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こいつは片手で軽々とわしを壁に叩きつけおった……なんという怪力!
悦子は、Tの体をマッサージするように両手で撫で回し、さっきまで蚊藤にしていたようにときどき擽り、Tが擽られる度に軽く痙攣するとクスクス笑っていた。
「ぬくくく……お、おのれ……」
自分が死ぬまでの間授乳させるために手に入れた母乳奴隷・悦子(二十九歳)が、自分に完全服従して身も心も捧げてくれていたはずの悦子が、今目の前で、いきなり現れ自分に狼藉を働いたどこの馬の骨とも知れない男に、薄々感づいてはいたが自分のときとは違って真心から授乳しているのを見せつけられ、恥辱と恐怖と怒りで気も狂わんばかりだった。
生まれたての子鹿のように四肢をがくがくさせながら、ようやく立ち上がった蚊藤は人間の手足が生えたゴミ虫のようであった。
「きさまあっ! どうやってここに入った! 何が目的だっ! わしにこんな真似してただで済むと思っとるのか!」
見かけからは想像もつかない迫力あるだみ声でTを怒鳴りつけた。
元Z務事務次官にして、現在も名前だけの大企業顧問、政府系金融機関総裁、大手地方銀行頭取として破格の報酬を得ている、勝ち組の中の勝ち組のみが出せる声であった。
普段、悦子との会話においては「ばぁぁぶぅ」「はぁぁい」「ちゃぁん」しか喋らない蚊藤の、これが凶暴な本性であった。
「おい! おまえっ! わしの質問に答えんかぁっ! ぐがっ」
何かが蚊藤の額にぶち当たり今度はあお向けにひっくり返った。
背中と後頭部を強かに打ち、息が詰まり目の前を星がちらついた。
「く、か、こ……」
気力を振り絞りやっとの思いで再び立ち上がった。
足下を見ると罅の入ったガラガラが転がっていた。
な、なんだとぉ~っ!
Tに授乳していた悦子が傍らにあったそれを拾い上げるや、うるさいとばかりに蚊藤にぶつけたのだ。
悦子! おのれは~っ!
悦子は、Tの体をマッサージするように両手で撫で回し、さっきまで蚊藤にしていたようにときどき擽り、Tが擽られる度に軽く痙攣するとクスクス笑っていた。
「ぬくくく……お、おのれ……」
自分が死ぬまでの間授乳させるために手に入れた母乳奴隷・悦子(二十九歳)が、自分に完全服従して身も心も捧げてくれていたはずの悦子が、今目の前で、いきなり現れ自分に狼藉を働いたどこの馬の骨とも知れない男に、薄々感づいてはいたが自分のときとは違って真心から授乳しているのを見せつけられ、恥辱と恐怖と怒りで気も狂わんばかりだった。
生まれたての子鹿のように四肢をがくがくさせながら、ようやく立ち上がった蚊藤は人間の手足が生えたゴミ虫のようであった。
「きさまあっ! どうやってここに入った! 何が目的だっ! わしにこんな真似してただで済むと思っとるのか!」
見かけからは想像もつかない迫力あるだみ声でTを怒鳴りつけた。
元Z務事務次官にして、現在も名前だけの大企業顧問、政府系金融機関総裁、大手地方銀行頭取として破格の報酬を得ている、勝ち組の中の勝ち組のみが出せる声であった。
普段、悦子との会話においては「ばぁぁぶぅ」「はぁぁい」「ちゃぁん」しか喋らない蚊藤の、これが凶暴な本性であった。
「おい! おまえっ! わしの質問に答えんかぁっ! ぐがっ」
何かが蚊藤の額にぶち当たり今度はあお向けにひっくり返った。
背中と後頭部を強かに打ち、息が詰まり目の前を星がちらついた。
「く、か、こ……」
気力を振り絞りやっとの思いで再び立ち上がった。
足下を見ると罅の入ったガラガラが転がっていた。
な、なんだとぉ~っ!
Tに授乳していた悦子が傍らにあったそれを拾い上げるや、うるさいとばかりに蚊藤にぶつけたのだ。
悦子! おのれは~っ!
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