには裸の状態からスーツを着た盛肚に変身してみせたりしたのだ。
「やっぱそれ聞いてくるよな」
「聞きたい聞きたい。ねぇん、教えて?」
「その前にこれも見たいだろ」
Tはぬいぐるみをどかすように軽々とミマヨをどかしベッドから降りて立ち上がった。
Tの美しいギリシア彫刻のような裸体の、首から上、手首と足首から先を除くほぼ全身の皮膚がモコモコと隆起し出し、人工的な色が浮かんできた。
「……!」
ミマヨの目が驚愕に大きく見開かれる。
見る間にTは紺色の作業服の上下を着た姿になった。
あまりのことに口から言葉が出てこない。
「うん。だって凄いんだもん。ねぇん、やってやって」
「わかったよ……ほれ。どうだ」
Tの体は段々ぼやけていき、完全に消えてしまった。
だが肉体はそこにあるらしく、ミマヨはベッドから三十センチくらい浮かんでいるように見える。
ミマヨが歓声をあげる。
「すごーい! ねぇ、どうやってやってんのこれ」
「どうやってって。まぁ簡単に言うとだな、蛸や烏賊の保護色みたいなもんだ。おまえ見たことねえか、蛸や烏賊が海ん中で背景に溶け込んでしまう動画とかよ」
「あー、知ってるそれ! 見たことある。あれ凄いよねー! ってT、あなた同じことができるの?」
「同じっていうか、もっと高度なレベルでだけどな。オレのは完全に背景に溶け込めるレベルだからな。どの角度から見てもわからないようにな」
「すごーい! 何なのそれ。何でそんなことができるの? できるようになったの? 他にも全身つるつるになったり、脱皮したり、別人に変身したり出来るよね、何で?」
三日前に突然現れたTは、国素亡きあとミマヨの部屋に入り浸っていたK団連の盛肚(さかりばら)という男を駆除してくれた。
その際、ミマヨの前でTは全裸のままマネキンのように全身無毛の状態になったり、その姿からザリガニのように脱皮してみせたり、さらには裸の状態からスーツを着た盛肚に変身してみせたりしたのだ。
「やっぱそれ聞いてくるよな」
「聞きたい聞きたい。ねぇん、教えて?」
「その前にこれも見たいだろ」
Tはぬいぐるみをどかすように軽々とミマヨをどかしベッドから降りて立ち上がった。
Tの美しいギリシア彫刻のような裸体の、首から上、手首と足首から先を除くほぼ全身の皮膚がモコモコと隆起し出し、人工的な色が浮かんできた。
「……!」
ミマヨの目が驚愕に大きく見開かれる。
見る間にTは紺色の作業服の上下を着た姿になった。
あまりのことに口から言葉が出てこない。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる