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1-16 問題児
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矢部は今日もメモリーズ界隈を酔っ払いながらウロウロしていた。
誰に向かって言ってるのかは不明だが
「昔はなぁ、俺が仕切ってたんだよ。分かってんのか、バカやろーが」
酔った時の矢部の口癖だ。
それはまるで、逃げることが出来ない、平地にいる時の針鼠のようだった。
虚勢を張り、強く大きく見せる為の台詞だった。
しかし、矢部が地域を仕切った事実は無いし、誰かの後ろ盾になったこともなかった。
毎回毎回その台詞を吐いている為に、流石に皆がハッタリだと認識していた。
そして、矢部のその脚先はメモリーズに向かっていた。
その頃、メモリーズでは次のコンペについて、あーでもない、こーでもない、と盛り上がっている最中だった。
メモリーズ杯はこの地域においては大志を先頭にかなりレベルが高いコンペと言っても良い水準までに育っていた。
大志はメモリーズ杯第1回大会で優勝しておりピカピカの実力者だった。スイングは柔らかく、ゴルフのことが分からない素人が見てもその質が数段違うことが分かるくらい完成度が高いものだった。
勝彦はゴルフが好きというより、ゴルフ道具を集めることが好きだった。毎月のように何かしらクラブ買い、悠一を捕まえてウンチクを語ることを趣味にしていた。
ウンチクを聞かせるために捕獲する相手は常に悠一だった。なぜなら、悠一は重鎮の中で最も練習熱心でゴルフ自体を純粋に大事にしていたからだ。
ゴルフに関する技術は彼の頭の中では既に完成していて微調整の段階だった。
悠一は幼い頃からジャンルを問わずウンチクは得意だったが、大好きなゴルフに関する知識は半端なく、何でも知っていた。
勝彦は悠一にウンチクを語りながら、悠一の反応を見たかったのだ。詳しい者の反応で自分の買いモノは正しかったのか確認していたのだ。
秀雄はまだ若い頃にパワハラを受けていたトラウマの為、ゴルフはどちらかというと大嫌いだった。
啓太は、というと自分から、
「スポーツ万能です」と言うのだが、、、
いつまて経っても、唯一、100が切れない、殆ど運動音痴としか呼べない腕前だった。
雫ママ、優子のベストは共に80代だった。
そこに矢部が来たのだ。
誰に向かって言ってるのかは不明だが
「昔はなぁ、俺が仕切ってたんだよ。分かってんのか、バカやろーが」
酔った時の矢部の口癖だ。
それはまるで、逃げることが出来ない、平地にいる時の針鼠のようだった。
虚勢を張り、強く大きく見せる為の台詞だった。
しかし、矢部が地域を仕切った事実は無いし、誰かの後ろ盾になったこともなかった。
毎回毎回その台詞を吐いている為に、流石に皆がハッタリだと認識していた。
そして、矢部のその脚先はメモリーズに向かっていた。
その頃、メモリーズでは次のコンペについて、あーでもない、こーでもない、と盛り上がっている最中だった。
メモリーズ杯はこの地域においては大志を先頭にかなりレベルが高いコンペと言っても良い水準までに育っていた。
大志はメモリーズ杯第1回大会で優勝しておりピカピカの実力者だった。スイングは柔らかく、ゴルフのことが分からない素人が見てもその質が数段違うことが分かるくらい完成度が高いものだった。
勝彦はゴルフが好きというより、ゴルフ道具を集めることが好きだった。毎月のように何かしらクラブ買い、悠一を捕まえてウンチクを語ることを趣味にしていた。
ウンチクを聞かせるために捕獲する相手は常に悠一だった。なぜなら、悠一は重鎮の中で最も練習熱心でゴルフ自体を純粋に大事にしていたからだ。
ゴルフに関する技術は彼の頭の中では既に完成していて微調整の段階だった。
悠一は幼い頃からジャンルを問わずウンチクは得意だったが、大好きなゴルフに関する知識は半端なく、何でも知っていた。
勝彦は悠一にウンチクを語りながら、悠一の反応を見たかったのだ。詳しい者の反応で自分の買いモノは正しかったのか確認していたのだ。
秀雄はまだ若い頃にパワハラを受けていたトラウマの為、ゴルフはどちらかというと大嫌いだった。
啓太は、というと自分から、
「スポーツ万能です」と言うのだが、、、
いつまて経っても、唯一、100が切れない、殆ど運動音痴としか呼べない腕前だった。
雫ママ、優子のベストは共に80代だった。
そこに矢部が来たのだ。
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