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月の砂漠のかぐや姫 第9話
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羽と竹姫は急いで荷物をまとめると、オアシスへ向かって出発しました。竹姫が駱駝に乗り、羽は小走りでその綱を引きます。急かされる駱駝は大きく揺れるので、その背に乗っている竹姫は自分の座っている鞍の端を強く掴み、落ちないように身体を支えているのでした。
オアシスの近くに到着すると直ぐに、二人は駱駝が逃げたと思われる方向を確認しました。やはり、駱駝はオアシスの対岸に広がる砂漠の奥の方へ入っていったようでした。対岸には、彼らが慣れているゴビ砂漠、赤茶色の台地だけではなく、その奥には砂だけの世界、まさしく「砂漠」が広がっています。竹姫だけでなく、羽にとっても砂の砂漠へ本格的に足を踏み入れた経験は、ほぼないに等しいのでしたが、駱駝はどうやら砂漠の奥へと入っていったと思われます。そこで、彼らも覚悟を決めて、オアシスをぐるっと回り込んで、砂漠の中に入っていくことを決めるのでした。
オアシスの外側をぐるりと囲んでいるナツメヤシの木々沿いに一刻ほど進むと、ちょうど、竹姫が「赤い何か」を見かけた方向に出ました。でもまだ、二人がいるところはオアシスの付近であり、乾燥した赤土の台地が彼らの身体をしっかりと支えています。でも、宿営地側とは違って、こちら側ではその台地の上を風で飛ばされてきた黄色い砂がうっすらと覆っていて、この先には別の世界が広がっていることを示しているのでした。
右手で駱駝の綱を引いている羽は、その背に乗っている竹姫を見上げて、左手に持っている松明を使って砂丘の奥の方を指し示しました。
「うわーすごい、全然ゴビとは違うね」
「ああ、砂漠って言っても、ゴビは乾燥した台地が広がる礫砂漠だけど、その一部にはこんな風に本当に砂だけの砂漠が広がっているんだ。竹、奥の方まで見えるか」
竹姫は、羽が示した砂丘の奥の方を、グルっと見まわしました。
全ての音を吸い込んでしまいそうな深い藍色の夜空には、大きな月と無数の星たちが自分たちの存在を光ることで主張していました。見渡す限り、竹姫たちの右手遠くの方に浮かぶ、おそらく雲であろう黒い塊の他はその光を遮る物はなく、地平線で空とつながるところまで、地上にはただただ砂が広がっていることが、竹姫にはわかりました。
また、竹姫たちの左手には、風によって作られたのでしょうか、なだらかな稜線を持つ砂丘が、駱駝のコブのようにいくつも連なっているのが見えました。月の光は思いのほか強くて、砂丘の月に面している面は、砂粒が月の明かりを反射して白く輝いて見えるのに対して、反対側の面は墨で塗りつぶされたかのように黒く、鮮やかな対比が現われていました。
砂丘の明るい面には、風で作られたのでしょうか、砂の表面に緩やかな線が繰り返し繰り返し刻まれているのが見えました。
「見えるよ。だけど、やっぱりどこまでも砂ばかりだね」
改めて確認した砂丘の広がりように気圧されたかのように、羽に応える竹姫の声は、少し小さくなっていました。讃岐の村で育った竹姫です。村の周囲は、祁連山脈からの水脈のおかげで、ゴビというよりは、むしろ農耕も可能な草原と言える恵まれた土地でした。本格的にゴビに足を踏み入れたのも今回の遊牧が初めてですし、ましてや、砂の砂漠など、話に聞いたことがあるだけでした。そして、実際の砂漠は、竹姫が想像していたよりも、はるかに広く、そして、何もない世界だったのでした。
羽は竹姫のその素直な反応に微笑みながら、自分がかつて大伴から受けた説明を口に上らせました。
「ああ、どこまでも続くんだよ、こいつは。砂丘っていうよりも砂漠だな。ところどころに湖はあるんだけど、それ以外は基本的にこんな砂場がずっと続いている。俺たちはここも含めてゴビ、ゴビ砂漠と言っているけど、ここの砂漠をバダインジャラン、そして、これを抜けた向こうに広がる礫砂漠をゴビと呼んで、区別している部族もあるらしい」
「ふーん、全体をゴビ砂漠で一括りじゃいけないんだ」
「そうだな、特に肸頓族の奴らは、秦やパルティアと交易を行っているから、地名にはうるさいし、バダインジャランの向こう側のゴビを縄張りにしている休蜜族の奴らもそうだな。そういや、月の民は今、休蜜が中心になって、匈奴っていう国となわばりでもめているらしいな」
月の民内部の事だけでなく、他国との交わりについても話すことができる羽に、竹姫は驚きました。子供のころから乳兄弟として一緒に育ち、羽が遊牧に同行するようになった後でも、帰村の間は家族同様に過ごしてきた羽でしたが、今日は彼が急に大人に見え、竹姫は羽が少し遠くに行ってしまったかのように感じるのでした。
「すごいな、羽は。どうして、そんなことまで知っているの」
「いや、父上が族長のお供で大集会に参加したときに収集した情報さ。若者頭だと他の部族との付き合いもあるらしくてさ。それよりも、だ」
含むところのない真っすぐな竹姫の褒め言葉に、羽は照れて話を変えようとしました。そうです、今はまず大事な駱駝を探さなければいけないのです。羽は、竹姫の顔に僅かにさし込んだ、寂しさという影に気づくことなく、言葉を続けました。
「このあたりにも、この先の砂場のなかにも、針のような葉の茂みがぽつぽつとあるだろう。あれがアカシアだ。あれは駱駝の大好物なんだ。それに、さっきからこいつが食っている‥‥‥」
羽は、竹姫が乗っている駱駝の首をポンと叩きました。足元に生えている草をゆっくりと食んでいた駱駝は、迷惑そうに羽をじろりと見上げましたが、それ以上の指示がないことを見て取ると食事に戻りました。
「暗くてよく見えにくいかもしれないが、この足元のとげとげした草がラクダ草だ。これも棘でいっぱいなんだがな、こいつらはお構いなしに食べてしまう。まったく、丈夫な口を持っている奴らだぜ」
「ふふっ」
冗談めかした羽の説明に、竹姫は微笑みました。初めての砂丘に少し緊張している竹姫の気を軽くしようとおどけて見せる羽の心情を、竹姫は感じ取ったのでした。
「おそらく、逃げた駱駝はこいつらをバリバリと食べながらのんびりとしているはずだ。だから、その食べた跡だとか、落ちている糞だとかを探して追跡する。俺は、その痕跡を注意して見ていくから、竹は、周囲に奴の姿が見えないか、注意していてくれないか」
「うん、わかった。月明かりがあるところを歩いていてくれたらいいんだけどなぁ。砂丘の影に入られるとよくわからないよ」
「そればっかりは、な。あいつの気分次第だよな。ああ、それとな」
羽は、砂丘に向って歩き始めましたが、顔は砂丘の方を向けたままで、思いだしたように一言付け加えました。
「一緒に探してくれてありがとな、助かるよ」
羽は、もうほとんど一人前と目されている遊牧民族の少年です。でも、例えそうではあっても、夜の砂漠を一人で心細く駱駝を探すのに比べて、仲の良い竹姫が横にいてくれるということは、とても心強いことでした。そして、羽はその有難みをよく理解していたのでした。
竹姫にとっては、自分よりも遠くに行ってしまったように思われた羽からの意外な一言でした。でも、その言葉は、彼女の心に浮かんでいた寂しさを吹き飛ばす力を持っていました。竹姫には、自分がなぜこんなにうれしい気持ちになるのかわかりませんでしたが、羽に答えたときには笑顔が浮かんでいました。
「どういたしまして! 大好きな羽の役に立てたら嬉しいよ」
