超人ゾンビ

魚木ゴメス

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「金稼ぐのが目的なら、スポーツ選手になってもいいし、芸能人になってもいいし、ヤクザになってもいい。目の前にいい女、アカネ、イコール、オレの人生の答え、がいたのに、わけのわからん将来の為に無視して、目的のわからない勉強して、今の状況・今のオレだよ。……オレほんと死んだほうがいいんじゃねえか。客観的に見て完全に失敗してる、終ってる、オレの人生。天皇家なんかどうでもいい。そうさ最初っからな! オレに奇跡はあるのか? てか今までのオレの人生がまさに悪い意味の奇跡としか言いようない。こんな人生あり得ん。死ねばいいのか?」
 
 とうとう親のせいで天皇家を無意味に敵視したことによる呪いがどうとか言い出した。
 それは当たっているのかもしれない。しかしこうなるともう何が何だか。
 マジなのか演技なのか、Tの激情に任せた告白ショーはまだ続く。

「オレはほんっっっっっとバカだったなー。もう死ぬしかない。アカネが最初で最後のオレの女神だったんだ。それをオレは……死んだほうがいいな。父親がK産党員でバカ過ぎだった。母親が多分生まれつき頭がおかしかった。何よりこいつらは腰抜けの臆病者だった! こいつらは社会不適合者だった! こんな奴らの言う通りにしたオレが極めつけの大バカだった!! オレは世間を知らな過ぎた。世間知らずが両親だったから仕方なかったかもしれないが。薄々両親が世間知らずのバカってことにオレは気づいてた。だが目を瞑ってたんだ。それでこうなった。死ぬしかない。あまりにもウブだった。中一にもなれば、彼女、イコール、キスOK 、おっぱいモミモミチューチューOK が常識だったのに、バカ親二匹に完全に洗脳されて、そういうことはやっちゃいけないって思い込んでた。やりたくてしょうがない本能が正しかったのに! やって当たり前だったのに! やっても何も問題なかったのに! もうチャンスはない! ……死ぬしかないだろ。子孫が残せないなら生きてたって意味がないわ。オレは呪われてるだろ。こんな人生、こんな運命。呪われてるだろどう考えても。いや、仮にアカネと付き合ったとして、オレがアカネの乳首をチューチュー吸ったとき、強すぎて痛い! とか言われて、それで興冷めして、じゃあ別の女でってなったかもしれん。アカネがオレの最初で最後の女神じゃなかったかもしれん。それでもオレの生涯で最大のモテ期だったあの中一のときにハジけなかったオレがバカだ。だが親がそれを望んだのは間違いない。あの弱虫親二匹は、てめえらが安穏と暮らすために我が子の自由を押さえ付けた! 縛り付けた! 糞親が! 毒親が! 悪魔が! あいつらは悪魔だ! オレはもう死ぬしかない。生きてたって意味がない、子孫が残せないんだから。子孫が残せない雄は失敗作だ。淘汰される。なんでこうなった? 理由は散々言った。中一のときの選択ミスだ、人生のな。やり直せないのか? もう一度中一から。絶対無理か? やり直せないなら死ぬしかないだろ。
(つづく)
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