「ば、馬鹿、よけいなこというなよ、行くぞ。駱駝から落ちるなよ」
率直な物言いの竹姫とそれに照れてしまう羽。いつもの調子が戻ってきた二人でした。
そして二人は、いよいよ、夜のバダインジャラン砂漠へ足を踏み入れるのでした。
オアシスの近くに到着すると直ぐに、二人は駱駝が逃げたと思われる方向を確認しました。やはり、駱駝はオアシスの対岸に広がる砂漠の奥の方へ入っていったようでした。対岸には、彼らが慣れているゴビ砂漠、赤茶色の台地だけではなく、その奥には砂だけの世界、まさしく「砂漠」が広がっています。竹姫だけでなく、羽にとっても砂の砂漠へ本格的に足を踏み入れた経験は、ほぼないに等しいのでしたが、駱駝はどうやら砂漠の奥へと入っていったと思われます。そこで、彼らも覚悟を決めて、オアシスをぐるっと回り込んで、砂漠の中に入っていくことを決めるのでした。
オアシスの外側をぐるりと囲んでいるナツメヤシの木々沿いに一刻ほど進むと、ちょうど、竹姫が「赤い何か」を見かけた方向に出ました。でもまだ、二人がいるところはオアシスの付近であり、乾燥した赤土の台地が彼らの身体をしっかりと支えています。でも、宿営地側とは違って、こちら側ではその台地の上を風で飛ばされてきた黄色い砂がうっすらと覆っていて、この先には別の世界が広がっていることを示しているのでした。
右手で駱駝の綱を引いている羽は、その背に乗っている竹姫を見上げて、左手に持っている松明を使って砂丘の奥の方を指し示しました。
「うわーすごい、全然ゴビとは違うね」
「ああ、砂漠って言っても、ゴビは乾燥した台地が広がる礫砂漠だけど、その一部にはこんな風に本当に砂だけの砂漠が広がっているんだ。竹、奥の方まで見えるか」
竹姫は、羽が示した砂丘の奥の方を、グルっと見まわしました。
全ての音を吸い込んでしまいそうな深い藍色の夜空には、大きな月と無数の星たちが自分たちの存在を光ることで主張していました。見渡す限り、竹姫たちの右手遠くの方に浮かぶ、おそらく雲であろう黒い塊の他はその光を遮る物はなく、地平線で空とつながるところまで、地上にはただただ砂が広がっていることが、竹姫にはわかりました。
また、竹姫たちの左手には、風によって作られたのでしょうか、なだらかな稜線を持つ砂丘が、駱駝のコブのようにいくつも連なっているのが見えました。月の光は思いのほか強くて、砂丘の月に面している面は、砂粒が月の明かりを反射して白く輝いて見えるのに対して、反対側の面は墨で塗りつぶされたかのように黒く、鮮やかな対比が現われていました。
砂丘の明るい面には、風で作られたのでしょうか、砂の表面に緩やかな線が繰り返し繰り返し刻まれているのが見えました。
「見えるよ。だけど、やっぱりどこまでも砂ばかりだね」
改めて確認した砂丘の広がりように気圧されたかのように、羽に応える竹姫の声は、少し小さくなっていました。讃岐の村で育った竹姫です。村の周囲は、祁連山脈からの水脈のおかげで、ゴビというよりは、むしろ農耕も可能な草原と言える恵まれた土地でした。本格的にゴビに足を踏み入れたのも今回の遊牧が初めてですし、ましてや、砂の砂漠など、話に聞いたことがあるだけでした。そして、実際の砂漠は、竹姫が想像していたよりも、はるかに広く、そして、何もない世界だったのでした。
羽は竹姫のその素直な反応に微笑みながら、自分がかつて大伴から受けた説明を口に上らせました。
「ああ、どこまでも続くんだよ、こいつは。砂丘っていうよりも砂漠だな。ところどころに湖はあるんだけど、それ以外は基本的にこんな砂場がずっと続いている。俺たちはここも含めてゴビ、ゴビ砂漠と言っているけど、ここの砂漠をバダインジャラン、そして、これを抜けた向こうに広がる礫砂漠をゴビと呼んで、区別している部族もあるらしい」
「ふーん、全体をゴビ砂漠で一括りじゃいけないんだ」
「そうだな、特に肸頓族の奴らは、秦やパルティアと交易を行っているから、地名にはうるさいし、バダインジャランの向こう側のゴビを縄張りにしている休蜜族の奴らもそうだな。そういや、月の民は今、休蜜が中心になって、匈奴っていう国となわばりでもめているらしいな」
月の民内部の事だけでなく、他国との交わりについても話すことができる羽に、竹姫は驚きました。子供のころから乳兄弟として一緒に育ち、羽が遊牧に同行するようになった後でも、帰村の間は家族同様に過ごしてきた羽でしたが、今日は彼が急に大人に見え、竹姫は羽が少し遠くに行ってしまったかのように感じるのでした。
「すごいな、羽は。どうして、そんなことまで知っているの」
「いや、父上が族長のお供で大集会に参加したときに収集した情報さ。若者頭だと他の部族との付き合いもあるらしくてさ。それよりも、だ」
含むところのない真っすぐな竹姫の褒め言葉に、羽は照れて話を変えようとしました。そうです、今はまず大事な駱駝を探さなければいけないのです。羽は、竹姫の顔に僅かにさし込んだ、寂しさという影に気づくことなく、言葉を続けました。
「このあたりにも、この先の砂場のなかにも、針のような葉の茂みがぽつぽつとあるだろう。あれがアカシアだ。あれは駱駝の大好物なんだ。それに、さっきからこいつが食っている‥‥‥」
羽は、竹姫が乗っている駱駝の首をポンと叩きました。足元に生えている草をゆっくりと食んでいた駱駝は、迷惑そうに羽をじろりと見上げましたが、それ以上の指示がないことを見て取ると食事に戻りました。
「暗くてよく見えにくいかもしれないが、この足元のとげとげした草がラクダ草だ。これも棘でいっぱいなんだがな、こいつらはお構いなしに食べてしまう。まったく、丈夫な口を持っている奴らだぜ」
「ふふっ」
冗談めかした羽の説明に、竹姫は微笑みました。初めての砂丘に少し緊張している竹姫の気を軽くしようとおどけて見せる羽の心情を、竹姫は感じ取ったのでした。
「おそらく、逃げた駱駝はこいつらをバリバリと食べながらのんびりとしているはずだ。だから、その食べた跡だとか、落ちている糞だとかを探して追跡する。俺は、その痕跡を注意して見ていくから、竹は、周囲に奴の姿が見えないか、注意していてくれないか」
「うん、わかった。月明かりがあるところを歩いていてくれたらいいんだけどなぁ。砂丘の影に入られるとよくわからないよ」
「そればっかりは、な。あいつの気分次第だよな。ああ、それとな」
羽は、砂丘に向って歩き始めましたが、顔は砂丘の方を向けたままで、思いだしたように一言付け加えました。
「一緒に探してくれてありがとな、助かるよ」
羽は、もうほとんど一人前と目されている遊牧民族の少年です。でも、例えそうではあっても、夜の砂漠を一人で心細く駱駝を探すのに比べて、仲の良い竹姫が横にいてくれるということは、とても心強いことでした。そして、羽はその有難みをよく理解していたのでした。
竹姫にとっては、自分よりも遠くに行ってしまったように思われた羽からの意外な一言でした。でも、その言葉は、彼女の心に浮かんでいた寂しさを吹き飛ばす力を持っていました。竹姫には、自分がなぜこんなにうれしい気持ちになるのかわかりませんでしたが、羽に答えたときには笑顔が浮かんでいました。
「どういたしまして! 大好きな羽の役に立てたら嬉しいよ」
「ば、馬鹿、よけいなこというなよ、行くぞ。駱駝から落ちるなよ」
率直な物言いの竹姫とそれに照れてしまう羽。いつもの調子が戻ってきた二人でした。
そして二人は、いよいよ、夜のバダインジャラン砂漠へ足を踏み入れるのでした。
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